・ポーランド信徒が教皇に聖職者性的虐待で訴え-「犯罪は罰せられる」とバチカン報道官

 

The Polish faithful appeal to Pope Francis against cases of abuseThe Polish faithful appeal to Pope Francis against cases of abuse 

 

2020年7月1日

・バチカンがカテケーシス新指導書を発行-23年ぶりに

*カテキスタの養成

 新指導書は第1部「教会の福音宣教の使命におけるカテケーシス」で、カテキスタの育成について述べている。

 具体的には、まず、カテキスタは、信頼される証人となる為に「カテキスタである前に、教理教育がなされねばならない」とし、「不毛な司牧的疲労」の回復薬である宣教の霊性に従って、無償、献身、誠実を旨として、緊張感を持って働き、それによって「無条件の保護が、すべての人々、とくに未成年者や脆弱な人に対して保証される」ようにすることを求めている。

*カテケーシスの課程

 第2部「カテケーシスの課程」では、「深く効果のあるコミュニケーションモデル」の重要性が強調され、神とつながる手段として美の観想を通しての美術の活用、人々の心に神への強い望みを吹き込む手段としての聖なる音楽の活用を提案している。

 家庭の役割も前面に置かれ、福音を授かる人々が、率直で自発的な仕方で信仰を生きることができるようにする場、謙虚で思いやりのある方法でキリスト教教育を受けることができる場、として示されている。

 現代社会において、新たな家庭のシナリオに直面して、キリスト教徒は,すべての人に希望と信頼を回復させるために、親密になって、相手の話を聞き、理解することで人々に寄り添うことが求められている。

*身体障害者、移民を受け入れ、認める

 新指導書はまた、身体障害者を「受け入れ、認める」ことの重要性を強調している。それは彼らが人間生活に欠かすことのできない諸々の真実の証人であり、素晴らしい贈り物として歓迎されるべき人々である、と強調している。彼らの家族もまた、「尊敬と賞賛」に値する。

 同様に、新指導書は、故郷から遠く離れた場所で信仰の危機を経験する可能性のある移民の受け入れ、信頼、連帯に焦点を当てる必要も指摘している。移民は、偏見や人身売買などの危険との戦いで、支援を受ける必要がある。

*貧困層への優先的な選択肢、受刑者へのカテケーシス

 新指導書は、刑務所を「真正な宣教地」し、注意を払うように求めている。受刑者にとって、カテケーシスはキリストにおける救いの宣言であるべきであり、教会の母としての思いやりをもって彼らに耳を傾ける必要がある、としている。

 また、貧困層に対しては、カテキスタは福音的貧しさについて教える必要を指摘。友愛文化を進め、貧しい人々が経験している悲惨と不正の状況に憤りを育てる必要がある、としている。

*小教区、学校、教会関係組織において

 第3部「個々の教会におけるカテケーシス」では、小教区、教会活動、そしてその他の教会団体におけるカテケーシスのあり方を扱っている。

 小教区は、人々の生きた経験に対応した創造的なカテケージスを提供する「コミュニティ使徒職の模範となるもの」として強調されており、他の教会関係組織も「教会の豊かさ」を増す「素晴らしい福音宣教能力」をもつ、としている。

 カトリック学校に関しては、福音の価値に基づいた教育プロジェクトによって、「学校教育の施設」から、信仰の「学校教育の共同体」に変わっていくように提案。宗教教育はカテケージスと異なるが、補完するもの、としている。

 「宗教的な要素は、見過ごすべきでない存在に関わる側面を持つ」とし、宗教についての教育を考慮した全人教育を受けるのは「親たち、学生たちの権利」と強調している。

 

*文化的、宗教的多元性に対して

 新指導書は、キリスト教諸宗派の一致とユダヤ教やイスラム教との宗教間対話も、カテケーシスの特別な領域、とし、カテケーシスは、福音宣教の真の道具となるために「一致への熱意を励まさねばならない」と強調。反ユダヤ主義と戦い、ユダヤ主義との平和と正義を促進する対話を求め、また、イスラム教徒との対話を育てるために皮相的な一般化を避けるように要請している。

 また、現代の宗教的な多元性の中で、カテケーシスが「信者のアイデンティティを深め、強める」ことを可能にし、「友好的で誠実な」対話とともに証しを通じて宣教に推進力ともたらすことを期待している。

