・「教会の変革はあなた方の手中に」とパナマ大司教-WYD大会開始-教皇23日到着

(2019.1.23 Vatican News Seàn-Patrick Lovett

  第34回「世界青年の日(WYD)」大会が23日、パナマ市でのホセ・ドミンゴ・ウロア・メンディエタ大司教の司式のよる開会ミサで始まり、大司教は、ミサ中の説教で「私たちはあなた方を信じ、あなた方に希望しています」「人と教会が求めている変化と変革はあなた方の手の中にあります」と強調した。

 また大司教は「時として、私たち大人は『若者たちが聴くことを望まない』と考えますが、あなた方は私たちが人生の方向を示し、共に歩むことを必要としている」。そのために何よりも必要なのは、「私たちがあなた方から聴くことです」とし、一方で、若者たちが「容易に感銘を受けない」ことを認めた。

 そして、若者たちは「証人、内容と経験に満ちた参考」、「神について口で語る人よりも、自分の生き方を通してあなた方に神を知らせる人」を探し求めていることを強調。教皇フランシスコが若者たちに繰り返し言われるように、聖なる変革した生き方をしようとするなら「流れに逆らう」ことが重要だ、と述べ、教皇はまた、しばしば、「聖性にはリスク、挑戦、機会が伴う」と言われるが、「私たちは皆、聖人になることができます」とした。

 さらに、大司教は「sanctitiy(神聖)」の定義について触れ、「聖人は移民を守り、正義を求め、祈り、自分たちの共同体社会で暮らし、愛し、喜びにあふれ、ユーモアを理解し、いつも苦闘し、平凡さを脱し、神の慈しみを生き、隣人と分かち合います」と語った。

 最後に、大司教は、教皇の代理として、「DOCAT (カトリック教会の社会教説を若者たちのために分かりやすくまとめたもの)」の本とアプリを「教会の社会教説を良く知ることで皆さんの指導力を強めるために」を若者たちへの特別のプレゼントとすることを発表。「教皇が理想としておられるのは、私たちもまたあなた方若い巡礼者が責任を引き受けること、なぜなら、愛の革命を起こし、正義を現実のものとするために、逆境に立ち向かう一つの道は、教会の社会的な考え方を知ることだからです」と説明した。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

・・・教皇のパナマでのご予定(バチカン放送)・・・

 教皇フランシスコは現地時間23日夕方、WYD大会出席のため同国入りされた。パナマ政府と同国司教団の招きを受けたもので、現地滞在は1月23日から27日まで5日間の予定。パナマ訪問は、ローマ教皇として聖ヨハネ・パウロ2世の1983年3月5日の訪問に次いで2度目。教皇フランシスコにとって26回目の海外司牧訪問となる。

 教皇フランシスコは、23日夕、首都パナマ市のトクメン国際空港に到着され、空港で歓迎式に臨まれた。

 24日は市内の大統領官邸に大統領を表敬訪問、ボリバル宮殿で同国各界要人および駐在外交団との出会いを持たれる。この後、市内の聖フランシスコ教会で中央アメリカの司教たちとお会いになり、夕方、海岸沿いの公園でWYD参加者たちとの最初の出会い、若者たちによる歓迎行事に参加される。

 25日はパナマ県の都市パコラの刑務所で若い受刑者たちと祈りや告解の時を持たれ、夕方、パナマ市内に戻り、若者たちと十字架の道行きをされる。

 26日は朝、パナマ市内のカテドラルで同国の教会関係者らとミサ、正午に神学院でWYD参加者代表と昼食を共にされ、夕方から市内の聖ヨハネ・パウロ2世公園でWYD大会閉会前の前夜祭に参加される。

 大会最終日の27日午前、同公園でWYD閉会ミサを司式され、ミサ後、パナマ市内の医療福祉施設で若い障害者や病者らとお会いになる。午後は、競技場でWYD大会のボランティアたちとの集いに出られ、夕方、トクメン国際空港での送別式を経て、ローマに向けて発ち、バチカン宮殿に戻られる。

(編集「カトリック・あい」)

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2019年1月23日