・教皇、聖ペトロ大聖堂を”サプライズ”訪問、聖ピオ10世の墓前で祈られる

　サンタ・マルタ館で療養中の教皇フランシスコが10日、突然、車椅子で外出され、聖ペトロ大聖堂にお入りになり、深い精神的な絆を表明されてきたピオ10世の墓前で祈りを捧げられた。

　病者のための聖年を祝うために2万人の信者が集まった聖ペトロ広場に、車椅子に乗った教皇が突然姿を見せられてわずか1週間後のことだ。

　10日の聖ペトロ大聖堂ご訪問は短時間だったが、教皇ご訪問のニュースはすぐに広まり、多くの信者が集まった。その中には、聖ペトロ修理工房が現在進めている数件のプロジェクトに携わり、保護幕の後ろで作業している修復者たちもおり、教皇と握手することができた。子供たちは祝福を受けようと近づき、聖年を祝う巡礼者たちも、教皇の姿を一目見ようと押し寄せた。

　「教皇は祈りの扉を通られ、教皇座の祭壇へ、そして最後に聖ピオ10世の墓前で祈りを捧げられた」と、聖ペトロ大聖堂参事会員のヴァレリオ・ディ・パルマ司教が語った。教皇は何もお話しにならなかったが、身振りで周囲の人々に親愛の情と親しみを伝えられた。

（翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二）