・子供たち教育38年のイエズス会司祭がペルー・アマゾン地域で殺害(VaticanNews)

(2108.8.11 VaticanNews  Robin Gomes)

 ペルーのアマゾン地域で原住民の人々の中で宣教活動をしていたスペイン人イエズス会士の司祭が殺害された。

 犠牲となったのはカルロス・リウダベツ・モンテス神父で、10日朝、アマゾンの密林地帯で同神父が運営する学校の調理室で手を縛られ、数か所を刺されて死亡しているのを、調理師が発見した。アマゾン地域の教育責任者が現地のRPPラジオに語ったところでは、学校には盗むような物は置いておらず、強盗の仕業とは考えられない、という。

 神父が所属していたイエズス会ペルー管区は彼の死を確認するとともに、「我々はリウダベツ神父の死に驚き、深く悲しんでいる」とする声明を発表。同管区スポークスマンのビクトル・ヒューゴ・ミランダ神父はVaticanNews に対し、今回の殺人事件に強い懸念を持っており、捜査当局からの情報提供を待っている、と述べた。神父は、学校を放校になった元生徒から脅迫を受けていた、という。

 ペルーのカトリック司教協議会は捜査当局に対して、徹底した捜査と犯人の逮捕を強く求めた。

 殺害されたリウダベツ神父は73歳、現地の原住民の子供たちのための学校を運営するなど、ペルーのアマゾン地域で38年間、宣教・教育活動に携わってきた。スペインに生まれ、若い神学生としてペルーに渡り、リマで神学を学んだあと、北部のピウラで教育の経験を積んだ。司祭叙階後、正式に宣教師・教師の道を歩み、地域の人々から深く愛されていた、という。

 神父が活動していたアマゾン地域は全人口の35パーセントが貧困層で占められ、高いエイズ感染率や強姦被害、鉱山の不法盗掘、原油漏出による生活用水への影響など、深刻な問題を抱えている。

(翻訳「カトリック・あい」)

 

 

 

2018年8月12日

・聖職者による性的虐待は教会相手の「歴史的な裁判になる」とチリ検察当局(CRUX)

 

(2018.7.31 Crux Vatican Correspondent  Inés San Martín)

 ローマ発―チリの教会全体の問題に発展している聖職者による性的虐待・隠ぺい事件の捜査を指揮している検察官が7月29日付けのスペインの新聞El Paísとのインタビューで、性的虐待の証拠を隠ぺいしたり、過小にしようとしたカトリック教会を相手取って「歴史的な裁判」に持ち込む、との方針を明らかにした。

 インタビューに応じたのはエミリアノ・アリアス検事で、教皇フランシスコが5月にチリの司教団に送った書簡の中で「証拠を破壊した聖職者がいることを私たちは知っている」と述べていたことも確認、捜査当局に協力しないというチリの教会の姿勢を「聖堂の地下に、報告されていない『いくつもの死体』を隠している」ようだ、と批判した。

 「性的虐待危機」がチリを揺るがしている。同国の検察当局は先週、2000年に捜査を始めて以来の、司教、司祭、修道士、修道女、一般信徒など指導的立場にある教会関係者158人について事情聴取した捜査記録を保有していることを明らかにした。

 それによると、性的虐待の犠牲者は少なくとも266人に上り、うち178人が性的虐待を受けた当時、児童・幼児としているが、多くの関係者は、性的虐待のおおよそ9割は表に出されておらず、この数字は「氷山の一角」に過ぎない、と見る。チリのカトリック教会内部で明らかになっているのは、37件だが、その数は週を追って増加している。

 アリアス検事は8月21日に、首都サンチャゴの大司教でチリのカトリック教会の指導者と目されるリカルド・エザッティ枢機卿から事情聴取する予定だ。枢機卿は複数の聖職者による性的虐待を隠ぺいした疑いでこれまでも事情を聴かれており、枢機卿がサンチャゴ大司教区の前事務総長オスカル・ムニョス神父が違法な性的行為で訴えられていることを以前から承知していた、と検事は判断している。

 ムニョス神父は昨年暮れに、教会当局に幼児性的虐待をしたことがある旨、申告し、事務総長のポストから外された。その後に、神父が少なくとも自分の甥5人を含む幼児7人を性的に虐待していたことが明らかになっている。神父は、事務総長として、大司教区事務局に対する性的虐待の訴えを受理、記録する業務も担当していた。

 アリアス検事は、この数週間にわたって、国内7か所の教区の文書保管所を家宅捜査して資料を押収しており、2007年以降に出された性的虐待の訴えについて、90件の教会法に基づく調査についての情報も手にしている。「この国の聖職者が報告の義務を負っていないのは事実です。だが、捜査当局と密接に協力するとう義務を負っていないという事実を伏せて、児童・幼児に対する罪を弾劾することはできたのではないか?これでは、まるで、聖堂の地下にたくさんの死体を隠して、教会法上の調査だけをしていたようなものではありませんか」と怒りを隠さない。

 また、捜査の焦点は「このような罪を聖職者たちに重ねさせたカトリック教会の『隠ぺいの文化』」であり、それは必然的に、司教たちに向かう、としたうえで、「幼児や若者たちに対する性的虐待のすべての訴えは誰のところにいくでしょうか。司教です。彼らはそれを通して事実を知っています」と強調した。

 さらに「教会の組織・制度が機能しなかった。被害者たちに対して、十分な注意が払われず、信用されなかったから、調査は進められず、バチカンの所管官庁の教理省に報告する義務も果たされなかった。教会法による裁判制度も不十分です」と指摘、「私たちはチリの聖職者たちが性的虐待の証拠を破壊したことを知っています」と述べた。

 彼は、教皇フランシスコが、5月31日にチリの信徒たちに宛てた手紙によって「性的虐待の隠ぺいに対する捜査の道を開いた」ことも強調した。過去6か月の間に、教皇は、悪名高い幼児性愛者を匿ったとして訴えられたチリの司教たちの弁護者から、そうしたことの自身の過ちを詫びる姿勢に大きく変わった。中心人物のホアン・バロス司教が絡んだ案件を調べるために調査団を現地に送り、彼らから60人以上の関係者を聴取した2300ページに上る報告書を受けた。「教皇が送られた書簡は絶大な効果を持ってた。我が国のトップが、チリ国民の中に隠ぺいと性的虐待の文化をもつ者がいる、とあからさまに言いましたから」。そして、ランガグアとサンチャゴの教区事務局を家宅捜査した結果、アリアス検事はムニョスを逮捕できた。

 また彼は「我々は、歴史的な裁判に持ち込もうとしている。その場で、チリにおける聖職者の年少者に対する性的虐待のかなりの件数は、司教たちが注意深く調べ、対応していれば防げた、ということを立証するのは可能だ」とし、被害者が勇気をもってさらに名乗り出てくれるように訴えた。

 検察当局が捜査中の多くの案件を公表したのを受けて、チリの司教団は臨時総会の招集を決めた。開催は今週中になる模様で、現在の危機について話し合い、性的虐待の被害者も、証言を得るために招いている。先週、司教団が発表した声明によると、臨時総会では「現在の教会の危機の理由と原因を分析し、全国レベルでの対応を明確にし、教区レベルの具体的な対応が話し合われる」としている。チリ司教協議会の事務総長、フェルナンド・ラモス司教は「教会が生きている特別の時」に当たって集まりを持ち、教皇が書簡を司教団に送られたのを受けて、高位聖職者たちは「教皇が我々に課せられ、我々自身も取り組もうとしている課題について識別する方策を描いている」とも述べた。

