・「温暖化対策が進まないと、2100年に平均海面水位が最大1.1㍍上昇」と国連パネル公表

(2019.9.25 カトリック・あい)

 読売新聞など内外の主要メディアが25日報じたところによると、地球温暖化の影響を評価する国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が同日、特別報告書を発表。「温暖化対策が十分に進まなかった場合、2100年に平均海面水位が最大で1.1㍍上昇する」と警告した。前回2013年の報告書に比べ、海面の上昇幅が大きく深刻度が増した。温暖化によって生息環境が悪化するため、世界の漁獲量が最大で24・1%減少する可能性も指摘している。

 ただし、国際的な温暖化対策「パリ協定」の努力目標通りの対策が進んだ場合、「水位上昇を半減できる」としている。海水面上昇はすでに2006~15年に年3.6ミリと、1901~90年の2.5倍の速さ。

 報告書は1986~2005年の期間と比べて、温暖化で海洋が酸性化するなどから、世界の漁獲量が今世紀末までに最大24.1㌫減少することや、水温上昇のために取れる魚種が変わる可能性も指摘。今世紀末までに、世界の氷河が最大で約半分消失する恐れもある、としている。

 この様な結果、世界の沿岸部の都市などでは、これまで100年に1回しか起きなかった高潮に見舞われる頻度が高くなり、影響を受ける人口は10億人に上るかのうせいがある、という。

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2019年9月25日