・英国国教会第三位の高位聖職者・ロンドン主教に初の女性就任

(2018.5.13 「カトリック・あい」)英国国教会で第三位の高位聖職者であるロンドン主教に女性が初めて選ばれ、就任式が5月12日、ロンドンのセントポール大聖堂で行われた。

 英国国営放送BBCによると、ロンドン主教区の第133代主教に就任したのはサラ・マラリー師(56)。これまでデボン州のクレディトン主教、ソールスベリー・カテドラルの財務責任者などを歴任していた。ロンドン主教就任は、前任のリチャード・チャーターズ師が2017年2月に退任したのを受けたもの。ロンドン主教は、カンタベリー大主教、ヨーBishop Sarah Mullallyク大主教に次ぐ英国国教会の第三の高位聖職者の地位。また、女性主教が英国国教会で公式に認められたのは2014年だった。

 マラリー新主教は2005年に、看護師、助産師としての指導的な活動が評価されて大英帝国勲章で二番目のDame Commander(司令官騎士)を叙勲されており、就任式は、同国の看護師フローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなんで制定された「国際看護師の日」の12日が選ばれた。

 就任式で、新主教は、150年前の今週、参政権拡張論者たちが、ちょうど自分が座っているロンドン主教の席の下に爆弾を仕掛けたことを取り上げ、現在ロンドンが直面している問題、特にナイフによる犯罪の激化、さらに教会で長く後を絶たない性的虐待問題に言及した。そして、「盲従と力の乱用に立ち向かう文化」、性的虐待の犠牲者の声を聴く必要を訴え、「母親たちが自分の子供たちの血を歩道から拭わねばならないような、暴力と犯罪に立ち向かうと、全ロンドンのために宣言する必要があります」と強調した。

 

 

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2018年5月15日