 教皇は5月31日の書簡で「聖職者による性的虐待の被害者の声を私たちが聴かなかった」ことを、そして、結果として、「速やかな対応しなかった」ことを、深く恥じている、と自ら反省し、カトリック教会はこの問題に対処するため、外部の力を借りる必要がある、と述べ、「この問題を自分たちの力と手段だけで解決するように装うことは、自分たち自身を危険な展開の中に取り込めてしまい、短期間に消滅してしまうでしょう」と警告。

 さらに「私たちが助けてもらうことを受け入れましょう。性的虐待の文化が続くような場所がない社会を作るのを助けましょう」「透明性を確保して、戦略的に、いたわりと保護の文化」を推進するように、キリスト教徒一人ひとりが合わせることを強く求めた。

 そして、「私たちの主な欠点と怠慢の一つは、被害者の声をどの様に聴くかを知らないことです」「このような理由のために、健全で明確な識別の重要な要素を欠いたまま、部分的な結論が作り上げられてしまいました」と批判した。性的虐待と隠ぺいの文化を続けることは「絶対にあってはなりません」としたうえで、「私たちが互いに関わりを持ち、祈り、考え、権威をもって生活する道を生むいたわりの文化を作るために全力を傾けましょう」と教皇は呼びかけている。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも昨年、全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

2018年8月1日

・「中国がウイグル族を不当に『再教育施設』に収容」とトランプ政権が非難(NHKなど)

 アメリカのペンス副大統領は26日、首都ワシントンで講演し「中国政府は、数十万人、もしくは数百万人( hundreds of thousands, and possibly millions)の規模でイスラム教徒のウイグル族を再教育施設という場所に収容している。宗教の信仰と文化的な帰属意識を失わせようとしている」と述べて非難しました。

 さらに、アメリカ政府で人権問題などを担当しているカリー大使も26日、議会で開かれた公聴会に出席し「習近平政権が去年の4月からテロとの戦いを名目にイスラム教徒に対する抑圧を強めている」と述べたうえで、ウイグル族を去年から少なくとも数十万人不当に拘束していると強い懸念を表明しました。

 また、新疆ウイグル自治区では、イスラム教を若者に教えることやイスラム教徒的な名前を子どもにつけることが禁止になるなど、かつてない抑圧的な政策を進めていると指摘し、中国政府にやめるよう申し入れたことを明らかにしました。

 公聴会には、新疆ウイグル自治区出身で、現在はアメリカを拠点にウイグルの現状を伝えている女性記者も出席し、新疆ウイグル自治区にいる自分の家族や親戚20人以上が去年から当局に連行され、今も行方がわからないと訴え、協力を求めました。

 

And I bring greetings from a champion of religious freedom, at home and abroad.  I bring greetings this morning, and gratitude for all the efforts represented here, from the 45th President of the United States of America, President Donald Trump.  (Applause.)

As President Trump has said on many occasions, the United States of America is a “nation of faith,” and religious freedom is a top priority of this administration.

Since the earliest days of our nation, America has stood for religious freedom.  Our earliest settlers left their homes to set sail for a New World, where they could practice their faith without fear of persecution.  Our forebears carved protections for religion into the founding charters and their early laws.

And after this great nation secured our independence, the American Founders enshrined religious freedom as the first freedom in the Constitution of the United States.  And America has always, and will always, lead the world by our example.

As our first President, George Washington, wrote in his famous letter to the Hebrew Congregation in Newport, he said, and I quote, “The United States of America [has] given to mankind…a policy worthy of imitation,” for here, as he said, “to bigotry no sanction, to persecution no assistance.”  We “require only that they who live under [our] protection should demean themselves as good citizens.”

And in the long history of this nation, religious freedom has been our first freedom.  But as our Founders knew, this precious liberty is endowed not by government, but by our Creator.  And we believe that it belongs not just to the American people, but to all people so endowed.  (Applause.)

The right to believe or not believe is the most fundamental of freedoms.  When religious liberty is denied or destroyed, we know that other freedoms — freedom of speech, of press, assembly, and even democratic institutions themselves — are imperiled.

That’s why the United States of America stands for religious freedom yesterday, today, and always.  We do this because it is right.  But we also do this because religious freedom is in the interest of the peace and security of the world.

Those nations that reject religious freedom breed radicalism and resentment in their citizens.  They sow the seeds of violence within their borders — violence that often spills over into their neighbors and across the world.

And as history has shown too many times, those who deny religious freedom for their own people have no qualms trampling upon the rights of other people, undermining security and peace across the wider world.

Let me single out a few great American leaders today for their efforts to advance religious liberty around the world.  First and foremost, let me invite you to thank the United States Secretary of State, Mike Pompeo, for bringing together this historic ministerial.  (Applause.)

By bringing together 80 nations, the Secretary of State put feet on President Trump’s ambition to make religious liberty a priority of the United States on the world stage.  Mr. Secretary, we are grateful.

I also want to mention the extraordinary efforts and travels of the United States Ambassador-at-Large for International Religious Freedom, a lifelong champion of religious liberty, Sam Brownback.  (Applause.)  Thank you, Mr. Ambassador.

As the Secretary and Ambassador Brownback know, while the discussions that have taken place this week are promising, we have much work to do.  For today, tragically, a stunning 83 percent of the world’s population live in nations where religious freedom is either threatened or even banned.

The victims of religious persecution face economic sanctions.  They’re often arrested and imprisoned.  They’re the target of mob violence and state-sanctioned terror.  And all too often, those whose beliefs run counter to their rulers face not just persecution but death.

The list of religious freedom violators is long; their crimes and oppressions span the width of our world.  Here in our own hemisphere, in Nicaragua, the government of Daniel Ortega is virtually waging war on the Catholic Church.  For months, Nicaragua’s bishops have sought to broker a national dialogue following pro-democracy protests that swept through the country earlier this year.  But government-backed mobs armed with machetes, and even heavy weapons, have attacked parishes and church properties, and bishops and priests have been physically assaulted by the police.

We’re joined today by Father Raul Zamora, who shepherds a flock at Divine Mercy Church and is a hero of the faith.  Last week, the Ortega government laid siege to his church after more than 200 students sought shelter there, and 2 students lost their lives.  They joined the more than 350 courageous Nicaraguans who’ve died in the cause of freedom this year alone.

Let me say to you, Father: Our prayers are with you, and the people of America stand with you for freedom of religion and freedom in Nicaragua.  (Applause.)

Farther from home, but close to our hearts, religious persecution is growing in both scope and scale in the world’s most populous country, the People’s Republic of China.  The State Department’s annual International Religious Freedom report has labeled China as a religious freedom violator every year since 1999.  Together with other religious minorities, Buddhists, Muslims, and Christians are often under attack.

With us today is Kusho Golog Jigme, a Tibetan Buddhist monk.  For nearly 70 years, the Tibetan people have been brutally repressed by the Chinese government.  Kusho was jailed and tortured after he spoke out against the Chinese rule in his homeland.  While he escaped China, his people’s fight to practice their religion and protect their culture goes on.  I say to Kusho, we are honored by your presence and we admire your courage and your stand for liberty.  (Applause.)

Sadly, as we speak as well, Beijing is holding hundreds of thousands, and possibly millions, of Uyghur Muslims in so-called “re-education camps,” where they’re forced to endure around-the-clock political indoctrination and to denounce their religious beliefs and their cultural identity as the goal.

