
*シノダリティ(共働性)への具体的な提案
この問いに対する答えとして、準備文書は、いくつかの具体的な提案をしている。まず第一に、「すべての人、特にさまざまな理由で自分自身を社会の片隅に追いやる人たちに、自分について語り、それを聞いてもらえる機会ーを提供する、参加型の包括的な教会のプロセス」を実践すること、そして、「全人間家族のために、聖霊がふんだんにくださる賜物と特別な能力の豊かさと多様さ」を認識し、感謝することを勧めている。
さらに、「教会において責任と権力が、それらが管理されている仕組みも含めて、どのように果たされているのか。福音に根ざさない偏見や歪んだ慣習をに光を当て、改めようとしているのか」吟味するように求めている。
また準備文書は、キリスト教共同体が、社会的な対話、癒し、和解、一体性と参加、民主主義の再建、兄弟愛と社会的な友情の促進などの面で、信頼できる主体、頼ることのできるパートナーとして認められるには、どうしたらいいかについても、考えるように促している。
そして、「既存の不平等と不公正を”爆発”させた新型コロナウイルスの世界的大感染の”世界的悲劇”で始まった、”新時代を画する”社会変化」で特徴づけられる歴史的文脈」の中で、このような具体的な歩みがなされることになるだろう、と指摘。
さらに、教会自身も「信仰の欠如と教会内部で起きている腐敗と向き合あわねばならない」事態の中で、シノドス・プロセスが行われることを認め、「聖職者による性的虐待、物理的、精神的な虐待を受けた未成年者や傷つきやすい人々の、苦しみを忘れてはならない」と強調。「(教会は)まさに、あらゆる類いの苦しみで掘られた”溝”の中にある」としたうえで、「キリスト教徒と教会生活の道」を刷新するために、「信仰の新たな言語」と「新たな道」が盛んになること、最近開かれたシノドスによって求められたように、一般信徒、とくに女性と若者たちの参加と正当な評価が改めて認識されるために十分なが提供される機会が必要、としている。