・シノドス7日目:協働性の視点から「聖職」を見直す-女性の役割、既婚者叙階、若者司牧、情報伝達…

(2019.10.14 VaticanNews )

 アマゾン地域シノドスは14日開いた10回目の全体会議で、教皇フランシスコ出席のもとに、177人の司教と専門家、招待者などが参加して討議を続けた。

 教会がよりよく神の言葉によって形作られるように、synodality(協働性)の視点から聖職を考え直すことは、アマゾン地域における教会の課題の一つと見なされた。この会議で、何人かがこの点を強調する見方を示した。

*神の言葉

 神の言葉は行動的で、慈しみ深い存在-教育的で預言的、造形的で遂行的。不可欠な生態学の課題を補強し、社会的、経済的、文化的、そして政治的な発展の手段、新たな人間主義となりうる。

 女性も含む「御言葉の新たな聖職者」たちが、現代の諸課題への新たな対応を提供するために必要だ。だから教会は、アマゾン地域のそれぞれの場で福音を宣言する仕方を知るような、よく準備された信徒の育成に、投資せなばならない。約束された信徒に十分な教育を施すことは、原住民の人々の宗教生活と聖職者への召命を進めるための基本だ。

*一般信徒と女性の役割

 このような意見もあったー一般信徒の賜物は、教会でもっとよく表明され、評価される必要がある。そうした信徒のおかげで、教会は「外に向かって動く、世俗主義から距離を置く教会」であることを明らかにしている。

 また、ある出席者から、「 viri probati (既婚者の叙階の意味)」と「女性に聖職者の門戸を開くこと」の是非についての議論は世界の教会全体に影響を与えるため、シノドスの通常総会で扱われるべき、との指摘がある一方、女性を「司祭叙階しない奉仕としての聖職者」に含め、そうすることで、アマゾン地域全域における女性の尊厳と平等を保証する必要性を説く意見も出た。そうした聖職者には、例えば、御言葉の祭儀を行うこと、社会的な慈善の性格を持つ事業を主導することなどができるようにする、との案も示された。

*既婚者の叙階について

 他の発言者からは、既婚者の司祭叙階の前に、既婚者の助祭を考える必要がある、既婚者の司祭叙階は終身助祭から昇格するようにすればいい、あるいは、「終身助祭」は、既婚者を将来、司祭叙階の対象に含める可能性を試すよい「実験室」になる、との指摘もあった。

*小児性愛、幼児誘拐、臓器売買、人身売買

 アマゾン地域の未成年者と弱い立場にある大人への配慮に関しては、小児性愛や他の性的虐待に対して厳しい批判は、教会が注意を怠ることなく、勇気を持って対処するように求めている、との見方が示され、最大の課題は、こうした犯罪行為を断固防ぐことができるように、透明性と責任体制を確保することだ、との指摘があった。

 若者たちが性的に搾取されている問題も、改めて言及された。また出席者の一人は、幼児誘拐の犯罪網が複数存在し、臓器売買の犠牲者を生んでいる、と報告した。ある統計によると、2018年にブラジルだけで6万2000件、アマゾン地域で最多に数えられる性的暴行がされている。

 そして、これらの忌まわしい犯罪の根底には深刻な経済的な格差と中央政府、地方政府当局の対応能力の欠如があり、対応強化を訴える声が司教協議会や修道会からあがっている。

 未成年者と女性を主たる対象とする人身売買に対する戦いは、この会議で注目され、犠牲者たちが世界のほとんどの非人間化した地域で発生していることを思い起こし、バチカンの人間開発に関する部署を通して、世界の大規模な民間組織が人身売買に対する国際的な政策に対応するように求めること、こうした犯罪を扱う特別な司牧委員会を設けることが提案された。

*召命と若者のための司牧

 また他の発言者からは、福音宣教の仕事から除外することのできない召命のための司牧の重要性が指摘された。さらに、すべての福音宣教には、キリストへの個人的な出会いの呼びかけと同時に、キリストとの個人的な出会いを勧める青少年宣教を伴う必要が強調された。会議出席者たちは、キリストに従うことを望む若者は、聖なる献身的な人生の証しを通し、適切な養成によって支えられる必要があることを確認した。このために、司祭たちはアマゾン地域の特定のニーズを完全に理解する必要があり、若者たちの養成は過度に”学術的”に行うのではなく、”宣教師の精神”と”牧者の心”をもって行うことが求められる、ともされた。

*水資源の保護のためにも「生態学的な回心」が必要

 生態学ー特に、主要な資源であり、生命の源である水を大切にし、保護することに関する-の専門知識を持つカテキスタの養成が改めて強調された。この重要性は、司教以外の複数の出席者からも繰り返された。水に関連した疾病で毎日何千人もの子供が死亡するという統計が示され、教皇フランシスコの「次の世界大戦は水と結びついたものとなる」との言葉を引用した。私たちの共通の家を保護する必要性については、世界的に認識されており、人々の”創造と和解”が急務となっている。  「生態学的な回心」は、技術的側面に傾いた現代のライフスタイルを変える倫理的側面に注目することでもある、との指摘もあった。

