・クリスマスと年初の二つの祭日ミサは一人の司祭が4回まで可能-コロナ禍で異例の措置

Holy Mass celebrated with health precautionsHoly Mass celebrated with health precautions  (AFP or licensors)

(2020.12.17 Vatican News)

 新型コロナウイルス感染防止策が厳格化される中で、信徒のミサへの参加などにも支障が出ているが、バチカンの典礼秘跡省は16日、全世界の教会向けに布告を出し、クリスマスと新年の「神の母聖マリア」、「主の公現」に限って、一人の司祭が4回までミサを捧げることを認める旨、通知した。

 典礼秘跡省のウェブサイトに同日付けで掲載された布告によると、今回の措置は、世界の教会がコロナ対策で聖堂内の着席人数が制限される中で、ミサの回数を増やすことで、信徒の参加を容易にするのが目的。

 布告では「新型コロナウイルスの世界的な大感染でもたらされた状況を考慮し… 教皇フランシスコの判断を受け」て、全世界の教区司祭が、クリスマス(12月25日)、神の母聖マリアの祭日(1月1日)、および主の公現の祭日(1月6日、日本では1月3日)に限定して、裁治権をもつ司教(the Ordinary)が信徒の為に必要と判断した場合、司祭が1人で1日に4回までミサを捧げることを認める、としている。

 教会法は司祭が一日に捧げることのできるミサの回数について、司祭が不足している場合、現地の司教が、正当な理由がある場合に、司祭が1日2回、ミサを捧げることを認め、とくに司牧上の必要がある場合は、日曜日と聖なる義務の日に3回まで捧げることができる(905条)と定めている。

 典礼秘跡省では、今回の措置により、ミサの回数が増えることで、コロナ対策でミサ一回当たりの信徒の参加人数が制限される問題に対処可能になることが期待されるが、その場合も、各国、各地域で実施されているコロナ対策は厳守してミサに参加するように求めている。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2020年12月18日