*テクノロジーとデジタル文化に対して

 新指導書は「科学と技術が人に役立つものであり、人類の生活条件の改善に向けられるべきものである」ことを確認し、カテケージスは、良い要素と悪い要素をもつデジタル文化を適切な形で使うように人々を教育し、若者たちが「束の間の文化」の中にあって、真偽と質の良し悪しを見分けるのを助けることに注力する必要がある、と強調。

 この他、新指導書が重視しているテーマは「徹底した環境保護への転換」への呼び掛け。神が創造されたものを守り、消費主義を避けることに注意を払うことを通して、そのような転換を図ることが、カテケージスの役割としている。

 また、カテケーシスは、「カトリック教会の社会教説」をもとに、最も弱い立場にある人々の権利を守ることに特別な注意を払いつつ、労働を力づける必要があるとしている。

*現地に合った教材開発を

 加えて、世界代表司教会議と各国の司教協議会に対して、現地教会と組織のためのカテケージス用教材の開発を奨励している。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

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(2020.6.26 バチカン放送)

 教皇庁新福音化推進評議会は25日、新しい「カテケーシス指針」を発表した。第二バチカン公会議後に発表されたカテケーシスの指針としては、1971年の「カテケーシス一般指針」(聖職者省)、1997年の「カテケーシスのための一般指針」(聖職者省)に次いで三つ目。

 同評議会議長のフィジケッラ大司教は発表会見で、同文書が信仰の伝達の第一の責任者である司教と共に、司教協議会およびその中のカテキズム担当委員会に向けられ、その使用においては、教会共同体で日常的に奉仕する、司祭・助祭・奉献生活者・カテキスタらに具体的に関わってくるもの、と説明した。

 今回の新文書は、新福音化推進評議会の起草によるもので、2020年3月23日、福音宣教とカテキズムの推進に貢献した16世紀の聖人、トリビオ・デ・モグロべーホの記念日に、教皇フランシスコによって認可された。新福音化推進評議会議長、サルバトーレ・フィジケッラ大司教によれば、「カテケーシス指針」は、全教会を対象としたもので、世界の諸地域の助言を広く得ながら、長い時間をかけて完成した。発表されたのは、イタリア語による公式版だが、すでにスペイン語、ポルトガル語、英語、フランス語、ポーランド語の訳が整っている。

 新しい「カテケーシス指針」は、300ページを超える豊かな内容で、三部に分かれ、全12章からなり、次のような構成になっている。

第一部 教会の宣教的使命におけるカテケーシス=第1章  啓示とその伝達  第2章 カテケーシスのアイデンティティー  第3章 カテキスタ  第4章 カテキスタの育成

第二部 カテケーシスのプロセス=第5章 信仰の教育学  第6章 カトリック教会のカテキズム  第7章 カテケーシスの方法論  第8章 人々の生活の中のカテケーシス

第三部 地方教会におけるカテケーシス=第9章 カテケーシスの主体、キリスト教共同体  第10章 現代文化を背景としたカテケーシス  第11章 信仰のインカルチュレーションに奉仕するカテケーシス  第12章 カテケーシスに奉仕する組織

 同文書は、すべての信者の弟子=宣教者としての本質、信仰を伝える新しい表現・方法を見つけるための取り組みと責任の必要を思い出させている。全体を通し、「証し」「慈しみ」「対話」が、行動上の三つの基本的な柱となっている。「証し」は、「教会は、改宗の強制によって成長するのではなく、魅力のために成長する」からであり、「慈しみ」は、伝えられた信仰を信じうるものとする真のカテケーシスであるため、自由で無償の「対話」は、何も押し付けないが、愛から出発することで平和に貢献するからである。

 第一部「教会の宣教的使命におけるカテケーシス」では、特にカテキスタの育成に注目、カテキスタたち自身が信仰の信じうる証し人として、宣教精神に基づき、無償性、献身、言動一致をもって奉仕することが重要であるとしている。また、他者の自由を尊重すると同時に、未成年者をはじめ、すべての人があらゆる形の虐待から完全に守られているように留意する必要にも触れている。さらに、人々と交わりを育てるための取り組みと、方法や表現においてクリエイティブであることをカテキスタたちに願っている。