*情報伝達の課題

 午前中の9回目の全体会議の議題となった情報伝達の問題が、午後の会議でも取り上げられた。アマゾン地域の人々を支援するためには、マスメディアを通じて、あらゆる文化やあらゆる言語でコミュニケーションをとれるようにする必要が確認され、教会が運営するメディアは、原住民の人々の意志疎通の仲立ちとなることで、現地の知見を統合する場所となる必要がある、との意見も出た。

 また多くの司教たちは、教育や社会開発を目的とした他の小さなプロジェクトによっても実行できる原住民の人々を保護、支援する対策についても取り上げた。彼らはしばしば社会から疎外されていることから「無能」と見なされるべきではなく、力を与えられ、耳を傾けられ、理解され、歓迎されなければならない。そのために、正義と平和委員会の間の協力強化と人権を促進も提案された。

*会議の終わりに

 会議の終わりに、教皇フランシスコ教皇は午後の会議に出たさまざまなテーマを振り返り、最も印象に残ったいくつかの事柄を強調された。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

2019年10月15日

・シノドス6日目:教会の使命の中心にあるキリスト-既婚者の司祭叙階、女性の役割、”環境的回心”

 

Pope Francis with a group of women religious and laywomen attending the SynodPope Francis with a group of women religious and laywomen attending the Synod 

(2019.10.12 VaticanNews)

 アマゾン地域シノドスは12日の土曜日、最初の週の討議を終えた。

 同日午後の8回目の全体会議の主要テーマの一つは、教会の使命の中心を占めるキリストの存在だった。

*福音が十分に伝えられていない-チームでの対応の必要

 会議出席者の一人が「どれほど多くの人が福音を知っているでしょうか?」と問いかけ、さらに、”良き知らせ”はアマゾン地域だけでなく、全世界に知らせるべきものだ、ことを確認した。福音宣教は単独で行ってはならず、チームとして行う必要性が提起され、こうしたチームは、この地域が抱える多様な司牧上の課題に十分に対応し、宣教の喜びを証しすることを可能にする、との期待が表明された。

*改めて「既婚男性の司祭叙階の是非」を議論

 この日の会議でも、あらためて、「viri probati(既婚男性)」の司祭叙階の是非をめぐる問題が、複数の参加者から提起された。何人かが「照明の不足はアマゾン地域に特異な現状ではない…そうであるなら、なぜ、この地域だけを特別扱いするのか?」という疑問を投げかけ、この問題を今後開かれるシノドスの議題にする、という提案も出た。

 一方で、「原住民の人々の中には、独身だからという理由で司祭を歓迎するケースもある」という意見や、「今日の世界は、司祭の独身制を『快楽主義と世俗主義の文化の圧力によって破壊すべき最後の砦』とみている… だから、司祭の独身制が持つ価値について注意深く考える必要がある」との意見もあった。

 また、他の複数の出席者は「司祭職の新しいモデルに関する議論は避けることができず、望ましいもの」としたうえで、「司祭を他の教区や地方に送り出すことが奨励されるなら、信仰が証明された賢明な(注:既婚の)男性を叙階することもまた、推奨される必要がある… このような考え方は教会の共同体を傷つけることも、司祭の独身制を覆すことにもならない。それよりも、この考え方は、『地域をちょっと訪問するのでなく、そこにとどまる』司祭職を実現する決定的な第一歩となるかも知れない」と述べた。

 さらに、「このような対応は、召命の不足を解決する方策として進めるのではなく、教会が、真のアマゾン地域のアイデンティティを持てるようにするものだ」「このシノドスは、聖霊を信じて新たな一歩を踏み出すための土台を置けるだろう… 聖霊を信じることは、過ちを犯す恐れに勝るのだ」との考えも、参加者から表明された。

*女性の役割の増大-聖職者主義の解毒剤

 教会における女性の役割も再び、討議のテーマとなった。ここでは、女性たちにもっと司牧上の責任を与えること、効果的な参加、さらに教会の政策決定のレベルにまで女性の関与を求める意見が出された。アマゾン地域で女性の助祭制度を明確に認めるように、との要求も出た。

 現在のキリスト教共同体の活動で、女性は、カテキスタや修道会総長だけでなく、新たな任務を引き受けることのできる人として既に大きな役割を果たしている。和解の契約への署名をもとに、「女性の教会活動への関与は、世俗的でない教会のための基礎を置くことになりうる… 聖職者主義は今だに教会に存在し、教会の奉仕、友愛、連帯の妨げとなっている」との指摘もされた。

*聖霊を聴く-「環境破壊の流れを変えねば」と現地の人々が訴え

 シノドスは、聖霊をいつも聴くために存在する。”聴く”という態度は、私たちの星を脅かす環境破壊に対抗するために必要な「環境的な回心」を導き、励ますものとして、参加者から提起された。