But for all of China’s abuses, their neighbor in North Korea is much worse.  While we all hope that relations between the United States and North Korea continue to improve, and we certainly hope that the threat posed by North Korea’s nuclear and ballistic weapons program can be eliminated, there is no escaping the plain fact that North Korea’s leadership has exacted unparalleled privation and cruelty upon its people for decades.

Torture, mass starvation, public executions, murders, and even forced abortions, and industrial-scale slave labor have been the means by which that regime has retained hold on its power for more than 70 years.  Today, as we gather at this ministerial, an estimated 130,000 North Koreans are imprisoned for life in unimaginably brutal slave labor camps.

Contrasted with a thriving Christian community in South Korea, North Korea’s persecution of Christians has no rival on the Earth.  It is unforgiving, systematic, unyielding and often fatal.  The mere possession of a Christian Bible is a capital offense.  And those identified by the regime as Christians are regularly executed or condemned with their families to North Korea’s gulags.

That’s what happened to Ji Hyeona, who is here with us, and who I had the honor to meet when I traveled to the region earlier this year.  Ji Hyeona was imprisoned and tortured simply for having a Bible that her mother had given her.  And after a failed escape attempt, the North Korean authorities forced her to abort her unborn child.  Hyeona was lucky enough to escape with her life, and we are honored to have you with us today.  Your faith and your courage inspire us all.  (Applause.)

In Russia, more than 170,000 Jehovah’s Witnesses face similar persecution to other countries around the world.  They’re legally banned from practicing their faith.  Government agents have seized Jehovah Witnesses’ headquarters near St. Petersburg, raided their prayer halls across the country, and arrested and imprisoned scores of believers.

And turning our attention to the leading state sponsor of terror, the Islamic Republic of Iran, we recognize that the Iranian people enjoy few, if any, freedoms — least of all, the freedom of religion.

Christians, Jews, Sunnis, Baha’is, and other minority religious groups are denied the most basic rights enjoyed by the Shia majority, and they are routinely fined, flogged, arrested, assaulted, and even killed.  In 2016 alone, 20 Sunni Kurds were executed for the crime of allegedly “waging war against God,” simply for practicing their faith.

And the people of the United States of America have a message to the long-suffering people of Iran: Even as we stand strong against the threats and malign actions of your leaders in Tehran, know that we are with you.  We pray for you.  And we urge you, the good people of Iran, to press on with courage in the cause of freedom and a peaceful future for your people.  (Applause.)

While religious freedom is always in danger in authoritarian regimes, threats to religious minorities are not confined to autocracies or dictatorships.  They can, and do, arise in free societies, as well — not from government persecution, but from prejudice and hatred.

In Europe, where religious freedom was born as a principle and is enshrined in law, sadly, religious intolerance is on the rise in many quarters.  Just 70 years after the Holocaust, attacks on Jews, even on aging Holocaust survivors, are growing at an alarming rate.

Last year, hate crimes against Jews hit a record high in the United Kingdom.  And in the same period of time, there were an average of nearly four attacks against Jews every day.

In France and Germany, things have gotten so bad that Jewish religious leaders have warned their followers not to wear kippahs in public for fear that they could be violently attacked, and in too many cases, that’s exactly what’s happened.  From the 2012 murder of four small children outside their Jewish school in Toulouse, to the 2016 terrorist assault on a Paris kosher supermarket, the world has watched in horror as these attacks on Jewish people have taken place.

It is remarkable to think that within the very lifetimes of some French Jews — the same French Jews that were forced by the Nazis to wear identifiable Jewish clothing — that some of those same people are now being warned by their democratic leaders not to wear identifiable Jewish clothing.  These acts of violence and hatred and anti-Semitism must end.  (Applause.)

There are many more examples across the world.  And while they’re all deserving our attention, we must never forget the barbarism and the violence committed by the terrorists of ISIS and the magnitude of their acts.

ISIS has shown a savagery unseen in the Middle East since the Middle Ages.  And across the Middle East, Africa, Europe, and beyond, ISIS continues to seek to subjugate and eradicate all who would reject its apocalyptic mania.  And believers of many backgrounds have suffered grievously at its hands, including Muslims, Christians, Druze, and many others.

But perhaps no faith community was so cruelly targeted by ISIS as the Yazidis.  Nadia Murad is with us today.  Four years ago, the butchers of ISIS entered her village and slaughtered more than 600 Yazidi men and boys, including six of Nadia’s brothers and stepbrothers.  Then they stole Nadia away and all the young women, and subjugated them to the most degrading form of human slavery.

Nadia was brutalized by ISIS fighters during her captivity.  She was only able to escape because her captor left a door unlocked, and a neighboring family hid her until she could be smuggled to safety.

But too many of her Yazidi sisters weren’t so lucky, and thousands of Yazidis remain missing to this day or in ISIS captivity.  To Nadia, I say: We are honored by your presence.  We are inspired by your courage.  And the United States of America, I promise you, will always call ISIS brutality what it truly is: It is genocide, plain and simple.  (Applause.)  Nadia, thank you for being with us and for your courage.

The suffering of the Yazidi people, and all the victims of ISIS has sickened the American people and mobilized this President and this administration to action.

From the very first days of this administration, President Trump directed our military to take decisive action, along with our coalition partners to confront ISIS.  And thanks to the courage of our armed forces, I am proud to report that ISIS is on the run, their caliphate has fallen, and I promise you, we will not rest or relent until ISIS is driven from the face of the Earth.  (Applause.)

But victory in combat is only half the battle.  That’s why our administration has already devoted more than $110 million to support persecuted religious communities to rebuild across the Middle East.

The United States is also committed to ensure that religious freedom and religious pluralism prosper across the Middle East as well.  To that end, America is launching a new initiative that will not only deliver additional support to the most vulnerable communities, but we trust that it will also embolden civil society to help stop violence in the future.  And it’s my privilege as Vice President to announce today that the United States of America will establish the Genocide Recovery and Persecution Response Program, effective today.  (Applause.)

Under this new program, the State Department and the U.S. Agency for International Development will closely partner with local faith and community leaders to rapidly deliver aid to persecuted communities, beginning with Iraq.  Crucially, this support will flow directly to individuals and households most in need of help.

And this program will bring together funding not only from the United States government, but from the vast network of American philanthropists and believers who share our desire to support our brothers-and-sisters-in-faith as they rebuild after years of suffering and war.

America will help the victims of ISIS reclaim their lands, rebuild their lives, and replant their roots in their ancient homelands so that all religions can flourish, once again, across the Middle East and the ancient world.  (Applause.)

America will always stand for religious freedom, and we will always speak out boldly wherever and whenever it’s threatened.  To that end as well, the United States is also launching a new initiative to leverage our resources, together with other nations, to support those who fight for religious freedom and suffer from religious persecution.  And today, I’m also pleased, as Vice President, to announce that the United States will launch the new International Religious Freedom Fund.  (Applause.)

America is proud to launch and support this program.  And   we’re earnest in our appeal to all the nations gathered here and around the world that you might join us in this fund.  Together, we will champion the cause of liberty as never before, and I believe that our combined leadership will make a difference for freedom of faith, for generations to come.

We will never lose sight of the true importance of religious freedom.  It’s about beliefs, it’s about faith, and discovering truth, and the ability to live out that truth in one’s life.  It’s also about community and communal responsibility.  It’s about the unalienable right to believe what we wish and not be disturbed for that belief.  It is, in a very real sense, the first freedom, the first freedom of everyone in the world.

