・国家安全維持法違反の疑いで海外の民主活動家6人を指名手配、米国籍も

(2020.8.2 カトリック・あい) 中国政府は6月30日から香港国家安全維持法を施行、中国政府や香港政庁の人権弾圧などを批判する動きを一方的に取り締まる体制をとったが、当初から懸念されていた「中国、香港以外に住む外国人も中国国内法である同法で取り締まる」という国際法違反ともいえる条項を、早くも適用する事態となった。

 英国国営BBC放送が1日、複数の現地などのメディアが報じたとして伝えたところによると、香港警察がイギリスなどの西側諸国へ逃れた民主化活動家6人について、「香港国家安全維持法」(国安法)に違反した疑いで指名手配した。

 指名手配されたのは、香港のイギリス領事館の職員だった鄭文傑(サイモン・チェン)氏、著名な民主化活動家の羅冠聰(ネイサン・ロー)氏、そして米国の市民権を持ち米国に在住する朱牧民(サミュエル・チュー)氏ら。

  中国国営テレビは指名手配された6人は「トラブルメーカー」だと報じる一方、香港警察はコメントを拒否している、という。

2020年8月2日

・香港、新型ウイルス感染再拡大で公開ミサ中止継続へ

Hong Kong residents must wear face masks in publicHong Kong residents must wear face masks in public  (AFP or licensors)

香港のカトリック教会は27日、新型コロナウイルスの香港での感染再拡大を受けて、14日から実施している公開ミサの中止など感染防止策を継続すると発表した。

厳しい対策の継続を決めたことについて、香港教区長の湯漢枢機卿は「これまで2週間、新型ウイルスの感染は悪化を続けており、香港政庁は間もなく、従来よりもさらに厳しい対策をとることになるだろう」と説明した。

継続が決まった対策は、公開ミサを日曜、平日ともに中止するほか、結婚式ミサは参加者を20人までに限るが、葬儀ミサには参加者に制限を設けない。また、個人的な祈りや聖体訪問のために聖堂を訪れることはできるが、いずれの場合も、社会的距離を保ち、マスクを着用、入堂時の検温などが必要。

また、インターネットを通じた「オンライン・ミサ」への参加、霊的な聖体拝領、主日の聖書朗読箇所の朗読やロザリオの祈りなどを勧めている。

香港では27日まで7日連続で三桁の新規感染者が出ており、香港政庁は27日、今後一週間に限定した措置として、2人以上で集まることを禁止、すべてのレストランを閉鎖、公の場でのマスク着用の義務化を実施している。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

 

2020年7月29日

・中国政府系ハッカーが香港のカトリック教会関係者にサイバー攻撃?

(2020.7.28 カトリック・あい)

 中国の政府系ハッカー(インターネットを使ってスパイ行為や破壊行為を行う集団)が香港の民主活動の支援に関わっているとみなすカトリック教会の指導者や聖職者にサイバー攻撃をかけていることが、明らかになった。

 サイバー攻撃対策などを専門にする企業のニュースサイトzdnetが15日付で報じた(https://www.zdnet.com/article/chinese-state-hackers-target-hong-kong-catholic-church/)。

 

2020年7月28日

・”暫定合意”期限を前に、”地下教会”の司祭たちへの迫害激化(BW)

   バチカンと中国政府の司教任命に関する暫定合意は9月で期限を迎えるのを前に、中国政府・共産党が服従を拒む”地下教会”の司祭たちを、党の管理・統制下にあるカトリック団体・中国愛国天主協会(CPCA)に加盟させようと、脅しや迫害を強めている。

A Catholic church in Jiangxi Province under persecution
A Catholic church in Jiangxi Province under the shadow of the CCP’s persecution. – credits: Faith Weekly

 

 カトリック系の有力ニュース・メディアAsiaNewsによると、江西省裕江市の”地下教会”の司教と司祭が当局から司牧活動禁止の措置を受けた。 また、BitterWinterが新たに入手した情報によると、中国政府・共産党は、CPCAへの加盟を教区司祭たちの一部に対して、3日間の”愛国的訓練”への出席を強制した。

 ある司祭は、BitterWinterの匿名を条件とした取材に「参加者は、当局の命令に従うよう圧力をかけられました」と述べた。彼は、政府・共産党の強制を受け入れることは、「神の裏切り」と考えており、CPCAへの加盟を拒否し続けている。

