・ローマの女子修道院でシスターの感染者59人、司祭の死者は全イタリアで30人近くに

(2020.3.22 カトリック・あい) (Credit: Pixabay.)

 新型コロナウイルスの感染者が急増を続け、死者が発生源の中国を上回ったイタリアで、ローマ近郊の女子修道院にも感染が広がった。

 米国の有力カトリック・ニュースサイトCruxが20日付けで報じたところによると、首都ローマのあるラツィオ州の保健当局が同日、二つの女子修道院のシスター59人から陽性反応が出た、と発表した。修道院での集団感染が明らかになったのは同国はもちろん、世界的にも初めてとみられる。

 発表によると、新型コロナウイルスに感染が確認された59人のうち40人はローマ郊外、グロッタフェッラータにあるDaughters of San Camilloの修道院のシスターたち、19人はローマ市内にある  Angelic Sisters of Saint Paulの修道院のシスターたち。感染経路などについては衛生当局が調査中だ。

 San Camillo修道院は学生と高齢者の世話をしており、イタリアでは高齢者の感染、死亡が目立っていることから、これらの人々への感染も懸念されている。同修道院の責任者は「私たちは全体としては元気です… 感染したシスターのうち3人が入院しましたが、他の人は重篤な状態ではなく、修道院内で隔離されています」とする一方、結果として何人が感染しているかは「現在検査中で分かりませんが、陽性反応が出たシスターたちは、一般の方との接触はしていません」と説明しているという。

 イタリアでも特に感染が深刻な北部のロンバルディア州ベルガモで15日現在6人のカトリック司祭が感染で亡くなっていたが、司祭の死者は判明しているだけで20日現在、13人に増え、イタリア全土では30人近くに達している、という。

 

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2020年3月22日