 会議参加者たちは、創造主がアマゾン地域を私たちの管理に委ねられていることを思い起こした。「この地域は、地球上で最も美しく、生命維持に必要な”庭”だが、残念なことに我々は、この”地上の天国”を”地獄”ー原住民の人々から、彼らのかけがえのない歴史的財産を奪う”荒れ狂う炎”-に変えるリスクを冒している」「共に歩むことは、”母なる大地”の声を聴き、”資源搾取による民族殺戮の裏にある暴力”の存在を認識するようになることを意味する」などの警告も出た。アマゾン原住民の諸団体からは「これ以上の大きな危険に落ち込まないように、現在の潮流を変えねばならない」とのアピールが出された。

 

*私たちは互いに、そして大地に結び付けられている-”環境的回心”を求める

 「私たちは皆、互いに結び付けられている。”良く生きること”は、”満足度の高い豊かな暮らし”というよりも、”私たちが互いに、そして大地に結び付けられている”ことを意味する」との主張も出た。

 社会的な条件の不均衡につながる人の存在の分裂は、否定、断罪されねばならない。グローバリゼーションは、私たちの生活に否定することのできな便益をもたらしてはいるが、それはまた”野蛮な資本主義”と消費者主義の極めて有害な形を生み出す物質主義への扉を開いてしまった。先進国は安価な産品を求め、それを生産する原住民の人々はしばしば、血で対価を払っている。-このような現実から、質素な生活、正義と平和の名において公正貿易を含めた”環境的な回心”の実現を求めるアピールが出された。

*”原住民の人々の顔”をもった教会へ、新たな地域的枠組みを

 この会議では、アマゾンで生きる主権を持つ原住民の人々の苦しみを常に頭に入れておくように、との要請が再度なされた。

 この地域の文化と伝統の中に神の言葉の種を見つけることは、「キリストがまだ福音を聞いたことのない人々の中に、すでに生きておられる」のを確認するのことを意味する。「福音は一つの文化の独占物ではない。これが、原住民の人々とアマゾン地域の教会の存在を尊重した対応の仕方だ」と出席者の一人が発言した。

 そして一つの提案として「シノドスの準備過程で作られたネットワークの前向きな経験と今シノドスの開催中に受けた聖霊のインスピレーションによって出来た勢いを持続させる『新たなアマゾン地域の枠組み』の形成」が出された。

*アマゾン地域での宗教的生活の賜物

 また、この会議では、宗教的生活を通して自身の人生を神にささげ、教会が”原住民の人々の顔”をもつのを助けた原住民の人の価値のある模範についても、耳を傾けた。

 修道士と修道女は、人々の権利のために、共に戦っている。また、自分自身の成長の中で、自身の伝統的な遺産をキリスト教徒としての霊性をつなぐことに努めるように求められているのを感じ、そうした努力をする中で、人類と自然をともに守るのに欠かすことのできない環境面での対応に寄与することを願っている、との希望が表明された。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

2019年10月15日

・アマゾン・シノドス3日目:「麻薬取引汚染」「環境的回心」はじめ幅広い議論

(2019.10.10 VaticanNews )

 アマゾン地域シノドスは9日午後、教皇臨席の下に6回目の全体会議を開き、この地域の深刻な問題になっている麻薬取引汚染などを中心に議論した。

 この地域のある一帯では、コカインの原料であるコカの栽培面積が1万2000ヘクタールから2万3000ヘクタールに増え、犯罪の多発と森林地帯の砂漠化をもたらし、公に認めた野焼きと水力発電所建設工事が何百万ヘクタールもの森林を破壊し、いくつかの地域の環境に深刻な影響を及ぼし、生態系を変えている。

 会議では、このような現状から、「環境的な回心」を訴える必要が改めて確認され、教会は、国際的な諸機関が取り組むべき課題として、生態系の保護をとりあげるよう、預言を持って語られねばならない、との意見が出された。

*文化受容と福音宣教

 会議に出席した司教たちからは、また、イエスのなさったことに倣い、現地文化の受容と福音宣教の均衡を図る必要が提起された。そして、ご自身の愛を顕現するために、み言葉は人の形をとられたことから、Incarnation (注:神がイエスとなってこの世に来られたこと)そのものが”文化受容”のもっとも偉大なしるしであり、宣教師たちがアマゾン地域でしたように、教会は、人々の日々の暮らしの中に、自らを顕現するように求められている、との意見があった。

*宣教の協働性

 またある司教は、アマゾン地域はこの地域に住む人々のために、また教会のために、永続的な宣教の協働性の実習場となるべきだ、と述べ、また、我々の共通の家を世話するために、異文化理解、諸文化と原住民の人々の高揚を強調する意見も出た。

*司祭召命の問題と既婚男性叙階の可能性

 福音宣教のテーマはこの会議でも取り上げられ、司祭と修道者の召命の問題が議論された。複数の司教たちは”viri probati”(注:直訳は”ふさわしい男性”、つまり既婚男性の司祭叙階の意味)の可能性について言及。この問題について「叙階の可能性が、別の大陸に、あるいは別の教区に宣教に行こうとする司祭たちの意欲をそぐかもしれない」、あるいは、「司祭は、『特定の共同体』ではなく、『教会』に属し、『いかなる共同体』に奉仕することもできる」「必要とされる司祭はそれほど多くない。必要なのは一般信徒の助祭だ」との指摘もあった。