To all the victims of persecution who are here with us today, many of whose stories I’ve had the opportunity to tell and those that I have not, know this: We are with you.  The people of the United States are inspired by your testimony and your strength and your faith.  And it steels our resolve to stand for your religious liberty in the years ahead.

But as we gather today, there’s one victim of religious persecution that bears mentioning as well.  A victim of persecution who is not with us — an American named Pastor Andrew Brunson.  Pastor Andrew Brunson is an American citizen who’s lived in Turkey for more than two decades, raising his family there, and sharing the Gospel of Jesus Christ, faithfully, in his ministry.

In 2016, Pastor Brunson was arrested by Turkish authorities, as part of a massive crackdown following a failed coup attempt.  Tens of thousands of journalists, activists, judges, army officers, teachers, and others were arrested and remain imprisoned to this day.

Pastor Brunson was imprisoned without being charged for more than a year.  And when the Turkish government finally indicted him, they accused him, allegedly, of “dividing and separating” Turkey by simply spreading his Christian faith.

Pastor Andrew Brunson is an innocent man.  There is no credible evidence against him.  Our entire administration has worked tirelessly to secure Pastor Brunson’s release.

Yesterday, Turkey released Pastor Brunson from prison, only to place him under house arrest.  This is a welcome first step, but it is not good enough.  (Applause.)

I spoke to Pastor Brunson and his wife Norine yesterday.  I know that his faith will sustain him, but it shouldn’t have to.  Pastor Andrew Brunson deserves to be free.  (Applause.)

Today, we’re honored to be joined by a member of his family, his daughter Jacqueline.  To Jacqueline, I promise you: As I told your father yesterday, President Trump and I will continue to fight to secure your father’s full release until he is restored to your family and returns to the United States of America.  (Applause.)

To believers across America, I say: Pray for Pastor Brunson.  While he is out of jail, he is still not free.

And to President Erdogan and the Turkish government, I have a message on behalf of the President of the United States of America: Release Pastor Andrew Brunson now, or be prepared to face the consequences.  (Applause.)  If Turkey does not take immediate action to free this innocent man of faith and send him home to America, the United States will impose significant sanctions on Turkey until Pastor Andrew Brunson is free.  (Applause.)

So thank you again for being here today — all of the distinguished Americans who are here, all the representatives of 80 countries, and these extraordinary and courageous men and women of faith who join us here to put a face on the reality of religious persecution in the world.

We have discussed much here, and we know we have much work to do in the days ahead.  But as we labor, I think we can take confidence from what we have heard in this place and the determination of the nations gathered here to advance a cause of religious liberty.  Our cause is just.  We’re advancing the first freedom that is essential to the people of all of our nations and to the world.

In America, we prove every day that religious freedom buttresses all other rights.  It provides a foundation on which a society can thrive.

Here, in America, believers of all backgrounds live side-by-side, adding their unique voices to the chorus of our nation, proving that religious freedom means not only the right to practice one faith; it lays a foundation for boundless opportunity, prosperity, security, and peace.

The American people will always cherish religious freedom.  And we will always stand with people across the world who stand for their faith.

So today, I want to close with faith.  Faith in the good people of this nation of faith, the United States of America.  And from our founding, have cherished that foundation of belief and cherish it still.

Faith in our President, whose deep commitment to religious liberty at home and abroad has been evident every day of this administration.

Faith in all of you and the nations represented here, and your renewed commitment to the cause of religious liberty in your nations and around the world.

And I also close with faith that, from this renewed beginning today, we will make progress on behalf of religious liberty in the years ahead.  And my faith ultimately comes from what’s in my heart.

And in the ancient words inscribed on our Liberty Bell, displayed in Philadelphia, the words of the ancient text of Leviticus that read, “Proclaim liberty throughout all the land, and unto [all] the inhabitants thereof.”  We’ve done it throughout our history.  And I know that as each one of us renew our commitment to proclaim liberty throughout all of our lands, that freedom will prevail, for as the Bible tells us, “where the spirit of the Lord is, there is liberty.”  So freedom always wins when Faith in Him is held high.

So thank you all.  Thank you for your leadership.  Thank you for your partnership.  May God bless you and your nations.  May God bless all who yearn for freedom and labor beneath persecution.  And may God bless the United States of America.  (Applause.)

END

 

2018年7月31日

・ラオス、ギリシャ…世界各地で災害多発、教皇が哀悼

ラオスのダム決壊の犠牲者に弔意と祈り

教皇、ラオスのダム決壊の犠牲者に弔意と祈り – REUTERS

 (2018.7.24 バチカン放送)

ラオス国営通信によると、同国の南東・アッタプー県で建設中のダムが23日決壊、6つの村が水に襲われ、24日の時点で複数の死者と、数百人の行方不明者が出ている。

教皇は24日、バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿を通し、ラオスの行政当局および教会関係者に宛て、犠牲者を悼むメッセージを送られた。この中で教皇は、同国の水力発電ダムの決壊による深刻な水害で命を失った人々と、負傷者のために心を痛められ、すべての被災者に連帯を示された。

また、亡くなった方々の冥福を祈り、遺族の悲しみと、行方不明者の家族の不安に思いを寄せられると共に、現地で救援・捜索にあたる人々を励まされた。

ギリシャの森林火災の被害者らに連帯

教皇、ギリシャの森林火災の被害者らに連帯 – REUTERS

(2018.7.24 バチカン放送)

 アテネの近郊で23日に発生した大規模な森林火災は50人が死亡、150人以上が負傷する惨事となり、教皇フランシスコは24日、ギリシャの山火事による犠牲者を悼まれた。

 アテネ北東の沿岸地帯を中心に複数箇所で発生した火災は、強風のあおりによって拡大、煙は40キロ以上離れた首都の空を覆っている。夏の観光シーズンの最中で、海岸沿いのリゾート地には、住民のほか、多くの人々が滞在しており、延焼の速さに対して、逃げ遅れた人々が犠牲になった。

 教皇は、バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿を通じて送られたお見舞いの電報で、火災の犠牲者らの冥福を祈り、この災害に巻き込まれたすべての人々に寄り添われた。非常事態に対応する当局と、消火と救援を続ける人々のためにも祈られている。

 

2018年7月25日

・「支援なければ餓死」イエメン、苦闘する人々(WFP日本レポート)

 5人の子の母親、アフラ・アル・シャホリは食糧支援によって、最低限ながらも食べられるようになった、ただそれだけのことで嬉しさのあまり涙を流しました。「(支援を受けられるようになって)生き返ったような気持ちです」。声を震わせ、やっとのことで言葉を絞り出しました。

アフラと夫、子どもたちはサナア郊外の粗末な家で暮らしています。イエメンでは内戦によって建設業が成り立たなくなり、建設作業員だったアフラの夫は失職。一家は内戦が長期化、激化するにつれ、飢餓のどん底に叩き落されていきました。

 しかし1年半ほど前から、毎月、国連WFPの食糧配給を受けられるようになりました。配給は必要とする最低限の食材に限られますが、一家の生活には計り知れないほどの助けになっているといいます。

アフラは「支援がなければ、子どもたちと私は餓死していたでしょう」と話します。

隣人にも恵まれました。一家は家賃を滞納していますが、大家さんは20年来の住人である一家の苦境に同情し、当面は見逃してくれています。おかげで一家はやっとのことで、野宿を免れることができました。