 第二部「カテケーシスのプロセス」では、家庭の重要さが浮かび上がる。家庭は活発な福音宣教の主役であり、単純で自然な形で信仰を生きるための本来の場所である。家庭でのキリスト教教育は、謙遜で憐み深い態度を通して、「教えより、証し」をもって伝えられる。一方で、今日の社会の、複雑で新しい家庭環境に対し、教会は信仰と、寄り添い、傾聴、理解をもって共に歩み、すべての人に信頼と希望を取り戻させるようにと招いている。また、「受容」「受け入れ」「連帯」「兄弟愛」などのキーワードと共に、移民や、受刑者、貧しい人々への配慮を説いている。

 第三部「地方教会におけるカテケーシス」では、「共同体的な使徒職の模範」であり、クリエイティブなカテケーシスの場としての、小教区の役割がクローズアップされる。また、カトリック系の学校が、単なる教育機関から、福音の価値観を基礎にした教育計画と共に「信仰の共同体」となることを期待している。このセクションでは、カテケーシスにおけるエキュメニズム、諸宗教対話への取り組みも記される。さらに、今日のデジタル文化の良い面と悪い面を見極めながら、若者たちの成長と信仰の歩みを助けるよう促しているほか、科学と技術、生命倫理、性、エコロジー、労働などのテーマにも言及している。

(編集「カトリック・あい」=この本のタイトルはイタリア語から英語への翻訳で「Directory for Catechesis」。「directory」は通常、「指導書、規則書、訓令書、指令書」と日本語で訳されている。バチカン放送日本語課では、この本を「指針」と訳しているが、300ページの分量と中身から、「指針」というよりも「指導書」とするのが適当と判断し、VaticanNewsからの翻訳では「指導書」と訳した)

 

2020年6月26日

・環境回勅「ラウダート・シ」公布5周年に、バチカンが詳細な具体策の”手引書”

(2020.6.18 Crux Senior Correspondent  Elise Ann Allen)At five-year mark for ‘Laudato Si,’ Vatican offers a ‘users guide’

 ローマ発 –教皇フランシスコの環境回勅「ラウダート・シ」公布5周年を記念して、バチカンが18日、全世界の教会、小教区共同体、信徒、そして各国の環境担当者向けに、環境保護のための具体策を盛り込んだ”手引書”「On the Path to Caring for the Common Home: Five Years after Laudato Si(共通の家を大切にする道:『ラウダート・シ』から5年)」を発行した。

 バチカンの人間開発省が中心となり、2015年6月の環境回勅公布を受けてバチカンに設けられた関係部署による協議会がまとめたもので、”本体”の環境回勅よりも厚い220ページ。取りまとめに当たっては、環境政策に関係する世界の教会の専門家などの意見も聞いた。

*新型ウイルス禍は私たちの生活様式を変えつつある

 手引書は冒頭で、世界を大きな危機に陥れている新型コロナウイルスの大感染を取り上げ、「世界は(注:新型ウイルスによって)大きく揺さぶられ、何万人もの死者を出し、私たちの社会の経済システムを危険にさらすことによって、私たちのライフスタイルを変えつつある」という見方を示した。

 そして、「感染拡大防止のための措置がもたらす健康上の非常事態、孤独感、孤立が、いきなり、限りある被造物であることの脆弱さに私たちを直面させ、暮らしの中で欠かすことのできないものを発見、あるいは再発見するようにと、私たちに求めています」とし、新型ウイルスの大感染の視点から見ても、「貧しい人たちと環境への配慮に「もはや無関心ではいられません」と訴えている。

*食事からエネルギー消費節約、資源リサイクル、灌漑用水、刑務所・医療改革まで幅広い提案

 具体的な提案として、バランスの取れた食事から、マイカーの相乗りによるエネルギー消費の節減、資源のリサイクル、点滴灌漑 (注:配水管、配水弁など使って、畑などに直接、少しづつ灌漑水を与えることで、水や肥料の消費量を最小限にする灌漑方式)など、幅広く、個人の日々の暮らしから、行政に至る幅広い具体的な措置の積極的な導入を提案。

 さらに、世界各国政府や議会、国際機関などに対して、安全で清潔な水の確保を「普遍的な人権」と位置づけ、アマゾン流域やコンゴ川流域などの脆弱な生態系を保護するための国際的な取り組みの促進など、環境にやさしい政策を進めるを採用することを求めている。

 これらに加え、手引書は、教皇フランシスコが提唱する「統合生態学」の主旨に沿い、貧困救済、急速な高齢化による「人口の冬」に対処する家庭に配慮した政策、刑務所と医療制度の改革、そして受胎から自然死に至る人の生活を守ることを提唱している。

