・2025年元旦「世界平和の日」のテーマは「私たちの過ちをお赦しください。私たちにあなたの平和をお与えください」

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(2024.8.8 Vatican News   Christopher Wells)

 教皇フランシスコは、2025年1月1日のカトリック教会「世界平和の日」のテーマを「Forgive us our trespasses: grant us your peace(私たちの過ちをお赦しください。私たちにあなたの平和をお与えください)」とお決めになった。

 バチカン総合人間開発省が8日発表したもので、同省は声明で「真の平和は、個人、地域、国際のあらゆるレベルでの真の回心によってのみ実現する」と説明。「平和」は紛争の終結によってのみでなく、「傷が癒され、各人の尊厳が認められる新しい現実からも生まれる」と述べている。

 カトリック教会の「世界平和の日」は、毎年1月1日の聖母マリアの祭日に祝われる。1967年に聖パウロ6世教皇によって制定されて以来、歴代の教皇はこの日を機会に、国連、人権、外交、経済などのテーマを扱ったメッセージで、教皇の見解を述べてきた。。

 教皇フランシスコが選ばれた2025年の「世界平和の日」のテーマ「私たちの過ちをお赦しください。平和をお与えください」は、2025年の聖年に関する聖書と教会の理解に一致する。声明は、このテーマは教皇の回勅「Laudato sí 」と「Fratelli tutti(兄弟の皆さん)」、そして、聖年の中心にある「希望と赦し」に基礎を置いており、「聖年は、他者を非難するのではなく、和解と平和をもたらすよう求める回心の時」と説明。

 さらに、「『罪の赦し』と『負債の帳消し』という聖年の伝統に内在する希望に照らして、今日、人類を苦しめている紛争と社会的悪の現実を考えれば、教父たちのこの点に関する考察と合わせて、必要とされている精神的、社会的、経済的、環境的、文化的変化につながる具体的な原則が浮かび上がる」と指摘している。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年8月9日