 近所の人たち

も、食べ物の余りがあれば、差し入れてくれるといいます。アフラは食べ物などを受け取る見返りに、彼らの家で掃除や洗濯などの家事を手伝っています。

 また苦しい生活の中でも、子どもたちに学校だけは続けさせようとしています。「配給食糧があるおかげで、子どもたちに勉強を続けさせることができます。彼らがより良い将来を築く可能性を、奪わずに済みます」とアフラは言います。

生きるための最小限のものを手にし、餓死せずに生き抜きたい、子どもの未来を犠牲にせず、教育を続けたい-。そんな当たり前のことを夢見て生きるはめになるなど、アフラや夫は思ってもみませんでした。内戦が生活のすべてを破壊したのです。

 「とにかく、食べ物が欲しい。貧しい私たちは、それ以外は何も望みません」涙を抑え、アフラは諦めたように笑いました。

持病抱える母、「治療より食事」

 サナアに住む別の母親、エマンは「グルコース6リン酸脱水素酵素欠損症」という持病を抱え、貧血のため毎月の輸血を必要としています。しかし「家族が飢え、食べ物が一口も見つからない時に、治療など構ってはいられません」。

 エマンは夫が病死した後、子ども3人を連れて実家に戻りました。しかし父親も死去。老いた母親と自分の兄弟、その子どもたちが残されました。

兄弟たちは路上で靴修理をしていますが、収入は大家族を賄うには到底足りません。このため、兄弟のひとりは精神的に不安定になってしまい、エマンは自分だけでなく、彼の世話まで背負うことになりました。エマンの子どもたちも、放課後は路上に出ておじたちを手伝っています。

 

内戦は、ただでさえ貧しかった一家をさらに苦しめます。「収入はわずかなのに物価は高騰し、ほとんど絶望しかかっていました」と、エマンは


イエメンでは内戦前の15年3月から18年4月の間に、小麦は1・6倍に、野菜は1・4倍に、豆に至っては2倍にと、値段が跳ね上がりました。値上がりによって、食料はますます貧しい人々の口に入りづらくなり、エマン一家は、国連WFPの食糧配給でようやく命をつないでいます。
言います。

「支援がなければ、この国の多くの人は生きのびるため路上で物乞いをするか、ゴミ箱の残飯をあさることになったでしょう」

一方、「お金があるときは治療を受けられますが、ないときは神のご加護を祈るのみです」と話すエマン。「人生は短い。死は時に、安らぎをもたらすのかもしれません」と、疲れ切った表情を見せました。

飢餓に苦しむイエメンの人々に、皆様のご支援をお願い致します。寄付はこちら

2018年7月19日

・「カトリック教会は「金属疲労の旅客機」‐前アイルランド大統領が猛省促す(Tablet)

Mary McAleese pictured in London  Photo:Ruth Gledhill/The Tablet

( 2018 .7.11 Tablet| by Joanna Moorhead

  カトリック教会は「金属疲労を起こし離陸を許可されない旅客機」のようなもの。乗客を安全に運ぼうとするなら、しっかりとした修理が必要-カトリック国アイルランドの前大統領で、現在の教会の最も厳しい批判者として知られるメアリー・マカリース女史が11日、訪問先のロンドンでTabletのインタビューに応じた。

 女史はその中で、「教会は長時間飛行を続け、人々を安全に送り届け、よい仕事をしています。しかし今、点検されず、対処されもしない数多くの細かなひび割れが生じ、その拡大を勇気を奮って抑えようとせず、空から落ちるにまかせている」と警告。「カトリック教会は、まず、どの部品を交換する必要があ るのか見極めることに、全力を尽くす必要が あります」と訴えた。

 さらに、教会が抱える最も深刻な問題は、統治の形態が当の昔に時代遅れになっている現在、いまだに”帝国”として運営されていることであり、その問題の核心は、「少数の男性のみのお仲間」が「教理の御用達業者」であり、「立法者、裁判官、そして裁判員」として振る舞っていることにある、と指摘した。

 主要な問題は、”上にいる男性たち”が”下にいる人々”に、見下すような態度で語るような仕組みにあるが、そのような伝達のやり方は、カトリック教会の指導者たちにとって深刻な問題になっている。なぜなら、最近アイルランドで行われた人工妊娠中絶を禁じる憲法条項の撤廃の是非を問う国民投票のように、下にいる人々が声を上げはじめ、枢機卿や司教たちがそれを抑えられないからだ。

 マカリース女史はアイルランドの大統領を1997年から2011年にかけて務め、その後、ローマで教会法について学んできたが、1960年代の第二バチカン会議で始まったとされる教会改革の取り組みについて、「公会議に集まった司教たちは、いくつかのとてもいいアイデアをもち、新しい考えを生みましたが、公会議の強い熱意を持って改革を推進する仕組みを残さず、関係した2000人の司教たちすべてが後戻りし、古いやり方に引きずられる状態が続いたのです」と述べた。

 教皇フランシスコ自身については、「人をまごつかせています… ある日、あることを言いながら、別の日には、それと反対のことをおっしゃいます」と評しながら、評価するのは、「教会内部での議論を奨励していること、見解の相違が起きるのを恐れないこと」。「彼は議論好きの教皇で、反論されるのが好き」で、それは、前任のベネディクト16世、ヨハネ・パウロ2世のいずれとも全く違っている、と言う。

 だが、女性の教会における地位向上について、教皇フランシスコの実績は不十分だ、と見る-一握りの女性たちをバチカンの責任ある地位につけて見せたが、発言権を高めてはいない。女性の司祭叙階問題を地位向上の一環として扱うことはしていない。「女性叙階を否定する教会法上の根拠は”希薄”であるにもかかわらず、です」と彼女は語る。主たる問題は、「女性が”公民権”を奪われている時、教会はどのようにして女性の権利を代表させようと考えるのか」であり、「全世界の教会の6億人にのぼる女性信徒が、これまでのやり方では不可能な、教理、教理の解釈、規範、教会の教えに意味のある貢献をどうしたらできるのか、考えがあるなら教えてもらいたい」と訴えた。

 女性助祭について検討したバチカンの委員会の報告が、まだ発表されていないが、彼女によると、報告はまとまったが、さらなる作業が必要だとして、委員会に差し戻されているのだ、という。「でも、人々にはどういうことが話し合われているのか、知る権利がある… なぜ説明してもらえないのか、なぜ最新の状況を教えてもらえないのか、なぜ公表が保留されているのか?」。

 カトリック教会について、彼女が悲しく思うのは、「取り組みの最初の段階では変革のチャンピオンのように見えることがよくあるが、時間が経つにつれて、静かになり、逆戻りになること」。「教会は子供たちの人権保護のチャンピオンとされていましたが、過去25年ほどの間に起きたことは、子どもの権利と国連人権宣言を守る約束を反故にする、まさに失態だった」と嘆いた。

 しかし、このようなことすべて、そして、アイルランドのカトリック教会の最近の歴史の第一線で起きたかずかずのスキャンダルにもかかわらず、「私は、世界的に大きな影響をもつ教会の一員としての立場を続けます」と言明、「教会が将来、真の変革-若い女性たちと同性愛者たちのような人々の暮らしを改善するような変革-を実行すべく自らを奮い立たせる存在となること」に期待をかける。

 「カトリック教会は、ものすごい力、この世界で”良い意味でのツナミ”のような湧き上がる力になることができる。そうすれば、五つの大陸にわたって、神の愛を新たに感じられるような素晴らしい影響力を及ぼすことになるでしょう」。そのために、まず必要なのは、自己反省と自己批判-長い間、優先してこなかった特質を新たにすることなのだ。