 また、バチカン市国を例にとり、有毒な殺虫剤の使用中止や、多数ある噴水の水を循環式にすることなど具体的対策を求めている。

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 手引書では、冒頭の前文に続く二つの章で、「教育」「生態学的転換」「統合生態学」「統合人間開発」が、具体的な対応に踏む込む形で記述されている。環境回勅で強調された、教育、人間の尊厳、宗教間とキリスト教各派間の対話、労働、金融、森林破壊、食料と水とエネルギー、経済、保健とコミュニケーションなどを取り上げて、それぞれのテーマについて環境回勅での言及を振り返り、教育的、司牧的観点に基づいた具体的行動を提起。バチカン市国が環境に優しくするために実施したさまざまな具体策も示され、具体的行動では、特に聖書に記述されている「創造」を反映する機会を増やすことも含まれている。

 家族を守り、すべての人の人生を「受胎から自然な死に至るまで」守ること、貧しい人たちや胎内にいる赤子、病気の人、お年寄りに向き合う時、「人の生活に対する罪」について深く思うことを、この手引書を読む人たち強く促そうとしている。また各国政府には、特に先進国で顕著な「人口統計上の冬」に対処する賢明な家族政策を推進するよう求めている。

*教育の重要性、世代間交流は「使い捨て文化」への対抗手段

 手引書は、「教育」に重点を置き、青少年が、学習の全ての段階で自然に触れ、環境をテーマとした活動を行い、貧困や食料・水の不足、労働や資源の搾取、女性たちが直面する課題などについて知ることができるように、教育関係者たちに強く求めている。

 大学生に対しては、これらの課題解決につながる新たな文化的なモデルを構想することや、”創造に対する罪”の概念についての考察を含む「創造の神学」を研究することを奨励。

 また、世代間の交流を、子供、大人、高齢者を含む社会の構成員すべてに適用される「使い捨ての文化」への対抗手段として奨励している。

 カテキスタたちに対しては、創造ついてのプログラムの一部に、二ケイア・コンスタンチノープル信条の最初の箇所と、「創造」は「自然」と言う事とは異なるのだ、という概念に焦点をあてるように、促している。

 教会に対しては、他の宗派との共同の企画、事業、そして「創造へのいたわり」に向けた祈りを実行する機会を作るように勧めている。

 (以下は英語原文のまま)

 The text also appears to take a swipe at journalists and critical reporting of Laudato Si and climate change, suggesting that formation courses be offered to journalists to give them “clear, complete and correct” information on the encyclical, and that “a culture of truth” be developed among the press “so as to counter the spread of misleading news created to deny the existence of the environmental crisis.”

 Investments in small-scale food production and support for rural communities are encouraged. The document also urges better care for animals in slaughterhouses and encourages readers to have a balanced diet.

 Offering numerous suggestions to curb water shortages while also assuring that there is enough for both food and hygienic needs, the text encourages people at all levels of society to promote the idea that water is a “fundamental universal right” and that it must be accessible at reasonable prices.

 Much like Laudato Si, the document urges people to use environment friendly energy sources and energy-efficient materials, as well as less pollutive methods of transportation, such as bicycles or carpooling. Renewable energy sources, it says, must be sold at “accessible” prices.

 The text encourages support for transnational projects such as initiatives aimed at protecting the Congo River Basin and the Great Green Wall in the Sahara desert, and emphasizes the need for better preparation for natural disasters.

 In terms of the economy, the document says it must be based on the person rather than profit, and argues for recycling natural resources such as bioenergy, biofuel and compost. Projects aimed at cleaning oceans and beaches, as well as investments in sustainable infrastructure, are to be encouraged, it says.

 Efforts must also be made to expose the “informal economy,” which often leads to exploitation, and to ensure dignified work with “just salaries” for both men and women, the document says, criticizing jobs that keep parents away from their families for long periods of time.

 Motherhood should also be valued in the workplace, it says, insisting that the social and economic value of motherhood should be protected, “placing the importance of family relationships at the center of the economic system, rather than just individuals.”

 Banks and investment companies are encouraged to adopt and adhere to a clear system of ethics, avoiding environmentally harmful investments and sanctioning illegal activities.

 Cities ought to be clean, energy-efficient and helpful toward the poor, the document says, suggesting that church structures and local institutions that work with the poor, including migrants and refugees, be supported.