 別の司祭も、政府・共産党からの迫害と圧力に耐え続ける固い決意を表明している。 「CPCAに加わるよりも、刑務所で私の人生を過ごしたい… CPCAに参加することは、神ではなく、共産党を、崇拝することを意味します。なぜなら、それが党の誓約の1つ、党が命じることだからです。中国国歌を歌え、中国国旗を掲げろ、と言われると、CPCAはあやつり人形のように、それに従うのです」と語った。

 中国政府・共産党の管理・統制下に入ることを拒否し、信教の自由を守ろうとする”地下カトリック教会”の司教と司祭はCPCA参加の「良心的拒否者」として認められる、との判断を、バチカンは昨年、中国での教会活動のガイドラインで示していた。

 だが、中国政府・共産党はこれを無視し、国内のカトリック教徒全員を強制的にCPCAに加盟させ、党に服従(注:中国で宗教の管理・統制を担当するのは「政府」ではなく、「共産党統一戦線工作部」だ)させる動きを強め、暫定合意の期限が近づき、バチカンが延長の是非の判断を求められる日が近づくにつれて、一段とその動きは強まっている。

 こうした動きは中国全土で進んでいる。河北省の邯鄲市政府は3月、83歳のカトリック司祭をホテルに軟禁し、CPCAへの参加を強要。 3日後、司祭は脳卒中の症状が出たため、病院に運ばれた後、故郷に返し、ミサを含む教会で儀式を行うのを禁じた。同市のある信徒はBitterWinterの取材に、「司祭が入院中に、当局が彼の教会に監視員を送り、信徒たちが教会に集まらないように警告しました… 教会の永久閉鎖が狙いです」と訴えた。

 「CPCAへの参加を強制することで中国共産党は私たちを支配下に置くことを狙っている」と語るのは、6月にCPCAへ加盟するよう強い圧力を受けた河北省石家荘市の司祭だ。 「私たちは信仰を放棄しません。真実と正義を守ることで、何も悪いことをしていないのです」。

 福建省の閩東教区では、4月に赛岐の小教区の司祭がCPCAへの加盟を強要され拷問された後、当局による司祭、信徒の”良心的拒否者”への脅迫が激化した。

 「当初、教区の23人の司祭全員がCPCAへの参加を拒否する決意を固めていましたが、当局が黄神父を含む一部の司祭を逮捕し、CPCAに加盟させました」とある教区司祭は語り、「加盟を拒み続ける司祭たちは拷問と迫害を避けるために隠れねばなりませんでした」と付け加えました。(「カトリック・あい」注:日本で起きたキリシタン迫害を連想させる)

 さらに、その司祭は「(注:1966年から10年間続いた)文化大革命では、隠れた人を見つけるのは容易ではありませんでしたが、ハイテクの監視機器が隅々まで浸透している現在では、隠れようにも隠れる所がない」と語り、CPCAへの加盟を拒否した7人の高齢の病身の司祭たちが、ミサ典礼を禁じられ、引退を要求されたことも明らかにした。別の司祭は、「信徒たちに影響力を持つ、尊敬される司祭を沈黙させる」のが当局の狙いだった、と説明した。

 閩東教区のある信徒によると、当局の職員たちは上司が分担を決めて厳しい指示を出すのに従い、CPCAに加盟させようと司祭たちに頻繁に圧力をかける。”成績”を挙げれば報償を受け、うまくいかなければ処罰される、のだという。

 

2020年7月26日

・東京教区災害対応チームが「コロナ対応 支援プラットフォーム」チラシ配布

(2020.7.23 カトリック・あい)

 カトリック東京教区は新型コロナウイルス感染対策の一環として、災害対応チームを設置し、事業の一環としてブログ「コロナ対応  支援プラットフォーム」を始めているが、22日、その広報チラシを作成し、活用を広く呼び掛けることになった。以下は、同チームのメッセージ。

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 東京教区災害対応チームで運営しているブログ「コロナ対応  支援プラットフォーム」のチラシができました。

 このブログは、コロナ禍の中でも様々な問題に対して活動している「支援を必要とする団体(グループ)」などからの情報を掲載し、そのニーズに応える物資や人材を募り、より早急かつ効果的に諸問題に対応する支援活動をサポートすることを目的としています。

