Cardinal Mario Grech speaks to the USG Assembly in Sacrofano on May 23, 2025
(2025.5.23 Vatican News Devin Watkins)
バチカンのシノドス事務局長、グレック枢機卿が23日、世界男子修道会総長連盟(USG)の総会で講演。「教皇レオ14世は、2021年に始まった”シノドスの道”の過程で植えられた多くの種を実り豊かにするために、この道を進むよう促しておられる」と述べ、故教皇フランシスコが始められた”シノドスの道”をこれからも歩み続ける必要を、強く訴えた。
公園で枢機卿は、その総会のテーマである 「奉献生活 」を取り上げ、故教皇が、奉献生活者たちを「シノダル(共働的)な教会における希望のエンジン 」とされていた、と指摘。
「教皇レオ14世は就任後、頻繁にシノダリティ(共働性)について語っておられ、教皇に選ばれた日の夜の説教では「私たちはシノダルな教会、前進する教会でありたい 」と語っておられる、と述べた。
そして、「(昨年10月のシノダリティをテーマとした世界代表司教会議総会が採択した)最終文書によって、教会は、”シノドスの 道”の最も重要な段階、神の民による 「受容 」の段階に入った。その主役は聖霊であり、聖霊は神の民の心底に働きかけ、改革の道へと徐々に導いていくのです」と強調。
さらに、教会における奉献生活の役割を、「預言の一形態として、地域の文化や社会における『福音の文化化』を助けるもの」と指摘。「シノドスの第一段階では、カトリック信者が共に歩む機会を与えることを期待して、地域教会の様々な現実との綿密な話し合いがされたが、奉献生活者は長い間、自身の共同生活と使命のために、シノダル(共働的)な傾聴と共同体的な識別の原則を採用してきました」と語った。
また、修道会は 「預言的な権威の行使 」をしており、多くの修道者が”シノドスの道”の過程で、透明で説明責任を果たすリーダーシップのあり方に支持を表明したが、「修道会の権威は、時として良心と個人の自由の濫用へと堕落し、その結果、性的虐待という嘆かわしい事件を引き起こしている」ことを指摘。性的虐待に対しするためには、適正な制裁、処罰とともに、さらに重要なこととして、「メンタリティー、スタイル、教会文化 」の変革が求められています」と語った。
講話の最後に枢機卿は、教皇レオ14世が教会の「宣教の熱意」に焦点を当てていることを強調。「宣教は、『参加と交わり 』を通して、すべての段階において、すべての人を巻き込む、というシノダリティ(共働性)の推進力の外面的な表現です」と述べ、「教会の旅路のこの新しい段階において、伝統ある修道会に所属する皆さんは、『教会の宣教的刷新』の先陣を切るという任務を託されている、ということを認識せねばなりません」と訴えた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)