 また、司祭育成を改善する必要性と、一般信徒の責任について重きを置くことが求められている、ことも強調された。

*民衆信仰

 さらに福音宣教の無理できない側面として、民衆信心があり、民衆信心はアマゾン地域の人々の基本的な特徴の一つ、イエス・キリストを映す宝として大切にされる必要がある、との指摘がされ、「民衆信心の明示は、教会で受け入れられ、推奨され、強められる傾向にある」との見方も示された。

*創造の神学

人類に向けた神の言葉が住まわれる「創造神学」についても討議された。この神学を基礎に、司教たちは、創造を忘れることは創造者を忘れることを意味することから、創造神学と実証科学の代表者たちの間の対話の重要性に言及した。また、アマゾン地域の原住民の人々の権利を守ることの重要性も指摘され、彼らとの対話は、価値ある話し相手、自己決定能力を備えた価値ある対話者として大切にする助けになる、との見方が示された。

*教会と社会における女性の役割

 この全体会議には司教たち以外に、監査人、司教以外の代表者、そして特別招待者も出席した。彼らが特に指摘したのは、女性の役割の推進、家庭、社会、教会における女性の指導的役割に価値を置くことの重要性だった。

 女性たちは、日々の生活の守護者、宣教者、希望を作る人、神の心地よいそよ風、教会の持つ母の顔-女性たちのアマゾン地域での福音の言明の仕方ー静かだが深くこの地域の社会に浸透するーを認識することの重要性も指摘された。ジェンダーの協働性が教会で強化されている、との見方も出た。

*諸宗教間対話とキリスト教一致のための対話

 信頼醸成目的とし、互いの違いを機会とみなす、諸宗教間対話の重要性も議題となり、それは、「宗教的植民地化」とは全く異なるもので、相手の意見を熱心に聴き、違いを認識すること、が指摘された。

 キリスト教会一致のための対話については、しばしば暴力の犠牲になっている原住民の人々の権利を守ること、略奪的な鉱物採掘や有毒な植物栽培で破壊されるアマゾンの人々の土地を守ること、を目的とする共通の対応の重要性が強調された。

 また、福音を共同で証しすることは、そうした犯罪行為との戦う手法となり得る、キリスト教徒は、アマゾン地域とそこに住む人々が体験している暴力と不正を目の前にして、沈黙しているべきではない、この地域の最も辺境のちで、神を愛を表明することは、創造の素晴らしさに対するあらゆる形の圧迫を弾劾することを意味する、との意見も出された。

*アマゾン地域は、誰にとっても”本物”の場所

 アマゾン地域は、現在の私たち全員が影響する地球的課題の多くが提起されている”本物”の場所だ、との指摘も出た。アマゾン地域の人々の苦しみは、人の命が単なる商品とされ、不平等を拡大させる”帝国主義的”なライフスタイルから生まれている、だが、物事が相互につながっており、地球規模の協力は可能だし、緊急に進めねばならない、ということを私たちが理解するのを、原住民の人々が助けてくれることができる、との発言もあった。

*教皇の模範

会議参加者の意見表面に先立って、教皇フランシスコは、今回のこれまでの議論でご自分が最も感銘したことについて語られた。教皇は、この日が「Yom Kippurの日(注:贖罪の日、レビ記16章に規定されるユダヤ教の祭日でユダヤ教における最大の休日の1つ)であることから、一日の業の初めに「ユダヤ教徒の兄弟たち」のために祈られ、一日の終わりに、ドイツ東部ザクセン=アンハルト州ハレで9日起きたシシノガーグ(ユダヤ教礼拝所)襲撃事件で犠牲となった人々のために祈りを捧げられた。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

2019年10月12日

・シノドス二日目:アマゾン地域の人々への人権侵害に立ち向かい、「環境的回心」を

(2019.10.8 Vatican News

 アマゾン地域シノドスは8日、実質討議二日目に入り、午後の四回目の全体会議には教皇フランシスコと182人の司教が参加した。 同会議での討議の主題は「アマゾン地域の原住民の人々に対する組織的な権利侵害とそれによる地域全体の生命に対する危機」だった。

 

*無関心の態度を捨て、責任を引き受ける

 討議で強く指摘されたのは、教会がその道徳的、霊的な権威をもって、常に生命を守り、命を脅かす数多くの死の仕組みを弾劾すべきだ、ということだった。私たちが”見物人”として現実を見てしまう個人主義と無関心を否定し、人間の尊厳を優先する責任と欠くことのできない環境を中心に置く「環境的回心」の必要性が強調された。