 A fundamental rethinking of the prison system is also suggested, particularly in terms of punishments for parents and first-time offenders. In terms of healthcare, the text urges an investment in diagnosis and care for unborn children with malformities or illnesses, “rather than promoting the diagnosis in view of selection and elimination.”

 Promotion of “an appropriate education in affection and sexuality to form respect for one’s own body and that of others,” is also encouraged, as are formation programs that help young people in particular to better understand “the value of sexual complementarity, fertility and conceived human life.”

 Healthcare workers, the text says, should be educated in matters of conscience, and palliative care ought to be promoted.

 The document also encourages raising awareness about policies and technologies that combat air pollution and climate change, with special attention to the Amazon region, as well as the development of a clear definition of a “climate refugee,” and the adoption of measures to ensure they have the necessary legal and humanitarian protections.

 Highlighting the Vatican’s own efforts to promote more environment friendly practices, the document mentions several steps that have been taken within the Vatican City State to save energy and water.

 Among these steps is the development of a differentiated waste collection system for the various offices and departments in the Vatican, with recycling for materials such as paper and plastic, and the proper disposal of materials such as oil, tires, batteries and hospital waste.

A new closed-circuit water system was installed which recycles water from the fountains inside Vatican City, a new irrigation system was designed, and, according to the document, in 2016 a new dispensing system was installed in the cafeteria for Vatican employees allowing them fill glasses rather than take bottles.

In terms of green areas in the Vatican Gardens and likely the Vatican farms in Castel Gandolfo, harmful products were eliminated, the document said, and a purification system installed that avoids toxic pesticides. Crop rotation is also being practiced.

According to the text, energy consumption in the Vatican has also become more sustainable through steps such as LED lighting systems, light sensors which regulate the intensity of light based on the natural lighting of a room and the installation by Benedict XVI of solar panels on the large Paul VI audience hall.

Automated lighting systems that shut off when there is no movement have also been installed, the document says, noting that as of 2018 a new lighting system in the Sistine Chapel has saved roughly 60 percent in energy costs while also slowing down the aging of Michelangelo’s frescoes.

New lighting in St. Peter’s Square has also cut energy costs by 70-80 percent, it said, and highlighted ecumenical and global initiatives such as the Sept. 1 World Day of Prayer for the Care of Creation.

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(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも昨年、全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

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2020年6月19日

・教皇フランシスコ、バチカンの要職に女性2人任命

A view of St. Peter’s Basilica

(2020.6.12  Vatican News)

教皇フランシスコが12日、バチカンの要職に二人の女性を任命された。教会における女性の役割を重視する教皇は、バチカンの要職への女性の登用に力を入れており、今回の任命もその一環とみられる。

バチカン広報が12日発表したところによると、二人の女性はバチカン図書館の館長となるラファエラ・ビセンティ博士、金融情報局(AIF)の理事となるアントネラ・シアローネ・アリブランディ教授。

ビセンティ博士は、これまでバチカン図書館の事務局長を務めていた、また、バチカンで資金洗浄問題や金融テロに対処するAIFの理事となったアリブランディ教授は、ミラノにあるCatholic University of the Sacred Heartの教授で、ミラノ弁護士会の会員、経済・法律担当教授の会の会長、カトリック法律家連盟の会員。

 

 

2020年6月13日

・”バチカン銀行”が2019年決算で3800万ユーロ(約46億円)の黒字

The tower of Nicholas V, the seat of the IOR  (© Vatican Media)

 

2020年6月9日

・14日に教皇司式の「キリストの聖体」のミサー全世界に動画中継

(2020.6.8 バチカン放送)

 教皇フランシスコ14日午前9時45分(日本時間午後4時45分)から、バチカンの聖ペトロ大聖堂、司教座の祭壇で「キリストの聖体(コルプス・ドミニ)」のミサを捧げられ、バチカン・ニュースを通してビデオ中継されることになった。

 「キリストの聖体」の祭日は、イエスが聖体を制定した最後の晩餐に深く結びつくものであることから、本来、典礼暦の「三位一体の主日」の直後の木曜日(今年は6月11日)に祝うよう位置付けられている。だが、多くの国々の教会では、信者たちがミサに与りやすいように、この祭日を「三位一体の主日」の翌週の日曜日(今年は6月14日)に記念されている。

 教皇が司式される14日のミサは、新型コロナウイルス感染防止のため、参加者を約50人に限り、ミサの終わりに聖体降福式が行われる。

(編集「カトリック・あい)

2020年6月9日

改・バチカン憲兵隊がロンドンでの巨額不動産取引疑惑でイタリア人仲介者逮捕

Headquarters of the Vatican Gendarmeria Corps. Headquarters of the Vatican Gendarmeria Corps.  