 一人でも多くの人の目に留まれば、それだけ想いと想いがつながります。ファイルをダウンロードして印刷することもできます。どうかご協力をお願いいたします

印刷用PDFファイルはこちら

2020年7月23日

・インドネシアで大司教と4人の司祭が新型コロナに感染

  (2020.7.20 カトリック・あい)

 新型コロナウイルスの深刻な感染が起きているインドネシアで、大司教と司祭4人の集団感染が起きた。

 バンコクを拠点にする有力カトリック系メディアUCANewsが20日付けで報じたもので、陽性反応が出たのは北スマトラ州メダン教区のコルネリウス・シパユン大司教と同教区で奉仕している4人の司祭。インドネシアの聖職者では最も高位の感染となるが、教会スポークスマンが19日語ったところによると、大司教と4人は現在、病院で治療を受けており、大司教の症状は安定している。また、同教区の職員1人も感染が確認され、他に司祭2人と修道女1人が自主隔離している、という。

 インドネシアでの新型コロナウイルスの感染者は19日現在で8万6517人、死者は4143人に上っており、シパユン大司教たちのいる北スマトラ州では2937人が感染、147人が死亡している。

 

2020年7月20日

・国際仲裁裁判所の”南シナ海判決”から8周年、フィリピンの司教たちも中国に批判の声

 

2020年7月16日

・コロナ禍における教会活動に関して-菊地大司教が教区信徒に

(2020.7.14 カトリック・あい)

 菊地・東京大司教は13日、教区の信徒宛てに、以下の新型コロナウイルス感染への現時点での対応を説明、改めて理解と協力を求めた。

カトリック東京大司教区の皆さま

 昨日(12日)までの四日間、東京都では新型コロナウイルスの新規感染者が200名を超え、7月13日も119名の感染が確認されています。今の時点では、重症者が少ないことや、亡くなられた方が6月24日から出ていないことを踏まえて、即座に教会活動を停止するようなことはしておりません。現時点での感染対策をしっかりと守りながら、慎重に教会運営を続けてまいります。

 しかし今後は、仮に感染者数がこのまま増加し続け、重症者が増加した場合などには、現在の対応を一段厳しいものに戻すことも念頭に、日々刻々と変化する状況を見つめております。これからかなり長期にわたって、現在のように社会の現実として新型コロナウイルスがあるということを前提として、その中で教会活動を続けていく方策を慎重に模索して行かざるを得ないものと思われます。

 改めて申し上げますが、教区の基本方針は三つです。(詳しくは、教区ホームページに掲載しているビデオを、是非一度ごらんください。ビデオへのリンクはこちら

 1:教区内地域で新規感染者がいる限り、教会活動では「密接・密集・密閉」を避ける
2:感染しない、感染させない
3:秘跡にあずかる機会を提供し、霊的な一致を促す

 教会活動を停止するという歴史に残るような事態に、東京教区だけではなく世界中の教会が直面しているのですが、その中で東京教区は6月21日に活動を再開して、まだ4回目しか日曜日を迎えておりません。教区としての大枠はありますが、それぞれの小教区では事情が異なりますので、感染対策への対応もそれぞれ異なっています。

 なにぶん誰ひとり経験したことのない事態なのですから、当然どの対応も完璧ではあり得ず、当分は試行錯誤の繰り返しにならざるを得ないでしょう。これからさらに何回かの日曜日の経験を通じて、徐々に改善していくしかありません。

 なんと言っても、感染症の事態が即座に終息するとは思われず、私たちは長期戦を心しなければなりません。現時点での対応にはまだまだ不備もあることでしょう。大変申し訳ありませんが、しばらくはこの事態を一緒になって乗り越えるため、耐え忍んでくださるようにお願いいたします。

 教会内での意見の交換は歓迎しますが、あたかも教会がすべて変わってしまったかのように喧伝するような行為は、慎まれるよう心されることを希望します。

 2020年7月13日 カトリック東京大司教区 大司教 菊地功

2020年7月14日

・教皇の5日正午の祈りで予定原稿から削除された箇所は・・(BW)

(2020.7.14 カトリック・あい)

 教皇フランシスコが5日の正午の祈りの説教で、事前に記者団に配布された予定原稿から「香港問題」に言及した箇所が全文削除される形でお話しになったのが、国際的に議論を呼んでいるが、削除された内容を、BitterWinterが6日付けで明らかにしていた。英語版原文と「カトリック・あい」の日本語仮訳は次の通り。

 “In the last few days, I have followed with a special attention, and not without concern, how a complicated situation was developing in Hong Kong. First of all, I would like to express my sympathy and closeness to all those living there.

