
(2026.7.1 Vatican News Salvatore Cernuzio)
ピオ十世会は1日、スイス、エコーズの本部で、教皇の許可なしに4人の司教叙階を強行した。
総長のダヴィデ・パリアラーニ神父は「この行為に対して課されるいかなる罰則や懲戒も、まったく無効である」と言明、教皇レオ14世が6月29日に出した警告を完全に無視する姿勢を鮮明にした。
これにより、教皇が堅持を訴えておられた「キリストの切れ目のない衣」は引き裂かれてしまったことになる。
ピオ十世会(SSPX)は第二バチカン公会議の改革に反対する伝統主義カトリック団体。「離教(正統な教導権から分離している状態)」とされおり、過去にも教皇の許可なく司教を叙階したため一時期破門された、現在は破門が解除され、関係修復に向けて交渉が続けられていたが、今回の司教叙階強行で亀裂は決定的となる可能性がある。
会は、新司教たちが典礼上の問い「Habetis mandatum apostolicum?」(「使徒的委任を受けているか?」)に対して肯定的に答えたにもかかわらず、この行為に及んだ。
対話を図り、分裂行為とみなすこの行為の遂行に対して繰り返し警告を発していたバチカンに対して、会の存続そのものを確保するために、この叙階は必要不可欠だと主張していた。
現地時間1日午前9時にピオ十世会神学校に隣接する大きな白いテントで始まった式典には、1000人以上の司祭や修道者、そして約1万5000人の人々が参列した。このイベントは同会の公式ウェブサイトで6カ国語によるライブ配信が行われ、ここ数日間は式典までのカウントダウンが表示されていたほか、記念グッズの販売やその他の関連イベントも実施さた。
”叙階”された4人の司教は、53歳のスイス人パスカル・シュライバー、米国人のマイケル・ゴルデード、そして二人のフランス人、ミシェル・ポワニネ・ド・シヴリーとマルク・アッピエで、年齢は53歳から36歳だ。
叙階式を主司式したのは、1988年6月30日に”開祖”のルフェーブル大司教によって最初に”叙階”された4人の司教のうち存命中の2人、アルフォンソ・デ・ガラレタとベルナール・フェレイで、カトリック教会法によれば、教皇の許可なしの司教叙階は二人とも自動的に破門されることになっている。
”叙階”式の冒頭、ダヴィデ・パリアラーニ総長は、「我々は教会を救うためなら、いかなる代償も払う覚悟がある」とし、「これらの司祭たちに司教職の恩寵を授けることは、極めて重大な義務。我々は、この行為に対して課されたいかなる罰則や懲戒も、全く無価値であると見なしている」と教皇やバチカンに挑戦する姿勢を見せた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)