(2023.6.30 Vatican News staff reporter)
教皇フランシスコの和平特使としてモスクワ入りしてズッピ枢機卿は3日間の訪問を終え30日帰国したが、 バチカン報道局が声明を発表。
今回の特使のモスクワ訪問の目的は「和平実現への道を開く可能性のある人道的取り組みを特定すること」にあったとするとともに、、訪問で得られた諸成果は、「人道的なレベルにおいて、和平の道の追求において、教皇がさらなる対応をとられるための判断に生かされることになるだろう」と述べた。
声明には、特使が、プーチン大統領補佐官(外交政策問題担当)のユーリ・ウシャコフ氏や、子どもの権利担当局長のマリア・リヴォヴァ=ベロワ氏などロシア政府高官と相次いで会談し、「バチカンが進めようとしている人道的側面と、和平達成のための緊急性が強調された」と記している。
また声明は、特使がロシア正教の指導者、キリル総主教とも「実りある」会談を行い、「教皇からのメッセージを伝え、戦争の平和的解決を促進する人道的取り組みについても話し合った」と述べた。
そして最後に声明は、特使はロシアのカトリック司教協議会の司教たちとも会見、大勢の司祭団、各国大使やロシア外務省幹部も参加。さらに モスクワの聖母カテドラルで荘厳ミサを捧げ、教皇のロシアの信徒たちへの深い思い、カトリック教会共同体への祈りを伝える機会となった、としている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)