   What is being discussed in these days concerns delicate matters, affecting everybody’s life. Accordingly, it is easy to understand how feelings can be strong. I wish therefore that all those involved would be able to confront the issues in a spirit of wisdom and genuine dialogue.  This requires courage, humility, non-violence, and respect for the dignity and rights of all.

 It is my desire that social and, particularly, religious life may manifest themselves in full and genuine freedom, as indeed several international documents mandate.

 My prayer remains constantly with the Catholic community and all people of good will in Hong Kong, so that they may build together a prosperous and harmonious society.”

 「ここ数日、私は香港でどのように複雑な状況が進展しているかに特別な注意を払ってきました。まず最初に、香港に暮らしておられる全ての方々に、心からのお見舞いを申し上げます。

 最近議論されていることは、全ての方の人生に影響を与える慎重を要する問題です。 気持ちが高ぶるのは容易に理解できます。 であるからこそ、全ての関係者に、知恵と真の対話の精神で問題に対処することを希望します。問題に対処するには、勇気、謙虚さ、非暴力、そして全ての人の尊厳と諸権利を尊重することが求められます。

 私が強く望むのは、まさにいくつかの国際的な公文書が義務として定めているように、社会生活、特に信仰生活を、完全かつ真の自由の中で明白にできることです。

 私の祈りは、カトリック教会共同体と香港の全ての善意の方々に絶えず留まります。人々が共に繁栄し、調和の取れた社会を築くことができますように」

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

2020年7月14日

・中国外務省報道官は「『香港』で教皇に圧力」を否定したが…(Crux)

(2020.7.10 Crux Senior Correpondent  Elise Ann Allen)

China denies it pressured pope to refrain from Hong Kong appeal

A file photo of Chinese Foreign Ministry Spokesman Zhao Lijian. (Credit: AP photo.)

 ROME –教皇フランシスコの5日正午の祈りの説教で、予定原稿にあった「香港問題」に言及した箇所を省かれたことが様々な憶測を呼び、「中国政府・共産党の圧力があった」との見方も出ている。これに対し、中国外務省の趙立堅・報道官は9日の在北京の各国記者との定例会見で、そうした見方を否定した。

 報道官は「私は状況を認識していないが、香港のことを本当に気にかけている人々がその発展に有益な方法で行動することを希望し、信じている」としたうえ、「中国は、バチカンとの建設的な対話、そして二国間関係の改善に取り組んでいる」と強調した。

*教皇の正午の祈りの原稿から消えた「香港問題」

 教皇フランシスコは5日日曜日の正午の祈りの説教に際し、事前に記者団に配布された予定原稿では「信教の自由と人権などに関して香港で現在起きている状況」ついてかなりの分量が当てられていたが、実際の説教では、その箇所がそっくり省かれていた。

 これに関し、観測筋の中には、教皇が中国政府・共産党の意向に配慮したため、との批判的な見方が出る一方、微妙な外交問題に優れた対応を示した、と評価する見方などが出ていた。

 中国とバチカンは2018年9月に、中国国内の司教任命について暫定合意したが、いまだにその内容が公開されないまま、9月の合意期限を前に、再交渉が進められている。教皇が「香港問題」への言及を避けたのは、交渉への影響への配慮もあった可能性がある。

*香港市民の信教の自由、人権弾圧へ、ボー枢機卿の懸念表明

 中国政府・共産党は6月30日付けで香港に対し、国家安全維持法を施行、中国という国家への反逆、離反、転覆、外国の干渉およびテロ行為を禁止し、違反者は最高で無期懲役に処するとし、徹底的な取り締まりを開始している。これに対して、アジア・カトリック司教協議会連盟のボー枢機卿(ヤンゴン大司教)は、信教の自由、人権への影響を強く懸念する緊急声明を出して、過度な動きをけん制しようと努めている。

2020年7月11日