*人権侵害に立ち向かうよう国際社会に求める

 司教たちはまた、国際社会全体に対して、罪のない人々の血が流されることへの無関心を捨て、アマゾン地域の環境破壊を真剣に受け止めるよう強く求めた。そして、原住民の人々、自然保護区の監視員たち、キリストの十字架によって福音伝道をする人々を気候変動と戦う盟友と見なければならない、とした。また、この問題で、原住民の代表から、対話の中で力を合わせる必要が強調されたー「友情は敬意を払い、守り、世話をすることです」。また、多くの教会関係者から求められたのは、草の根の社会運動と同盟し、アマゾン地域の人々の世界観に謙虚に耳を傾け、受け入れ、現地の文化が”西洋”の伝統としばしば異なる宗教的儀式の象徴的な意味をもっと深く理解するようになることだった。

*”環境的な罪”をもっと理解するように

 持続的な成長のために必要なのは、社会的に適合し包括的で、科学と伝統的な知識を合わせること、なぜなら、生きた現実であった”博物館”ではない「アマゾン地域の将来」は我々の手に委ねられているからだーという意見も多く出された。また、環境に対する罪の重大さを、神に対する罪、隣人に背き、将来の世代に背くもの、と人々が理解するような「環境的な回心」の必要性も提起された。これは、”環境的な罪”を伝統的な罪の概念に含む神学的な書物を著わし、幅広く流布することも意味している。

*原住民の終身助祭の推進

 一般信徒と聖職者の原住民宣教師の育成に力を合わせることも提起された。使徒職にもっと多くの原住民の人々が関与すること、終身助祭の推進、一般信徒の関与の拡大、聖霊の真の顕現と理解される対応が主張された。また、教会の活動における女性の役割の拡大を求めることも出された。

*司祭の召命について、真剣な反省が必要

 また、会議参加者の何人かから、司祭叙階の条件に関する課題が取り上げられた。その中には、召命を求める祈りーアマゾン地域を偉大な霊的聖域に変容されるように、福音のための新たな働き手を送ってくださるように、と祈ることを強く求める意見や、司祭の不足はアマゾン地域だけの問題ではなく、世界全体問題となっている、との指摘が出された。

 さらに、司祭の召命に関わる現状ー聖性の欠如が福音宣教の証しを、と障害となり、司牧者たちが、キリストのような嗅覚をもたず、導くように求められている羊たちを追い払う結果となっていることーについて真剣に良心を究明すべきだ、との主張があった。

*若者たちと神聖のかぐわしさ

 こうした深刻な意見に対して、1976年にブラジルのマトグロッソ州で殺害されたルドルフ・ランケンベイン神父とシマオ・クリスチノ・コゲ・クズゴズ氏のように、アマゾン地域の殉教者の鑑だ、という指摘も出た。

 複数の発言者は、環境的回心は、何よりも聖性への回心である、とし、聖性は、刷新され、躍動的で、気配りのきいた信徒司牧を求めている若者たちの心を強く惹きつける、と語った。また、多くの司祭たちの善良で聖性に満ちた生き方に着目し、多くのメディアで取り上げられているスキャンダルだけに関心をもつべきではない、との意見や、若者世代を脅かす暴力、麻薬、売春、失業、空虚感などの問題にもかかわらず、多くのカトリックの若者たちは彼らの仲間に前向きの見本を示している、との意見もあった。

 午後の会議では、移民・難民問題が議論の中心となった。この問題はアマゾン地域では多くの側面を持っているが、歓迎し、守り、進め、移り住むことを基礎においた教会の協調行動が常に求められる。

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 この全体会議を主宰された教皇フランシスコは、冒頭の祈りを、ブラジルのベロ・ホリゾンテで8日に亡くなったセラフィム・フェルナンデス・デ・アラウヨ枢機卿のために捧げた。枢機卿は1986年から2004年まで首都大司教を務めていた。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

 

2019年10月9日

・シノドス、実質初日の全体会議討議-気候変動、水質保全、典礼・秘跡の確保

(2019.10.2VaticanNews ) アマゾン地域シノドスは7日、二回目の全体会議を開き、この日のいくつかのトピックについて意見を交換した。また、今シノドスの最終文書起草委員会のメンバーのうち4人を選出した。残りの3人は後日、教皇が指名する。 この日話し合われた主なポイントは次の通り。

*気候変動問題

  気候変動への戦いにおける若者たちの働きの重要性を、最近話題になっているスウェーデンの16歳の活動家、グレタ・トゥーンベリさんを例にとって考えた。気候変動について、司教たちは、気候は将来の世代のために守り、維持しなければならない共通善であることを確認。化石燃料の使用を止めること、とくに汚染物質の主要排出国である先進工業国はそうすべきだ、という意見で一致した。

*水質保全問題

 関連して、司教たちは、地下水を、多国籍の生産活動から生まれる化学物質による汚染からまもることの重要性を強調した。中でも、強調したのは、工業用原料となる鉱物資源の採掘が原住民の人々に与える影響の問題。水質保全は、彼らの生存の助けとなる、とした。

