(評論)世界の”周辺地域”への愛、そして”同盟者”…ー教皇フランシスコ、21人の新枢機卿を指名

(2024.10.6   Crux  Senior Correspondent   Elise Ann Allen)

    教皇フランシスコは6日、世界中から21人の新しい枢機卿を指名した。教皇の世界の”周辺地域”への愛と主要な”同盟者”に報いる、という意思表示を改めてしている。

 10月6日のアンジェラスの演説で、教皇は「12月8日には、新しい枢機卿の創設のための会議が開催される」と発表した。12月8日は、教会暦では無原罪の御宿りの祝日であり、ローマではクリスマスシーズンの始まりと広く見なされている。教皇は、主日の正午の祈りの中で新枢機卿指名を発表する際、彼の選択の普遍性を強調。「その起源は、地上のすべての人々に神の慈悲深い愛を告げ続ける教会の普遍性を表しています」と述べた。

 ラドクリフは現在、教皇の10月2日から27日まで開催される、シノダリティ(共働性)に関する世界代表司教会議の霊的指導を担当している。教皇が新枢機卿に指名したのは、ラドクリフを含む自身の主要な”同盟者”だ。総合人間開発省の移民および難民問題担当の次官であるファビオ・バッジョ神父、。そして、教皇旅行の手配を担当しているインドのモンシニョール・ジョージ・クーヴァカド。リマのカルロス・カスティージョ大司教は、ペルーに本拠を置くSodalitium Christianae Vitae(SCV)をめぐるスキャンダルの影響を乗り越えるという困難な任務を負っており、現在バチカンが調査中だ。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年10月7日