(翻訳・「カトリック・あい」南條俊二)

(Tabletはイギリスのイエズス会が発行する世界的権威のカトリック誌です。「カトリック・あい」は許可を得て翻訳、掲載しています。 “The Tablet: The International Catholic News Weekly. Reproduced with permission of the Publisher”   The Tablet ‘s website address http://www.thetablet.co.uk)

 

2018年7月17日

・チリ性的虐待事件のカギ握るサンチャゴ大司教区事務総長逮捕(CRUX)

(2018.7.13 Crux Vatican Correspondent Inés San Martín)

 チリのカトリック教会が聖職者による性的虐待による危機に置かれ続ける中で、同国の司法当局が、首都サンチャゴの前・大司教区事務総長、オスカル・ムニョス・トレド神父を幼児虐待容疑で逮捕、大司教区事務所の二度目の家宅捜査を実施し、対応に行き詰まりを見せる教会当局に代わって、真相解明に乗り出した。性的虐待で揺れるチリの教会は一層困難な事態に追い込まれている。

 この一月、警察はサンチャゴの教会裁判所とランカグア司教区事務所からの性的虐待に関係する書類を押収し、さらに、5月からムニョス容疑者に関する捜査を続けていた。事務総長としての彼の職務の中に、聖職者による性的虐待の被害者の証言を集めて管理することがあったが、今回の逮捕容疑には、彼自身が自分の甥5人を含む少なくとも7人に対して性的虐待をしたことが含まれている。性的虐待は2000年以降に行われたとされており、同国刑法上の時効にはまだなっていないため、13日からの裁判で有罪となれば、刑務所入りとなる。

 ムニョスの逮捕はエミリアノ・アリアス検察官の指示で行われたが、検察官は、幼児性的虐待と買春を含む不適切な性的行為のネットワークに参加していた容疑でランカグア教区の14人の司祭についても捜査している。ムニョス容疑者は1月に、自身の犯した性的虐待一件を教会に報告しているが、検察側はさらに多くの被害者がいる可能性を否定していない。またサンチャゴ大司教区内に彼の共犯者がいた可能性についても調べを進めている、という。

 ムニョス容疑者が訴えを聴取した被害者の中には、2011年にバチカンの裁判所から「一生の痛悔と祈り」の刑を言い渡されたチリで最悪の幼児性愛者であるフェルナンド・カラディマ神父の犠牲になった男性たちも含まれている。被害者の1人、ホアン・カルロス・クルス氏はツイッターで、「性的虐待をされたとの訴えの聴取担当の神父が、自分自身でも性的虐待を繰り返していたことに、強い失望と怒りを覚えます」と訴えた。

 こうしたチリの教会における深刻な不祥事に関して、教皇は1月のチリ訪問まで、司教団を擁護する側に立っていたが、現地訪問で被害者の声を聴いたのを契機に、厳正に裁く姿勢に大きく変化、チリ司教団全員をバチカンに呼んで、性的虐待とその隠蔽について、事情を聴取。責任を取って辞表を出した現役司教全員30人以上のうち、教皇は先月、若い神学生複数に性的虐待をした1人を含む5人の辞任を認める形で事実上、更迭している。

 ムニョスは、サンチャゴの名誉大司教で教皇の枢機卿顧問団のメンバーでもあるフランシスコ・ハビエル・エラズリス枢機卿によってサンチャゴ教区の副事務総長に任命され、2011年に後任大司教のリカルド・エザッチ枢機卿の下で事務総長に昇進した。この二人の枢機卿も、カラディマ神父の犯罪を隠ぺいしたとして、被害者たちから訴えられている。

【ニュース解説】前事務総長の逮捕がチリの聖職者性的虐待の全体像解明に光を当てる

(2018.7.15 Crux Editor John L. Allen Jr.)

 聖職者による幼児性的虐待によるカトリック教会の一国を巻き込む大きな危機は、2002年に表面化した米国から、2009年からのアイルランドと続き、さらに南米チリで広がり続けているが、首都サンチャゴの前・大司教区事務総長の逮捕で新たな局面を迎えた。前事務総長の逮捕容疑は2002年から今年にかけての聖職者による7件の性的虐待、強姦を知っていながら、警察当局に通報しなかった、というもので、被害者は、自分の5人の甥を含む11歳から17歳の少年とされている。

 前事務総長の逮捕は、警察当局による大司教区事務局の強制捜査とともに行われたが、強制捜査は、教会幹部たちが被害者からの性的虐待などの訴えを知っていながら、警察当局への通報しなかったことを立証するためのものだった。極めて皮肉なことに、逮捕された前事務総長のオスカル・ムニョス・トレド神父が被害者から性的虐待の証言を聴取する責任者の立場にあったこと、そればかりか、本人自身が容疑の内の一件の性的虐待を行っていた。

 被害者の1人で現在哲学者となっているホセ・アンドレス・ムリリョ氏は、14日、地元紙のインタビューに応じ、「これは極めて深刻な問題なので、(警察当局の動きとは別に)法的な措置を取ろうと検討しています」と語っている。そして、教皇が5月にチリの司教団をバチカンに召喚した際、彼らを厳しく批判し、彼らのうち何人かは重大な判断の誤り、証拠隠滅のような犯罪をおかしている、と述べたことに言及。ムニョス容疑者の案件は「司教団に対して極めて厳しい態度を込めた教皇の言葉はいまも生きていることを示しています。政府はこの問題に、もっと早く関与すべきでした。教会は自分から動こうとしなかった。”隠ぺいの文化”は、少なくとも性的虐待のような重大犯罪について、いまも”健在”なのです」と指摘した。

 チリの”ドラマ”の上演が続けられるに従って、四つの大局的な結論が見えてきた。

 一つは、チリが例外で、世界の他の地域で同じような醜聞が噴出することはない、と信じる理由は少しもない、ということだ。世界の事情に詳しい専門家は、ポーランド、フィリピン、そしてイタリアのような主要カトリック国で、”ダム”が決壊寸前ではない、としたら驚きだ。つまり、危機が間もなく起ころうとしている可能性がある、ということだ。

 現在のところまだスキャンダルに巻き込まれていない所にいる前向きな考えを持つ教会幹部は、司法当局や警察の捜査を待つくらいなら、犯罪にあたりそうな記録を自分で見つけ出すことに懸命になるかもしれない。

 二つめに、カトリック官僚の多くが最近の何年か売り込んできた話は、性的虐待のスキャンダルは酷いことだが、その多くは過去のこと、というものだ。何十年も前の多少の性的虐待と隠ぺいは、現在の教会が採用している強力な新たな取り決めのもとでは起こりえない、と彼らは主張する。だが、ムニョス容疑者の件が明らかにしているように、それを実行しようとする意志があって初めて効力を発揮するのだ。過去の話、と言い逃れができないのは、教会幹部が警察に通報しなかったことと合わせて、彼の虐待容疑は現在にまで及んでいるからだ。

 米国や多くの欧州諸国も含めて、世界の多くの地域で、カトリック教会は峠を越しているのは間違いない-これらの地域では、児童保護の専門家が教会を先導者であり同盟者とみるようになってきている。だが、その一方で、他の多くの地域は、峠を越すには程遠い状態にあり、教会がしばしば、峠があることすら認識していないように見える。

