・9月1日「環境保護のための世界祈願日」-今年のテーマは「水」

(2018.8.31 バチカン放送)9月1日は、カトリック教会の「環境保護のための世界祈願日」だ。教皇フランシスコが2015年6月に環境をテーマにした回勅「ラウダート・シ」を発表されたのを機に制定され、第4回を迎える今年のテーマは「水」。人間が生きる上で不可欠な「水」が、皆に行き渡るように、教皇は願われている。

 回勅「ラウダート・シ」で、教皇は「飲用可能なきれいな水は、人々の生活とエコシステムにとって最優先課題だが、地球上の多くの場所で、水に対する需要が、供給可能な量を上回っている」と指摘され、特にアフリカや一般的に最も貧しい地域で、水を原因とする病気が人々の間に広がっていること、帯水層の汚染、人間の本質的権利である飲用水へのアクセスが、帯水層の物化、水の商品によって脅かされていること、などに触れている。

 水が無駄に使われていることに言及するとともに、将来深刻な水不足が起こる可能性を憂慮。そして、「環境破壊が多くの人々の生活を襲う一方で、世界的な大企業が水を占有することも予測される」とし、「水が今世紀の紛争の源となる」ことを懸念されている。

 正教会のコンスタンティノポリ総主教庁は、以前から同日に同様の記念日を行っており、9月1日は、環境問題への関心を深めつつ、正教会をはじめ他のキリスト教教会の兄弟姉妹たちと一致して祈る機会となっている。

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2018年8月31日