*典礼に参加する権利の保障

 原住民の人々のミサなど典礼への参加について、司教たちは、教会は真の典礼の精神と調和するものなら、前向きに、あらゆる対応を考える、と述べた。

*秘跡について

 最後に、司教たちは、シノドス作業文書で提示されている課題の一つー司祭の数が決定的に不足している地域で秘跡を信徒たちに授ける方策ーについても、意見を交換した。

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

2019年10月9日

・シノドス事務局長、今シノドスの目的は「現地に適合した福音宣教のあり方」と「環境対策」

The Synod Hall inside the VaticanThe Synod Hall inside the Vatican  (Vatican Media)

7日の全体会議の概要

(2019.10.2VaticanNews ) アマゾン地域シノドスは7日、二回目の全体会議を開き、この日のいくつかのトピックについて意見を交換した。また、今シノドスの最終文書起草委員会のメンバーのうち4人を選出した。残りの3人は後日、教皇が指名する。 この日話し合われた主なポイントは次の通り。

*気候変動問題

  気候変動への戦いにおける若者たちの働きの重要性を、最近話題になっているスウェーデンの16歳の活動家、グレタ・トゥーンベリさんを例にとって考えた。気候変動について、司教たちは、気候は将来の世代のために守り、維持しなければならない共通善であることを確認。化石燃料の使用を止めること、とくに汚染物質の主要排出国である先進工業国はそうすべきだ、という意見で一致した。

*水質保全問題

 関連して、司教たちは、地下水を、多国籍の生産活動から生まれる化学物質による汚染からまもることの重要性を強調した。中でも、強調したのは、工業用原料となる鉱物資源の採掘が原住民の人々に与える影響の問題。水質保全は、彼らの生存の助けとなる、とした。

*典礼に参加する権利の保障

 原住民の人々のミサなど典礼への参加について、司教たちは、教会は真の典礼の精神と調和するものなら、前向きに、あらゆる対応を考える、と述べた。

*秘跡について

 最後に、司教たちは、シノドス作業文書で提示されている課題の一つー司祭の数が決定的に不足している地域で秘跡を信徒たちに授ける方策ーについても、意見を交換した。

 

 

2019年10月9日

・「既婚者の司祭叙階」と「女性の役割」が主要テーマに-アマゾン地域シノドスの議長が表明(CRUX)

Chair of pope’s Amazon summit puts married priests, women squarely on the table

 Cardinal Claudio Hummes, General Rapporteur for the Synod of Bishops for the Pan-Amazon region, left, shares a word with Pope Francis on the occasion of the feast of St. Francis of Assisi, the patron saint of ecology, in the Vatican gardens, Friday, Oct. 4, 2019. The ceremony took place two days before a Synod of bishops on the Pan-Amazon region opened at the Vatican to address the ecological, social and spiritual needs of indigenous peoples in the Amazon. (Credit: AP Photo/Alessandra Tarantino.)

 

(2019.10.7 Crux  Editor John L. Allen Jr.)

 ローマ発ー時間を無駄遣いにはできない-6日始まったアマゾン地域シノドスの議長、クラウディオ・フンメス枢機卿が7日、全体会議初日の冒頭、教会関係者の間で激しい議論を呼んでいる「既婚者の司祭叙階」と「教会における女性の役割 」を議題に載せることを明らかにした。

 さらに枢機卿は「アマゾン地域の小教区で奉仕をする司祭の不足、ミサや他の秘跡をするのにも事欠いている問題も取り上げたい… 日々の司牧が十分にされず、時々の司祭訪問しかされていない問題です」とも語った。

 信徒1300人に1人の割合しか司祭がいないとして、米国や欧州のカトリック信徒たちは不満を漏らすが、ラテンアメリカ全体の平均では7800人の信徒に司祭が1人、アマゾン地域の中には1万5000人を超える信徒に1人というところもある。

 枢機卿は「少なくとも日曜日にミサに参加できることが、教会共同体が十分に成長し、人々の暮らしに神の言葉が真に体験できるようにするために欠かせません… 将来に向けた新たな道を設定することが必要なのです」と、今回の会議で具体的な対応をまとめることができるよう、強い希望を表明。

 具体策に関連して、「会議の準備段階で聞き取りをしたアマゾン地域の地域の現地教会、宣教師、原住民の人々のほとんどが、司祭の独身制の重要性を認識しつつも、地域共同体に所属する既婚者に司祭叙階の道を開くよう強く求めています」と語り、このような対象は、既婚男性(の叙階)にとどまらず、「アマゾン地域では今や、数多くの女性たちが教会共同体のリーダーとなっている現実から、共同体に属する女性が、彼女たちに合った奉仕ができるようにとの要請が出ており、実際に試みられている」と指摘し、会議場にいた人々の喝さいを浴びた。ただ、「女性に合った奉仕」の具体的中身については言及を避けた。

(以下の続きは英語原文)

In 2016, Francis established a commission to examine the possibility of women becoming deacons. That commission presented a report without apparently reaching consensus, and in May Francis said, “I am not afraid of studying, but up to this moment it does not proceed.”

