(2022.11.4 Vatican News Christopher Wells)
教皇フランシスコは4日、バーレーンでの2日目の終わりに、アワリのアラビアの聖母大聖堂でコンスタンティノープルの正教会総主教やこの地域の他のキリスト教指導者たちと、信仰一致の集いを持ち、平和の祈りを捧げられた。
教皇はあいさつの冒頭、「主の聖なる体を傷つけてきたキリスト教徒の分裂」を嘆かれるとともに、「私たちを結びつけるものは、私たちを分断するものをはるかに超えています」と述べられた。
そして、使徒言行録に書かれた、五旬祭の日に弟子たちに聖霊が降り、一同が様々な他国の言葉で話し始めたのを見て、人々が驚く場面(2章9‐11節)を思い起こされながら、「多様性の中の一致」と「命の証し」という2つの主要なテーマに焦点を当てて語られた。
*多様性の中の統一
「多様性の一致」に関して、まず注目されたのは、五旬祭の日に弟子たちが集まっているところに聖霊が降ったこと。「バーレーンでは、キリスト教徒の群れの小ささが、団結の必要性を感じさせてくれます」とされたうえで、「団結は、神への賛美を通して成長することができ、聖霊がすべての人にそれをかき立てるのです… 神への賛美をたゆまず貫き、すべてのキリスト教徒の一致のしるしとなるのは、あなたがたにとって良いことです」と指摘。
ただし、「『団結』とは、画一的になることではなく、多様性を受け入れ、違いを受け入れ合うこと… それが私たちの信仰一致の旅の精神です」と説かれた。
*命の証し
次に「命の証し」に関しては、「(この五旬祭の日の)聖霊を受けた体験が、初期のキリストの弟子たちを『この世に出ていく』ように導きました… キリスト教徒の証しは、言葉よりも行動によってなされるのです」と指摘。
同時に、キリスト教の信仰は「当然のこととして要求べき”特権”ではなく、分かち合うべき”贈り物”。愛は、キリスト教徒の”記章”であり、私たちの証しの本質です」と語られた。