エルサレム首都 「命に代えても抵抗」…パレスチナ衝突 死者8人に

(2017年12月17日 読売新聞 ガザ(パレスチナ自治区)=金子靖志)トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と宣言した問題で、パレスチナ各地で抗議デモが激しさを増している。イスラエル軍との衝突でパレスチナ側に多数の死傷者が出た15日、自治区ガザの現場に入った。

 「エルサレムはパレスチナの土地だ。命に代えてでも抵抗しろ」。ガザ市中心部で正午過ぎ、パレスチナの旗などを手にした数百人が路上に集まって気勢を上げ、一斉に同市東部のイスラエルとの境界に向かって歩き出した。数百人単位の群衆が各方面から押し寄せ、デモは数千人規模に膨れあがった。

 イスラエル側は境界沿いに装甲車を配置。デモ隊の一部がタイヤを燃やし、投石を始めたのに対し、兵士らは境界の壁の上から一斉に催涙ガス弾を撃ち込んだ。さらに、デモ隊の一部が「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と気勢を上げながら境界に迫ると実弾を発砲した。パレスチナの旗を振って抗議していた男性(29)は頭部に銃弾の直撃を受けて即死。近くにいた男性(23)も搬送先の病院で死亡した。

 負傷者を担いで運んでいた大学2年のムハンマド・サバーハさん(19)は「トランプが引き金を引いた。デモに実弾を使うなんて卑劣だ」と憤った。23歳の息子を亡くしたという母親は、地元メディアに「息子の死を無駄にはしない。徹底的に抗議を続ける」と訴えた。

 パレスチナ赤新月社(赤十字社に相当)などによると、15日の衝突ではガザや東エルサレムなどで計4人が死亡した。トランプ氏が今月6日に「首都認定」を表明して以降、パレスチナ側の死者は8人、負傷者は3500人以上に上っている。

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2017年12月17日