☩教皇カナダ訪問29日:「聖母マリアと先住民初の聖人に、癒しと和解の歩みへの祝福を願う」先住民の代表たちに

(2022.7.29 バチカン放送)

  教皇フランシスコのカナダ訪問は29日、実質的な最終日を迎え、最後の目的地、イカルイトに向かう前に、ケベック・シティの大司教館に集った先住民の代表たちに挨拶された。

 7月24日に西部アルバータ州のエドモントンからカナダ入りされた教皇は、27日、東部ケベック州のケベック・シティへ移動された後、29日にケベックを発ち、最後の訪問先、最北部ヌナブト準州のイカルイトに向かわれた。

 ケベックを発つ前、教皇は大司教館で、様々な地方から訪れた先住民の代表の使節に挨拶をおくられ、「私はカナダに、友人としてやって来きました。それは皆さんと出会い、耳を傾け、この国の先住民の人々の生き方を学び、敬意を示すためです。私は兄弟としてやって来ました。それは地元のカトリック教会のメンバーたちがもたらした『良い実』と『悪い実』を確認するためです。私は悔悛の心をもってやって来ました。少なからぬカトリック信者が、抑圧的で不当な政策に協力したことで、皆さんに与えた苦しみに対し、私が心に抱える悲しみを伝えるためです」と語られた。

 さらに、「私は巡礼者としてやって来ました。それは、体力的な限界はあっても、皆さんと共に、皆さんのために、さらなる一歩を進めるためです。そして、真理を追求し、癒しと和解のプロセスを推進するため、兄弟愛と調和のもとに共存を望む、先住民と先住民でない人たちの未来の世代のために、希望の種を播き続けるためです」と強調された。

 そして、「この中身の濃い巡礼を、間もなく終えるにあたって、ある意味で私自身も皆さんの家族の一員のように感じ、それを光栄に思っています」とされ、特に「様々な世代の、多くの先住民の家族と共に聖アンナの祝日を過ごしたことは、私の心に、忘れがたい思い出として残るでしょう」と振り返られた。

 あいさつの最後に教皇は、「聖母マリアと、北米の先住民で初めて列聖された聖カテリ・テカクウィサが、癒しと和解のための共通の歩みを祝福し、私たちのために神に取り次いでくださるように」と祈られた。

(編集「カトリック・あい」)

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2022年7月30日