(2023.6.6 Vatican News)
教皇フランシスコの特使としてウクライナに派遣されていたイタリア司教協議会会長のマッテオ・ズッピ枢機卿が6日、2日間にわたる現地での任務を終えた。
ローマ時間6日夜、バチカン広報が発表した声明は、「ウクライナ国民の悲惨な苦しみを直接体験することができた。 現在進行中の戦いと被害の状況に、教会は重大な関心を持ち続けている」とし、今回の訪問は、「人道的な側面からも、公正かつ永続する平和への道を模索する上でも、取るべき次の方法を考えるうえで間違いなく役立つ」と述べた。
ズッピ特使は、2022年2月にロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まって間もなく、住民が大量虐殺された首都キーウ郊外のブチャを訪れ、犠牲となった人々の墓の前で祈りを捧げた。
この後、同国議会人権委員会のドミトロ・ルビネツ委員と会い、ロシア軍に一方的に占領されている地域での子供たちの問題と民間人を含む捕虜の状況について説明を受け、教会・宗教団体評議会の代表者たちとも会合を持った。
翌6日朝、ウクライナの首都キーウの聖ソフィア大聖堂を訪問、和平実現への祈りをささげた後、ゼレンスキー大統領をはじめとする政府関係者と会談した。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)