In the run-up to the Synod on the Amazon, the question of married priests – the so-called viri probati – has been among its most debated points. Critics see such proposals as a Trojan horse that could lead to the abolition of clerical celibacy everywhere, while advocates tend to style it as a realistic response to the pastoral exigencies of the region.

In a 2017 interview, Francis said he’s open to the idea of ordaining viri probati to serve isolated rural communities, and has also mentioned their possible use not only in the Amazon but also on Pacific islands.

Drawing applause from the synod hall, Hummes began by announcing he would speak in Portuguese, the language of Brazil. In broad terms, he urged participants in the Amazon synod not to be bogged down by “traditionalism.”

“Traditionalism, which remains linked to the past, is one thing, but true tradition, which is the Church’s living history, is something else,” he said, arguing that each generation in the Church “enriches this tradition in current times with their own experience and understanding of faith in Jesus Christ.”

“God always brings newness, and demands our complete trust,” he said, quoting a homily of Francis.

Hummes also called on the synod to issue a strong defense of the roughly 400 native and indigenous communities of the Amazon.

“It is necessary that the right to be the leading players in their own history be returned and guaranteed to indigenous populations, as the subjects and not objects of the spirit or the victims of anyone’s colonialism,” he said.

In keeping with the “green” ethos of the synod, Hummes urged a strong ecological stance.

“Ours is a Church that is aware that its religious mission, in keeping with its faith in Jesus Christ, inevitably includes ‘care of the common home’,” he said. “This bond also proves that the cries of the land and those of the poor in this region are one and the same.”

“This synod is held within the context of a serious and urgent climatic and ecological crisis, which involves our entire planet,” Hummes said. “The planet is experiencing galloping devastation, depredation and degradation of earth’s resources, all fostered by a globalized, predatory and devastating technocratic paradigm.”

“The earth cannot take this anymore,” Hummes said.

The Brazilian cardinal, who was seated next to Jorge Mario Bergoglio of Argentina during the 2013 conclave and suggested that he take the name “Francis,” listed several specific threats facing the Amazon today with which he suggested the synod will have to reckon:

  • Criminalization and assassination of leaders and defenders of the territory.
  • Appropriation and privatization of natural goods such as water itself.
  • Both legal logging concessions and illegal logging.
  • Predatory hunting and fishing, mainly in rivers.
  • Mega-projects, such as hydroelectric and forest concessions, logging for monoculture production, construction of roads and railways, or mining and oil projects.
  • Pollution caused by the entire extractive industry that causes problems and diseases, especially among children and young people.
  • Drug trafficking.
  • Resulting social problems associated with these threats such as alcoholism, violence against women, sex work, human trafficking, loss of original culture and identity, and conditions of poverty.

In light of all that, Hummes finished by ticking off several “core issues” for the meeting.

  • An outgoing Church and its new pathways in Amazonia.
  • The Church’s Amazonian face: Inculturation and inter-culturality in a missionary-ecclesial context.
  • Ministries in the Church in Amazonia: Presbyterate, diaconate, ministries and the role played by women.
  • The work done by the Church in looking after our “shared home”; listening to the earth and to the poor; integral environmental, economic, social and cultural ecology.
  • The Amazonian Church in the urban reality.
  • Issues concerning water.
  • Others.

Prior to Hummes, Italian Cardinal Lorenzo Baldisseri, the secretary of the Synod of Bishops provided a lengthy overview of the meeting’s history and procedures. Baldisseri said the ultimate purpose of the gathering is to focus on “this garden of immense wealth and natural resources, the motherland of indigenous peoples with an unmistakable history and face, and a territory that’s threatened by the runaway ambition of human beings rather than being taken care of.”

As Baldisseri presented it, the synod will alternate between general sessions in which participants can speak to the entire assembly and smaller working groups organized by language that allow for freer discussion. The first meeting of those small groups is scheduled for Wednesday.

In a nod to the 21st century, Baldisseri also told participants that while they’re free to give interviews and discuss the synod publicly during their free time, he’d ask them not to take to social media to share impressions during the actual working sessions.

Follow John Allen on Twitter: @JohnLAllenJr


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2019年10月8日

・アマゾン地域シノドス、本格討議始まる-「理解と奉仕のための対話を」と教皇

 

教皇フランシスコ、バチカンのシノドスホールで 2019年10月7日教皇フランシスコ、バチカンのシノドスホールで 2019年10月7日  (Vatican Media)

(2019.10.7 バチカン放送)

 10月6日にバチカンで始まった「アマゾン周辺地域のための特別シノドス(世界代表司教会議)」は7日、2日目に入り、教皇フランシスコが出席されて第一回目の全体会議が行われた。 会議開始前、教皇は聖ペトロ大聖堂で参加司教たちと、これから始まるシノドスのために祈られ、アマゾン地域を代表する先住民の人々が宗教行列を行った。教皇はこれらの人々に伴われながら、シノドスホールへと向かわれた。

