・中国の経済支援には大きな犠牲伴う…米国務長官(読売新聞)

(2018年2月3日 読売新聞朝刊)

【ワシントン=大木聖馬】ティラーソン米国務長官は1日、訪問先のテキサス州オースティンの大学で中南米政策について講演し、経済面で中南米への影響力を急速に拡大させている中国について、「ラテンアメリカは自国民の利益のみを追求する新たな帝国の力を必要としていない」と述べ、痛烈に批判した。

 ティラーソン氏は、中国による各国への経済支援は「常に大きな犠牲を伴う」とし、中国が国家主導で投資する体裁をとりながら、中国人労働者を送り込んだり、返済し続けることができない規模の資金を貸し付けたりしていると指摘した。

 その上で、「中国モデルは(中南米の)貴重な資源を中国経済を養うために搾取し、しばしばその土地の法律や人権を無視している」と批判し、「中国は経済の力を使ってこの地域を自らの勢力圏に引き込もうとしている」と警鐘を鳴らした。

 ティラーソン氏は昨年10月にも中国のインフラ投資を「略奪経済」と批判するなど、米国主導の国際秩序に挑戦する中国への警戒感を強めている。トランプ大統領も1月30日の一般教書演説で、中国を「我々の国益や経済、価値観に挑むライバル」と位置づけ、対抗姿勢を打ち出した。

 ティラーソン氏は1~7日にメキシコ、アルゼンチン、ペルー、コロンビア、ジャマイカの5か国を歴訪する。各国と2国間関係の強化に向けた具体策を協議する予定で、米国の「裏庭」である中南米への中国の影響力を排除したい考えだ。

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2018年2月2日