(2021.6.11 Vatican News VATICAN CITY)
バチカン銀行( le Opere di Religione =宗教事業協会=IOR)が11日、2020年版年次報告を発表した。
。法王フランシスコの指示に沿って、枢機卿委員会は、利益の75%を教皇または特定の団体に寄付し、残りの25%を割り当てて、進行中のIorの資本を増やすことを決定しました。研究所の発展とカトリック教会への奉仕の長期的使命」
報告によると、「世界経済にとって非常に困難な年であった2020年、バチカン銀行はバチカン市国と世界中のカトリック教会への金融サービスを継続し、その運営を通してカトリック社会教説の遵守を確実にする努力を重ねた」と説明。
2020年末の財務内容は、50億ユーロの顧客資産のうち33億ユーロが第三者またはIORが管理する資産。慎重かつ健全な運用の結果、3400万ユーロ(約48億円)の最終利益を得た。利益の75%は教皇または特定の団体に配分し、残りは枢機卿委員会によって決定されたIORの株式準備金への配分などに用い、結果として2020年12月31日現在のIORの純資産は6億4590万ユーロ(約860億円)となった。
また報告書は「2020年も、IORは資産の運用管理体制の強化を継続し、ITインフラの強靭性向上、ITリスクの削減とサイバーセキュリティの確保を含むIT関連投資を増額した」と説明している。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)