 教皇は、第一回目の全体会議の開始にあたって挨拶され、「アマゾン地域の人々を理解し、これらの人々に奉仕するために、司牧・文化・社会・エコロジーなどの視点からのアプローチを通して、謙虚さと勇気をもって耳を傾け、考察、対話するように」と司教たちに求められ、「アマゾンの民族の歴史や文化、生活様式や感受性を尊重しながら、やさしく人々に寄り添って欲しい」と希望された。

 また、教皇は「この会議は、社会発展や文化保護の計画や、森林破壊や搾取に対する具体的な対応を話し合うことを意図していません」とし、使徒・宣教者としての眼差しと心を持って、”改宗主義”に陥ることなく、アマゾン地域の人々の現実を尊重して討議を進めるよう、促された。

(編集「カトリック・あい」)

 

2019年10月8日

♰「司牧者の徳は、賢明さと識別、聖霊の知らせを感じ取る力にある」-「アマゾン地域シノドス」開会ミサで

 

教皇フランシスコ、アマゾン周辺地域のための特別シノドス開会ミサで 2019年10月6日教皇フランシスコ、アマゾン周辺地域のための特別シノドス開会ミサで 2019年10月6日  (Vatican Media)

(2,019.10.6 バチカン放送)

 アマゾン周辺地域のための特別シノドス(代表司教会議)が6日、バチカンで始まり、開会ミサで教皇フランシスコは参加した司教たちに、「神から賜物を受けたあなた方は、奉仕のために自分の命を捧げなくてはならない」と説かれた。

この地域シノドスは「アマゾン、教会と統合的エコロジーのための新たな歩み」をテーマに27日まで開かれ、討議要綱に沿って、アマゾンの地域と人々の現実を展望し、統合的エコロジーの視点から同地域が抱える苦しみと希望を見据え、福音宣教、インカルチュレーション、典礼、遠隔地域での司牧などの課題において、教会の新たな歩みを模索する。

6日、教皇が参加司教たちとともに聖ペトロ大聖堂で捧げられた開会ミサには、アマゾンの様々な地域から代表者らが参列。教皇はミサの説教で、神から司教たちが受けた賜物を観想され、「司教たちは契約書によってではなく、按手によって叙階されたこと」を思い起こされた。

そして、按手を受けた司教たちは、その賜物のために、「自らの手を主への取り次ぎのために挙げ、兄弟たちを助けるために差し伸べ、自分の命を奉仕のために捧げなくてはなりません」とされ、さらに「司教たちが受けた賜物は、神と兄弟への愛に燃える”炎”… 炎は何もしないでいると、消えて灰の下に埋もれてしまう。私たちも”そのまま”を良しとすれば、受けた賜物を、恐れや現状維持のための心配という灰の下に埋もれさせてしまいます」と注意を促された。

さらに教皇は、「教会は常に歩み、外に向かい、決して自分の中に閉じこもることがありません… イエスは穏やかな夜風をもたらすためではなく、地上に火を投ずるためにやって来られたのです」と強調。「神は、”臆病な霊”ではなく、”力と愛と思慮分別を持った霊”を私たちにくださったのです」(テモテへの手紙2・1章7節)という、聖パウロの言葉を引用され、「『思慮分別』とは優柔不断や保身的な態度ではありません。それを臆病や恐れと混同してはなりません」と訴えられた。

最後に、「司牧者の徳は、賢明さと識別、聖霊の知らせを感じ取る力にあります」として、「重い十字架を背負い、福音の慰め解放する力、教会の愛を待ち望むアマゾンの人々のため、またアマゾンの人々と共に、自分たちの命を捧げて行きましょう」と司教たちに呼びかけられた。

(編集「カトリック・あい」)

2019年10月7日

・「温暖化対策が進まないと、2100年に平均海面水位が最大1.1㍍上昇」と国連パネル公表

(2019.9.25 カトリック・あい)

 読売新聞など内外の主要メディアが25日報じたところによると、地球温暖化の影響を評価する国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が同日、特別報告書を発表。「温暖化対策が十分に進まなかった場合、2100年に平均海面水位が最大で1.1㍍上昇する」と警告した。前回2013年の報告書に比べ、海面の上昇幅が大きく深刻度が増した。温暖化によって生息環境が悪化するため、世界の漁獲量が最大で24・1%減少する可能性も指摘している。

 ただし、国際的な温暖化対策「パリ協定」の努力目標通りの対策が進んだ場合、「水位上昇を半減できる」としている。海水面上昇はすでに2006~15年に年3.6ミリと、1901~90年の2.5倍の速さ。

 報告書は1986~2005年の期間と比べて、温暖化で海洋が酸性化するなどから、世界の漁獲量が今世紀末までに最大24.1㌫減少することや、水温上昇のために取れる魚種が変わる可能性も指摘。今世紀末までに、世界の氷河が最大で約半分消失する恐れもある、としている。

 この様な結果、世界の沿岸部の都市などでは、これまで100年に1回しか起きなかった高潮に見舞われる頻度が高くなり、影響を受ける人口は10億人に上るかのうせいがある、という。

2019年9月25日