・2018年の世界の宣教中の犠牲者40人、前年の約二倍に

(2019.1.4 VaticanNews Robin Gomes)

  バチカンの通信社Fidesが4日発表したところによると、2018年の一年間で世界中で宣教活動をしている司祭など40人が犠牲となった。これは前年の約二倍。地域別では2017年まで8年連続で最多だった南北アメリカに代わって、アフリカの犠牲者が最も多くなった。

 Fides によると、犠牲者40人の内訳は、司祭が35人で最も多く、神学生1人、一般信徒も4人。地域別ではアフリカが21人で、うち19人が司祭、神学生と一般信徒の女性が各1人。南米が15人(司祭12人、一般信徒3人)、アジアが司祭3人、欧州が司祭1人、となっている。

 犠牲者の多くは、貧困と悪化した社会情勢におかれた人々が凶悪化し、政治の腐敗や治安悪化の中で、暴漢や強盗に襲われて命を落としている。そうした危険にさらされつつ、福音宣教にあたる司祭や修道者、一般信徒たちはどのような場でも、住民たちと同じ暮らしをしながら、希望と平和の印として愛と奉仕に努め、弱い人々の苦しみを和らげ、人としての権利を守り、悪と不正に非難の声をあげている。

 国別の犠牲者は次の通り。

*アフリカ=ナイジェリア6人、中央アフリカ5人、コンゴ民主共和国3人、カメルーン3人、コートジボアール、ケニア、マラウイ各1人

 *南アメリカ=メキシコ7人、コロンビアとニカラグア各2人、ベネズエラ、エクアドル、エルサルバドル、ペルー各1人

*アジア=フィリピン2人、インド1人

*欧州=ドイツ1人

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

 

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2019年1月6日