・子供たち教育38年のイエズス会司祭がペルー・アマゾン地域で殺害(VaticanNews)

(2108.8.11 VaticanNews  Robin Gomes)

 ペルーのアマゾン地域で原住民の人々の中で宣教活動をしていたスペイン人イエズス会士の司祭が殺害された。

 犠牲となったのはカルロス・リウダベツ・モンテス神父で、10日朝、アマゾンの密林地帯で同神父が運営する学校の調理室で手を縛られ、数か所を刺されて死亡しているのを、調理師が発見した。アマゾン地域の教育責任者が現地のRPPラジオに語ったところでは、学校には盗むような物は置いておらず、強盗の仕業とは考えられない、という。

 神父が所属していたイエズス会ペルー管区は彼の死を確認するとともに、「我々はリウダベツ神父の死に驚き、深く悲しんでいる」とする声明を発表。同管区スポークスマンのビクトル・ヒューゴ・ミランダ神父はVaticanNews に対し、今回の殺人事件に強い懸念を持っており、捜査当局からの情報提供を待っている、と述べた。神父は、学校を放校になった元生徒から脅迫を受けていた、という。

 ペルーのカトリック司教協議会は捜査当局に対して、徹底した捜査と犯人の逮捕を強く求めた。

 殺害されたリウダベツ神父は73歳、現地の原住民の子供たちのための学校を運営するなど、ペルーのアマゾン地域で38年間、宣教・教育活動に携わってきた。スペインに生まれ、若い神学生としてペルーに渡り、リマで神学を学んだあと、北部のピウラで教育の経験を積んだ。司祭叙階後、正式に宣教師・教師の道を歩み、地域の人々から深く愛されていた、という。

 神父が活動していたアマゾン地域は全人口の35パーセントが貧困層で占められ、高いエイズ感染率や強姦被害、鉱山の不法盗掘、原油漏出による生活用水への影響など、深刻な問題を抱えている。

(翻訳「カトリック・あい」)

 

 

 

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2018年8月12日