・アルジェリアの殉教者たち列福-「迫害は過去のものではない」と教皇

(2018.12.7 バチカン放送)

 「無原罪の聖マリア」を祝う8日、アルジェリアのオランにあるノートル・ダム・ド・サンタ・クルス巡礼聖堂で、1990年代半ばに殉教した19人の列福式行われるが、教皇フランシスコが7日、現地で列福式を主宰するアンジェロ・ベッチュ列聖省長官に書簡を送り、「迫害は過去の現実ではない。なぜなら今日も、現代の殉教者のように、私たちは、残忍な方法、あるいは誹謗や偽りによるより巧妙な方法によって、苦しめられているからです」と述べられた。

 また、イエスご自身が迫害され、いっさいの罪が無いにも関わらず、十字架上で残酷な死を遂げられたことを挙げられ、「『僕は主に優りはしない』と私が言った言葉を思い出しなさい。人々が私を迫害したのであれば、あなたがたをも迫害するだろう」(ヨハネ福音書15章20節)というイエスの言葉を示された。合わせて、教皇は他の宗教の人々やすべての善意の人々への兄弟的な挨拶を、ベッチゥ枢機卿に託された。

 列福される19人の殉教者は、アルジェリアにイスラム原理主義者らによるテロと政府軍対反政府軍との内戦の嵐が吹き荒れた1990年代、人々と共に国内に留まり、対話と平和的共存を証しするために、兄弟愛に基づく生き方を最後まで貫いた、次の人々(男子修道者13人、うち1人は司教、女子修道者6人)。

・アンリ・ヴァージェス修道士(マリスト教育修道士会)とポール・エレーヌ・サン・レイモン修道女(被昇天の小さき姉妹会)(1994.5.5殉教)・カリダ・アルバレス・マルティン修道女とエステル・パニアグア修道女(スペインのアゴスチノ宣教修道女会)(1994.10.23殉教)・ジャン・シェヴィラール神父、アラン・ディウランゲール神父、クリスチャン・ケッセウ神父、シャルル・デッカーズ神父(アフリカ宣教会)(1994.12.27殉教)・ビビアン・ルクレ修道女とアンジェル・マリ・リトルジョン修道女(使徒の聖母修道女会)(1995.9.3殉教)・オデット・プレヴォス修道女(聖心の小さき姉妹会)(1995.11.10殉教)・ポール・ファーヴル・ミヴィーユ修道士、リュック・ドーシエ修道士、クリストフ・ルブルトン神父、ミシェル・フルーリー修道士、ブリュノ・ルマルシャン神父、セレスタン・ランギール神父、クリスチャン・ド・シェルジェ神父(厳律シトー会)(1996.2.26拉致、1996.5.25 遺体発見)・ピエール・クラヴェリ司教(オラン司教・ドミニコ会)(1996.8.1殉教)

(編集「カトリック・あい」)

 

 

 

 

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2018年12月8日