(2020.6.6 Vatican News)

 バチカン憲兵隊は5日、バチカンが関係するロンドンでの巨額不動産取引疑惑事件で、取引に関与したイタリア人仲介者を逮捕した。バチカンの警察当局が、外部の一般市民を逮捕するのは極めて異例であり、事件の深刻さをうかがわせる。

 バチカン広報局が同日発表した声明によると、逮捕されたのはGianluigi Torzi。 「バチカン国務省の何人かの職員が関係する企業のネットワークがからんだ、バロンドン・スローン・アベニューの(「カトリック・あい」注:2億ドルに上ると言われる)不動産のバチカンによる購入に関与した(注:不正な利益を上げた)ため、バチカン司法当局が逮捕状を発行した」としている。

 また、Torziの具体的な逮捕容疑は「強要、横領、悪質な詐欺、マネーロンダリングの罪(最長12年の懲役刑に該当)」で、憲兵隊の兵舎に収容された。

(「カトリック・あい」解説)

 この疑惑事件に関しては、昨年夏にバチカンの宗教事業協会(通称”バチカン銀行”)と監査役室から出された告発で表面化し、教皇フランシスコが徹底した捜査による疑惑の解明を求めたのを受けて、バチカン憲兵隊が昨年10月、国務省総務局および金融情報室の捜索を実施しするなど、捜査に本腰を入れていたが、今回の逮捕は、そうした疑惑の全容解明の流れの中にある。

 さらに大きな視野でみると、教皇が注力されているバチカン財政改革とも関わる動きともいえる。

 バチカンは、聖職者による未成年者性的虐待問題の世界的な長期化を背景に、欧米などで信徒離れが加速、献金収入が減少し、損害賠償負担で破産する教会も出、さらに追い打ちをかけるように新型ウイルスの世界的大感染が発生、献金収入減少に拍車をかけ、バチカン美術館の長期閉館などによるの”観光収入”激減などで、財政赤字が拡大しており、抜本改革によるバチカン財政の立て直しが焦眉の急となっている。

 だが、バチカン財務改革の星と期待された初代財務事務局長官のペル枢機卿が未成年性的虐待容疑でオーストラリアで裁判にかけられ、事実上機能不全に。昨年11月になって、バチカンとの”しがらみ”のないイエズス会士が新長官に就任、改革への本格的な取り組みが再開されている。疑惑の解明、不祥事再発の防止、対外信用の回復、そして、バチカンの資産の公正で効率的な運用は、改革の要でもあり、今後の進展が注目される。

 (翻訳・解説「カトリック・あい」南條俊二)

 

2020年6月7日

・「目標に到達できないのは、共通のビジョンが 欠けているため」-創設60年のキリスト教一致推進評議会・議長語る

 

教皇フランシスコとキリスト教一致推進評議会議長クルト・コッホ枢機卿教皇フランシスコとキリスト教一致推進評議会議長クルト・コッホ枢機卿  (Vatican Media)

 教皇庁キリスト教一致推進評議会が5日、その誕生から60年を迎えた。

 議長のクルト・コッホ枢機卿がバチカン・ニュースのインタビューに答え、聖ヨハネ二十三世からはじまったエキュメニズムの60年の歩みを、「多くの前向きな成果をもたらすことを可能にした豊かで発展に富んだもの」と振り返った。

 その一方で、枢機卿は「エキュメニカル運動の真の目標である、教会の一致にはまだ到達していない」とし、「今日、私たちが受けている最大の挑戦は、まさにエキュメニズムの目標をめぐる『堅固で現実的な合意』の欠如からきています」と指摘。

 「一致の必要性に合意しても、それがどのような形であるべきかについては合意がありません。教会の一致には共通のビジョンが不可欠なのです」と強調した。

 また、「エキュメニズムの歩みは『賜物の交換』といわれるが、この60年間の取り組みでカトリック教会はどのような賜物を得たでしょうか」との質問に対して、枢機卿は「カトリック教会は、宗教改革後に生まれた教会から、特に教会生活・典礼・神学思想における御言葉の中心性を学びました。また、正教会からは、教皇フランシスコも述べておられるように、教会生活におけるシノドス性、司教たちの団体性について学ぶことができます」と話した。

