・”アジア地域シノドス”は2020年11月バンコクで-アジア司教協議会会長言明(Crux)

(2019.4.15 Crux  

ローマ発ーアジア司教協議会の会長でインド・ボンベイのオズワルド・グラシアス枢機卿がCruxの取材に応じ、全アジア地域シノドス開催についての自身の計画について言及した。グラシアス枢機卿との会見で”アジアシノドス”に関する内容は次の通り。

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Crux:あなたは、全アジア司教協議会の会議開催を考えておられるようですが?

グラシアス:ラテンアメリカの司教たちのアパラチア会議に触発され、あるシノドスが終わった後で、しばらく、それを考え続けてきました。ブラジルのクラウディオ・ハムズ枢機卿やホンジュラスのオスカー・ロドリゲス・マラディアガ枢機卿などラテンアメリカで開催経験のある友人に意見を聞いて、「私たちよりはるか先を行っている」と思いました。それでまず、私がしたのは、文書を読み、いくつかの文書を検討しました。そしてそうした協議会の意味を理解したうえで、教皇に相談したところ、考えを文書にするよう指示され、文書をお出ししたところ、ゴー・サインが出たというわけです。

 それで、アジア司教協議会の会長として、アジアの同僚たちに話をしなければならなかった。皆が了承してくれましたが、何について「イエス」と答えたのか、彼らが分かっているとは思わなかったので、まず検討委員会を作り、検討が始めりました。神学者たちと準備会合を開きました。狙いはアジアのマスタ-プラン-より良いアジアのためにアジアの教会が果たすべき役割を明らかにすることーです。教会は、アジアの大半の地域で少数派にとどまっていることを、気にし過ぎています。40年ほど前、私たちは「対話」を自分たちの課題として選びました。他の文化、宗教、自然環境との対話です。私たちの重点事項を変えるべきかどうか、様子を見ましょう。

 まず、神学者のグループは基本となる文書の準備をしています。次の段階としてアジアの四つの地域ごとに、司教たち、司祭たち、そして一般信徒の協議会の役割の在り方について話し合う準備会合を開きます。準備に時間がかかるので、全アジア司教協議会の会議は2020年11月開催を目標とし、バンコクを会場に、200人程度の司教を集めて、3週間にわたる協議をしたいと考えています。

Crux: アパラチア会議には名誉教皇のベネディクト16世が参加されました。アジアでのこの会議に教皇フランシスコがおいでになるとお考えですか?

グラシアス: そうなっても私は驚きません。教皇はそのような考えを好まれますし、アジアを訪問されるのを好まれますから。すべてがうまくいき、教皇のご予定が許せば、おいでになる、と希望します。招待状は出されており、タイ政府は既に教皇を招請しています。準備はうまく進んでいる。ですから、とても良い機会だと思います。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

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2019年4月16日