 三つめに、教皇フランシスコが、チリ問題への自身の対応がどのように認識されているかという点で、第三段階に入っているようだ。教皇のこの問題への対応の第一段階は、2015年から今年1月まで。この期間、教皇はホアン・バロス司教を強く擁護し続けた-チリで最も悪名高い幼児性愛者の司祭による犯罪を隠ぺいしたとして訴えられていたこの司教を、オルソノ教区長への任命していた。教皇は、この危機を乗り越えられるとの希望を抱いているように見えた。

 今年1月にチリを訪問した後、教皇は急旋回を演じた-性的虐待の調査団を現地に派遣し、被害者と面談させ、それをもとにチリの司教団をバチカンに呼んで、厳しく叱責した。そして、これまでに5人の司教の辞表を受理し、他の司教についても更迭の意向を示して、被害者と改革派の全面的な支持を得た。

 だが、注目点は今、バロス(の更迭)のような容易に得られるものから、大物-具体的に言えば、1998年から2010年まで首都サンチャゴの大司教として権勢をふるったフランシスコ・シャビエル・エラズリス枢機卿とリカルド・エザッチ現サンチャゴ大司教の処遇を、教皇がどう判断するか、に移っている。2人は、少なくとも、ムリリョ氏が指摘するような”隠ぺいの文化”を容認してきたことで、最悪の場合は、それを助長するような行為をしたことの罪を、問われようとしている。

 教皇は、これまでのところ、この2人についてまだ措置をとっていない。関係筋が理解できないとしているのは、エラズリス枢機卿への対応だ。教皇にとって、少なくとも、かれがその一員である枢機卿顧問団から外すことは簡単だと思われるからだ。もしも、チリの危機が今、幕を下ろすとすれば、教皇は時間をかけすぎて最後まで行きつけないから、と言うことになるが、教皇は結局は正しいことをしようとされる。もしも、エラズリスとエザッチのような人物に対して何もしないなら、教皇の役割に不吉な影を投げかけるだろう。

 そして最後に四つめは、エラズリスとエザッチがおそらく懸念すべき審判を下すのは、教皇フランシスコではなく、ムニョスを逮捕しサンチャゴ大司教区の文書保管所を捜索したチリのエミリアノ・アリアス検察官であろう、ということだ。チリの一連の汚職事件の摘発を主導してきたことで名の高い猪突猛進型の改革派、死の恐怖と直面した経験をもつアリアス検察官は、性的虐待そのものではなく、それを隠ぺいしたことに関心を持っている、としている。

 教皇が性的虐待の報告を隠した教会指導者たちを特定し、処罰することを期待するのは確かに正当なことである一方、現実の世界の見地からは、教皇が何をしようと、しまいと、大した問題ではない。エラズリスとエザッチのような強い権力を持っていた高位聖職者たちは、メディアと世論と言う法廷ですでに面目を失っており、さらに、法的な裁きに直面している。言い方を変えれば、もし、あなたが、21世紀初めのカトリックの指導者で、バチカンの反応についてどのように気にかけようとも、性的虐待を隠ぺいするように仕向けられたとしたら、ある意味で、教皇は、あなたが抱えた悩みのためのうち、最も小さいものであるだろう。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

・・Cruxは、カトリック専門のニュース、分析、評論を網羅する米国のインターネット・メディアです。 2014年9月に米国の主要日刊紙の一つである「ボストン・グローブ」 (欧米を中心にした聖職者による幼児性的虐待事件摘発のきっかけとなった世界的なスクープで有名。映画化され、日本でも昨年、全国上映された)の報道活動の一環として創刊されました。現在は、米国に本拠を置くカトリック団体とパートナーシップを組み、多くのカトリック関係団体、機関、個人の支援を受けて、バチカンを含め,どこからも干渉を受けない、独立系カトリック・メディアとして世界的に高い評価を受けています。「カトリック・あい」は、カトリック専門の非営利メディアとして、Cruxが発信するニュース、分析、評論の日本語への翻訳、転載について了解を得て、掲載しています。

2018年7月15日

・女子の教育機会の欠如は、国に巨額の損失をもたらす -世銀報告

 (2018.7.13 世界銀行東京事務所プレスリリース)世界銀行は国連が定めた7月12日の「マララ・デー」に先駆けて11日、「失われた機会:女子の教育機会の欠如が招く巨額の損失」と題する報告書を発表した。

 報告書は「女子の教育機会の欠如や中等教育(12年間)の修了が妨げられることによる生涯生産性と生涯所得の損失は、15兆ドル~30兆ドルに上る」と指摘。

 特に低所得国では、初等教育を修了する女子は3分の2に満たず、前期中等教育に至ってはわずか3人に1人。平均すると、中等教育を受けた女性は、全く教育を受けていない女性と比べ、職に就く可能性が高く、収入も約2倍に上っており、「女子が中等教育を受けることで、教育を受ける本人、そしてその子供やコミュニティに様々な社会的・経済的恩恵がもたらされる。たとえば、児童婚はほぼ根絶され、人口の伸びが著しい国で出生率が3分の1低下し、子供の死亡率・栄養不良が改善する」としている。

 世界銀行のクリスタリーナ・ゲオルギエヴァCEOは「ジェンダーの不平等がグローバルな進歩を阻むことを、これ以上、見過ごすわけにはいきません」とし、「教育の不平等は世界的に何兆ドルにも上る損害を与えていますが、これは解決可能な問題です。今こそ、教育に見られるジェンダー格差を改め、男女にかかわらず、平等に成功の機会が与えられるようにすべきです。それが世界の全員の幸せにつながるのです」と強調した。

 過去20年間で、多くの国が初等教育の完全普及を実現し、途上国における女子の初等教育就学率は男子と肩を並べるようになった。しかし、これだけでは不十分である。報告書の分析が示すように、中等教育を修了することにより、はるかに大きな教育の恩恵がもたらされる可能性が高い。

 「教育を受けられないという理由で、1億3,000万人に及ぶ女子が技術者やジャーナリスト、CEOになれない、という事実は、グローバル経済、公衆衛生、そして社会の安定に活用できるはずの何兆ドルという資金を失っているのと同じことです」とマララ基金の共同設立者でノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイは語る。「世界のリーダーがより良い世界の構築に真剣に取り組むのであれば、女子の中等教育への投資に真剣に向き合う必要があります。この報告書は、女子への投資を、これ以上先延ばしにできない事を示す新たな証拠を突き付けているのです」。

 今日の世界では、6歳から17歳の女子の約1億3,200万人(うち75%が10代)が学校に通えずにいる。教育の恩恵を最大限に享受するには、全ての女子が学ぶ機会を得られるよう、教育へのアクセスと質の双方を高める必要がある。こうした投資は、前期中等教育を修了する女子の割合が平均わずか40%にとどまっているサブサハラ・アフリカをはじめとする一部の地域では特に重要だ。教育を受けた労働力の増加に伴い、こうした人々の雇用を創出するような健全な経済成長を支える政策も、必要となる。

 中等教育を受けた女性はまた、自らの健康も含め、家庭においてより優れた判断力を発揮する。こうした女性は、近親者から暴力を受ける可能性も低く、精神的幸福感も高い。さらにその子供も栄養不良に陥る可能性が少ないなど健康状態が良く、学校に通い学習する傾向が強い。より良い教育を提供することで、女性は社会に参画し、コミュニティの主体的な一員となり得る。

