
(2026.5.16 Vatican News Isabella H. de Carvalho)
教皇レオ14世は16日、バチカンに関係4省、3アカデミーで構成する「人工知能(AI)に関する合同委員会」の設置を承認したことを公表された。
委員会の設置を承認した文書では、「ここ数十年にわたるAIの発展と、その普及における最近の急速な進展、人間および人類全体に対する潜在的な影響、そして特に人間の全人的な発展に関連して、すべての人間の尊厳に対する教会の配慮を考慮し、教皇レオ14世は人工知能に関する省庁間委員会の設置を承認した」と記されている。
教皇は5月3日のバチカン総合的人間発展省のチェルニー長官との会見を経て、同委員会の設置を承認した。初年度は同省が新委員会の活動を統括する。
委員会は、総合的人間開発、教理、文化・教育、広報の4省と生命、科学、社会科学の三つのアカデミーで構成。このうち1つが、1年ごとの任期(更新可能)で委員会の調整を担当し、その後、教皇が次期運営機関を決定する。
文書は、「調整機関の責任は、対話、交わり、参加を促進しつつ、聖座内での利用に関する方針を含め、人工知能に関連する活動やプロジェクトについて、グループメンバー間の協力と情報交換を円滑にすることにある」と説明している。
チェルニー長官は、バチカン改革のための教皇フランシスコの使徒憲章『Praedicate Evangelium(福音を宣べ伝えなさい)』の第28条に基づき、この委員会を設立した。同条項によると、各省庁の長(ディカステリオ)は、複数の省庁の責任範囲にまたがり、「相互かつ頻繁な協議」を必要とする事柄に対処するため、省庁横断的な特別委員会を設置することができる。
バチカンの各省庁がこの問題に取り組むために協力するのは、今回が初めてではない。昨年1月、教理省と文化・教育省が、AIと人間の知性の関係に関する覚書『Antiqua et Nova』を発表している。
レオ14世は昨年5月の教皇就任以来、AIに関するテーマを一貫して取り上げられており、AIやその他の技術的進歩、そしてそれらが社会にもたらす可能性のある課題について頻繁に言及してこられた。昨年5月10日の教皇選出からわずか数日後の枢機卿たちとの会合で、教皇は、自身の教皇名の選択が、産業革命がもたらした諸問題に言及した社会回勅『Rerum Novarum』を出されたレオ13世にインスピレーションを受けたもの、と説明。さらに、「現代において、教会は、新たな産業革命や、人間の尊厳、正義、労働の擁護に新たな課題をもたらす人工知能分野の発展に対し、その社会教説の宝庫をすべての人々に提供している」と強調している。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)