 さらに、教会の一致を目指すエキュメニズムの取り組みの柱として、枢機卿は「愛(カリタス)の対話」「真理の対話」そして、「『すべての人を一つにしてください』というイエスの祭司的祈りを受け、すべての信者が深く一致すること」の三つを挙げた。

 枢機卿は、第二バチカン公会議後、歴代の教皇がエキュメニズムに心を開き、それぞれの教皇が、その取り組みに大きな継続性と言動一致を示してきたことを思い起し、自身が議長を務めてきたこの10年の間、繰り返し体験したことは、「エキュメニカルな仕事において、与えるものより、得るものの方が多いということ、そして、エキュメニズムの唯一の長は聖霊であり、私たちは聖霊の道具にすぎない、ということです」と述べた。

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 キリスト教一致推進評議会の前身となった「キリスト教一致推進事務局」は、1960年6月5日、当時の教皇、聖ヨハネ二十三世によって創立され、1988年、聖ヨハネ・パウロ二世によって、キリスト教一致推進評議会となった。

(編集「カトリック・あい」)

 

2020年6月7日

・教皇、バチカン諸機関の公共契約の「透明性・集中管理・競争確保」へ自発教令

 

バチカン市国行政庁バチカン市国行政庁 

(2020.6.2 カトリック・あい)

 教皇フランシスコが1日付けで、教皇庁およびバチカン市国による公共契約について「透明性、集中管理、腐敗防止のための競争の確保」を目的とした自発教令を出された。7月1日から適用される。

 バチカンの財務管理については、しばしば国際基準から見て透明性に欠けていること、不正行為に対する対応の甘さが指摘されており、教皇の新自発教令は、かねて進めているバチカン改革の一環として、そうした指摘に応え、財政運営の健全化、財政改革推進の一助とする狙いがあるとみられる。

(2020.6.1 Vatican News)

 自発教令のタイトルは「聖座とバチカン市国の公共契約の手続きにおける透明性、管理、競争について」で、86の条項と訴訟の場合の司法保護に関する付則から成る。

 また、「腐敗の防止に関する国際連合条約」に準拠して内容となっており、これまで聖座財産管理局(APSA)とバチカン市国行政庁で個別に適用されてきた規制に取って代わり、契約や公共事業を管理する独自の規則を持っていなかった、聖座のすべての機関も対象となる。

 *家庭の良い父の勤勉さ
自発教令の冒頭で、教皇フランシスコは、資産の効果的で倫理的な管理を望む「家庭の良き父親の勤勉さ」をイメージしつつ、バチカンの諸機関で公共契約が締結される際の透明性・監査・平等な競争が保証され、推進されることを願われ、公共財の適切な管理には「忠実で正直な管理」が必要であると強調。

 一方で、「経済のグローバル化と相互依​​存の高まりによって、商品やサービスに複数の供給者が参入することで大幅なコスト削減の可能性が高まっている」と、公正競争の有用性についても指摘した。

 自発教令は「聖座とバチカン市国が関係する公共契約の手続きにおける透明性、管理、競争の促進」を目的とし、商品、サービス、公共事業を提供する企業や団体に「平等な扱いと特別登録による参加の可能性」、そのための特別な手続きを保証する、としている。

*腐敗防止のために

 バチカン市国裁判所のジュゼッペ・ピニャトーネ裁判長は、この新しい教令は、国際的に認められた最良の慣行が組み込まれており、「(注:バチカンの物品やサービス購入、公共事業などの)大幅なコスト削減、効率的な資産管理、および腐敗防止への新たな取り組みを実現するもの」と評価。教皇庁立ラテラノ大学の学長で、国際法が専門のヴィンセンゾ・ブオノモ教授は「自発教令で示された新規則は、資産のより良い管理・運用がいかに重要であり、緊急に対処せねばならないか、を関係者に再認識させるための警告」と指摘している。

 *新教令の目的

 自発教令は第一項で、その目的を、内部資金の持続可能な利用、落札手続きの透明性、「特に違法な談合や腐敗を無くす措置を通して、入札者の平等で差別のない扱い」を確保すること、としている。

