教皇、カブールでのテロ犠牲者のために祈る

 教皇フランシスコは28日正午のお告げの祈りに続いて、アフガニスタンの首都カブールで100人を超える犠牲者を出したイスラム過激派によるテロを非難し、犠牲者とその家族のために会衆とともに次のように祈った。

以下、バチカン広報が28日発表したイタリア語原文の英語訳

Yesterday from Afghanistan came the painful news of the terrible terrorist massacre carried out in the capital Kabul, with more than a hundred dead and numerous wounded. A few days ago another serious attack, always in Kabul, had sowed terror and death in a large hotel. How long will the Afghan people have to endure this inhumane violence? We pray in silence for all the victims and their families; and we pray for those in that country who continue to work to build peace.

カブール自爆テロ事件 死者103人に

 アフガニスタンの首都カブールで27日に起きた大規模な自爆テロ事件は、死者の数がさらに増えて103人となり、治安の悪化に歯止めがかからない現状に、市民の間では不安が広がっています。

 アフガニスタンの首都カブール中心部で27日に起きた、爆弾を積んだ車両による自爆テロの被害は、その後も拡大し、アフガニスタン内務省は、これまでに103人の死亡が確認され、235人がけがをしたことを明らかにしました。カブールでは去年5月にも150人以上が死亡した大規模な自爆テロが起きていて、今回はそれに次ぐ規模となっています。

反政府武装勢力タリバンは犯行声明を出し、「警察官を狙って自爆攻撃を行った」としていますが、警察官だけでなく多くの市民も巻き込まれているということです。このテロに対し、国際社会からも非難の声が上がっていて、現地の国連アフガニスタン支援団のトップを務める山本忠通事務総長特別代表は声明を出し、「どのような条件下でもこうした攻撃は正当化されない。残虐行為でしかなく、実行犯は裁かれるべきだ」と強く非難しました。

アフガニスタンでは、タリバンに加えて、過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織がテロや攻撃を繰り返し、治安の悪化に歯止めがかからない状態が続いていて、政府が有効な治安対策を打ち出せない中、市民の間では不安が広がっています。

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2018年1月28日