 女子教育とジェンダーの平等は、世界銀行が行うより広範で包括的な取組みの一環。資金支援や分析を通じて、女子の就学を妨げている資金面の問題の解決、児童婚の防止、性と生殖に関する保健サービスへのアクセス改善、10代の女子や若い女性のスキルと雇用機会向上などを行っている。2016年以降、世界銀行は、10代の女子を対象とした教育プロジェクトに32億ドル以上を投資してきた。

 本報告書は、ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド財団、教育のためのグローバルパートナーシップ(GPE)、及びマララ基金の支援を受け作成された。

 なお、報告書の詳細はwww.worldbank.org/education を参照されたい。

(「カトリック・あい」が編集)

2018年7月13日

・風俗産業オーナーが米ネバダ州予備選で躍進、保守的キリスト教有権者も支持(CJC)

(2018.6.22 CJC通信)米国で最も有名な「ピンプ」(売春婦の元締め)を自認し、ストリップクラブのほか、売春宿を数軒経営するデニス・ホフ氏(71)が、保守的なキリスト教有権者から多くの支持を受け、11月の中間選挙でネバダ州議会に共和党議員として議席を獲得する見通し。

 ホフ氏の政治的躍進は、「トランプ時代」において有権者の意識が根本的に変化し、共和党がかき回されただけでなく、米国政治がひっくり返されたことを示している、とロイター通信。

 「これがまさにトランプ運動だ」──。ネバダ州北部のカーソンシティ近郊にある、自身が経営する売春宿「ムーンライト・バニーランチ」でインタビューに応じたホフ氏は語った。

 6月12日、州議会下院選に向けた共和党候補を指名する予備選で、ホフ氏が勝ったとのニュースを聞いた時、福音主義者を自認するビクトル・フェンテス牧師は、目を閉じて祈ったと話す。

 キリスト教系グループは、同州の合法な売春産業に長年抗議していたが、その産業でのし上がったホフ氏の経歴に目をつぶる決意をしていた同牧師は、パーハンプの自宅で彼の勝利を神に感謝した。

 パーハンプは人口3万6000人、自治体が設置されていない「非法人地域」にあるこの町は、ホフ氏が11月の州議会選の最有力候補と目されている選挙区における最大のコミュニティー。

 近年、保守的なキリスト教徒の多くが、共和党のエスタブリッシュメントに対する信頼を失っている。現代米国で脅かされている価値を守るために戦っていない、という。

 彼らにとってトランプ大統領は、長年の政治的規範を打ち破ることも辞さない、新たな種類の政治家だ。その点は、実際に有する、または指摘されているどんな倫理的な欠点にも勝る資質だと、彼らは言う。

 「福音派の有権者には、理想化された、白人キリスト教徒的な、保守的なアメリカのためにトランプ大統領が戦っていることの方が重要なのだ」と、宗教と文化、公共政策の関連についての研究を行う超党派組織『公共宗教研究所』のダン・コックス研究ディレクターは指摘する。□

2018年7月5日

・ナイジェリアの司教、キリスト教徒大虐殺回避を国際社会に訴え(Tablet)

Nigeria bishop warns of genocide against Christians

 Catholic faithful attend a requiem Mass for the victims of Benue State herdsmen attack at St Leo Catholic Church, Nigeria on May 21, 2018 before staging a peaceful protest to condemn the killings in Benue State, North Central of Nigeria urPhoto/SIPA USA/PA Images

(2018.6.29 Tablet  Rose Gamble , John Pontifex)

 「介入する前に大量虐殺が起きるのを待たないでください… お願いです。ルワンダで起きた大虐殺と同じ過ちをしないように」。

 ナイジェリアの司教が、同国中部ベルト地帯で「民族浄化」を旗印にしたフラニ武装勢力による活動が激しさを増し、キリスト教徒に対する大虐殺の可能性が高まっていると警告した。

 グボコ教区のウイリアム・アベンヤ司教が、迫害されるキリスト教徒に対するカトリックの支援団体「 Aid to the Church in Need(ACN)」に語ったところによると、司教が管轄し、キリスト教徒が多数を占めるベヌエ州で、今年、すでに492人が殺され、不安が高まっている。

 国際社会への訴えで、司教はACNに「介入前に大虐殺が起こるのを待たないでください‥. お願いです。ルワンダで起きた大虐殺と同じ過ちをしないでください。ルワンダでは、それが私たちの鼻先で起きたのに、誰も止めようとしませんでした。今、私たちはそれがどのような結果をもたらしたのか、良く知っています」と語った。

 6月27日の現地報告では、ジョスの町の近くにあるキリスト教徒が多く住む10の集落で、暴徒たちが「200人以上を殺害した」という。現地の警察は死者は86人だとしているが。

 アベンヤ司教はACNに、フラニ武装勢力はイスラム教徒が多数を占める地域は襲っておらず、「現在起きているのは、キリスト教徒の抹殺だ、と言えます」と強調。この地域の他の教会指導者は、フラニ武装勢力の狙いは「ナイジェリアの中部ベルト地帯のイスラム化」だ、と述べている。

 別のNGO「Christian persecution charity Open Doors」の調べでは、2016年5月から2017年9月の間に、中部ベルト地帯の南部カドゥナ地域-キリスト教徒が全人口の98パーセントを占める-で725人が殺されている。

 フラニ武装勢力は、彼らの攻撃の対象は「家畜だけ」で、「動機は(攻撃を受けたことに対する)報復にある」とスポークスマンは言明し、キリスト教徒殺害を認めようとしない。

 同国のムハンマド・ブハリ大統領は、一連の攻撃は「きわめて不幸な出来事」とするものの、具体的な対応は生半可なものにとどまっている、と見られてきた。これまでの、政府の軍事作戦は治安回復に少しも役立っておらず、「大統領自身がフラニなので、直視するのを避けている」と疑う声も出ている。

 アベンヤ司教は西側諸国に、自国の人々の命を救ってくれるよう訴え、「私たちの信者たちは、暴力を振るわれて殺されるか、難民として生きざるを得なくなっています。そして、西側諸国は、フラニ問題を単なる国内問題だという見方を取り続けている」と西側諸国の無関心を強く批判した。司教の発言に先立って、ナイジェリアのカトリック司教協議会は声明を発表し、「我が国が大量の虐殺場と墓場になりつつある」のに何もしない責任を取って辞任を考えるように、とブハリ大統領に要求した。

 司教はまた、フラニ武装勢力が使っている武器の供給元についても言及し、「羊飼いたちは、一時、棒切れだけで”武装”していたことがある。だが、今は、彼らはAK47カラシニコフ自動小銃で武装している-彼らがとても自分では買うことのできない高価な武器です。ということは、彼らにそれを与えているのは誰なのでしょう?」と問いかけた。そして、こう付け加えている。「しかも、この地域には、2キロごとに検問所が設けられています。武装した男たちが家畜の群れに後を追われて見えなくなることが出来るのでしょうか」と。

 今年初めから、ナイジェリア全土で合わせて1000人以上が殺害されている。この国の”家畜戦争”は、北部のボコハラム武装勢力によるイスラム蜂起よりも、もっと恐ろしいものになりつつあるのだ。

(翻訳・「カトリック・あい」南條俊二)

(Tabletはイギリスのイエズス会が発行する世界的権威のカトリック誌です。「カトリック・あい」は許可を得て翻訳、掲載しています。 “The Tablet: The International Catholic News Weekly. Reproduced with permission of the Publisher”   The Tablet ‘s website address http://www.thetablet.co.uk)

 

 

 

 

2018年7月4日