 *基本原則

 また第5項では、「カトリック教会の社会教説に基礎をおいて、経済的選択と契約当事者を方向づける倫理性」に基づく原則ー行政の自律性、組織の管理の選択における補完性、独立体とバチカン市国行政庁のさまざまな部門の間の誠実な協力、などを列挙。

 最終的な目標は、「支出の計画と合理化」による「コスト削減、効率性、高い効果」を達成すること。特に「透明性、客観性、公平性が必要な」入札手続きにおいて、不必要な行為を避けること。

*利益相反対策など

 また、利益相反、違法な談合、汚職などの対策も示され、「競争のゆがみを回避し、すべての経済活動に当たる人々に平等な扱いを保証する」のに役立てる、としている。

*入札から排除されるのは

 入札に当たって、排除される者も定めており、具体的には「犯罪組織への参加、汚職、詐欺、テロ行為」、「犯罪行為で得た収益の洗浄」、および「児童労働による搾取」で捜査、防止措置、または有罪判決の対象となった業者は、登録、入札への参加から除外する、とし、「国の法律で定めた納税、または社会保障拠出金の支払い義務」を果たしていない者、特別優遇税制の恩恵を受けて居住している者も、同じ扱いとする、としている。

*権限の一元化

 例外とされる特定の場合を除いて、「すべての物品とサービスは、関係の契約を無効とする罰則の下で、一元化したやり方で、諸機関によって取得できる」とし、バチカンの諸機関に関する案件については、聖座財産管理局を含めた聖座と関係する諸組織の権限は、バチカン市国行政庁の権限とともに、「一元化される」と規定。一元化の例外もあるが、それは正当化される理由がなければならない、と条件を付けている。

 また、バチカンの財務事務局は、聖座財産管理局と半年ごとに協議し、「商品およびサービスについての価格、手数料の参照表」を登録された専門家の人件費と合わせて更新、公表する。更新に当たっては、バチカンの諸機関が調達している物品、サービスの、その時点での市場価格、手数料を考慮する。バチカン諸機関には毎年の調達を、毎年10月31日までに行うよう計画することが求められる。

*選定委員会の公正確保

この自発教令は、バチカン財務事務局について、職員と、計画立案の担当者であり選定委員会の委員としての権限を与えられた非常勤の専門員の氏名のリストを定める。また選定委員会委員は抽選とする、とし、各種委員会の中で交替していくが、常にその特定の専門的な資格によって行う、と定めている。また、「互換性のない特性」の詳細なリストが示され、その中には、入札者が「四親等まで」の親族関係、または「二親等まで」の姻戚関係があること、過去5年の間に入札に参加した業者の一員であったこと、などが列挙されている。

*国際ルール

 この自発教令は、教会法の基本原則と目的、およびバチカン市国の特別の性格を考慮し、多くの国で行われている効果的な規則と「最良の慣行」の”宝庫”、としている。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

2020年6月2日

・バチカン美術館が3か月ぶりに再開

(2020.6.1 バチカン放送)

 新型コロナウイルス感染拡大予防で休館していたバチカン美術館が1日から、約3か月ぶりに再開した。

 同美術館は、安全と衛生上の対策として、見学者に、事前の予約とマスクの装着を義務づけており、初日は約1600人が予約の上、”社会的距離”を守りながら入場した。

 バルバラ・ヤッタ館長によると、見学者の多くは地元ローマやラツィオ州の市民だといい、近年のバチカン美術館の見学者の増大を思い起しながら、「再開直後のこの期間は、美術館の世界的傑作の数々を落ち着いて鑑賞できるまたとない機会となるでしょう」と”規制の効用”を解説。

 友人の誕生日を祝うために美術館を訪れたという女性は「ずいぶん長い間、バチカン美術館を訪れていませんでし。従来は見学者が多くて、ゆっくり見て回ることが難しいと思っていたし」と、落ち着いて鑑賞できる喜びを語り、ピーニャの中庭にいた家族連れは「この特別なチャンスを利用しようと思った。ローマに住んでいてこの機会を利用しない手はありません… (新型コロナ大感染という)好ましくない状況が、子どもたちにシスティーナ礼拝堂や美術館をいつもより自由に見学できる機会を与えてくれます」と話した。

 6日からは、ローマ郊外、カステル・ガンドルフォの教皇離宮博物館も一般の見学者に再公開される。

 

2020年6月2日