♰「全ての人の価値と尊厳を守ることは、特に今、特別に重要」-教皇が日本の人々にメッセージ

 教皇フランシスコが18日、訪日に先立ち、日本のすべての人々にビデオを通して挨拶をおくられた。

 教皇は23日(土)から26日(月)にかけて日本を訪れ、東京、長崎、広島に赴かれる。日本の人々に向けたメッセージ(原語:スペイン語)で、教皇は次のとおり。

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親愛なる友人の皆さま

 間もなく行われる訪日を前に、友情を込めてご挨拶申し上げます。

 私の訪日のために選んだテーマは「すべてのいのちを守るため」です。「すべての人の価値と尊厳を守る」という、私たちの心に響くこの強い本能は、特に武力紛争において、今日の世界が取り組むべき平和的共存が脅かされる状況を前に、特別な重要性を帯びてきています。

 日本は戦争によって引き起こされた苦しみへの自覚を持つ国です。核兵器の破壊力が人類の歴史に二度と解き放たれることがないように、皆さまと共に祈ります。核兵器の使用は、倫理に反します。

 対話の文化、兄弟愛が、特に多様な宗教文化間において、いかに大切であるか、皆さまはご存知です。それは分裂の克服、人間の尊厳の尊重の推進、すべての民族の統合的発展を助けるものです。

 私の訪問が、相互尊重と、安定した、恒久の、後戻りすることのない平和に導く出会いの歩みにおいて、皆さまを励ますことができますように。平和の素晴らしさは、それが本物である時、後退しないということです。平和は全力で守るものです。

 この訪問は私にとって、日本特有の自然の偉大な美しさを賛美し、桜の花に象徴される日本の文化の素晴らしさと共に、私たちの「共通の家」である地球を含めた、すべての命を守ることを進め、強めたい、との共通の思いを表す機会にもなるでしょう。

 この訪問の準備に多くの方々が携わっておられることでしょう。皆さまのご尽力に心より感謝申し上げます。私たちが共に過ごすこれらの日々が恵みと喜びにあふれるものとなることを希望しつつ、すべての皆さま一人ひとりに寄り添う、私のお祈りをお約束します。そして、どうか私のためにもお祈りください。ご清聴、ありがとうございました。

(編集「カトリック・あい」)

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2019年11月18日