・パリ控訴院、延命措置停止された男性に、直後に措置再開を命令

(2019.5.21 バチカン放送)

 フランスで事故による脳の重度損傷と四肢麻痺で長期治療中の男性に20日、延命措置が停止されたが、同日夜、パリ控訴院が治療の再開を命じた。

 担当医師は20日、男性への水分と栄養補給を停止したが、同じ日の夜、パリ控訴院が、両親の訴えを受け入れ、治療の再開を命じ、国連の障害者権利委員会がこの問題を精査し、その結果が発表されるまで、治療を中断しないよう、指示した。

 教皇フランシスコは、控訴院の命令に先立っって、「重い病気の状態にある人々のために祈りましょう。神の贈り物である命を、その初めから自然な死に至るまで、いつも守りましょう。切り捨ての文化に負けてはなりません」とツィートされていた。

 教皇は、2018年4月15日のレジーナ・チェリの祈りと、同年4月18日の一般謁見の席においても、英国の幼児アルフィー・エヴァンズちゃんの名と共に、この男性の名を挙げ、重篤な病状のために、長期間にわたり生命維持治療を受けている世界中の患者たちのために祈り、すべての病者が尊厳と命を尊重され、病状にふさわしい治療を受けられるよう、アピールされている。

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2019年5月22日