+「聴罪司祭は何よりも『いつくしみの証し人』であれ」

教皇フランシスコと内赦院セミナーの参加者

(2018.3.9 バチカン放送)教皇フランシスコは、バチカンの内赦院主催のセミナー参加者とお会いになった。

 内赦院は、教皇庁の裁判所の一機関。良心問題や、贖宥(しょくゆう=教会の与える有限の罰の償いの免除)に関する問題を扱っている。毎年、復活祭前の準備期間である四旬節に、「ゆるしの秘跡」についての考察を深める司祭対象のセミナーを開いているが、今年は、10月の「若者と召命」をテーマとしたシノドスを控え、ゆるしの秘跡と告解者の召命の識別の関係をめぐる考察が行われた。

 その中で教皇は、特に「召命の識別を必要とする若者などに対し、告解を聴く上で、どのようなことに留意すべきか」につい助言され、まず、「聴罪司祭はいつくしみと恵みの道具ですが、自分自身がその源ではありません」「聴罪司祭がそれを自分のものであるかのように独占することは、神の働きを妨げることになります」と注意された。

 そして、「まだ成長段階にあり、簡単に影響を受けやすい若い人たちに対し、司祭がゆるしの秘跡の中で『良心の支配者』として振舞わないように」と願われ、「司祭は和解の道具として、謙遜に聖霊に耳を傾け、そうすることで真の識別の力を得ることができるでしょう」「実際、聴罪司祭は『耳を傾ける人』として、告解する人に対する『人間的な傾聴』、聖霊に対する『神的な傾聴』の両方を託されているのです」と指摘された。

 さらに、聴罪司祭の賢明な導きに支えられることは「召命について考える若者の歩みにとって、非常に重要なことであり、時に聴罪司祭は霊的指導者としての役割も果たすことがあります」と話され、聴罪司祭は「その役割によって『医者であり裁判官』『司牧者にして父』『師であり教育者』とも呼ばれますが、何よりも『いつくしみの証し人』であって欲しい」と、セミナーに参加した司祭たちに強く求められた。

今年は、10月に「若者と召命」をテーマとしたシノドス(全世界司教会議)を控え、「ゆるしの秘跡と告解者の召命の識別の関係」をめぐる考察が行われたが、教皇はセミナーに参加した司祭たちに対して、特に「召命の識別を必要とする若者などに対し、告解を聴く上で、どのようなことに留意すべきか」司祭は和解の道具として、謙遜に聖霊に耳を傾け、そうすることで真の識別の力を得ることができるだろうと話された。

実際、聴罪司祭は「耳を傾ける人」として、告解する人に対する人間的な傾聴、聖霊に対する神的な傾聴の両方を託されていると、教皇は指摘された。

聴罪司祭の賢明な導きに支えられることは、召命について考える若者の歩みにとって非常に重要なことであり、時に聴罪司祭は霊的指導者としての役割も果たすことがあると話された。

聴罪司祭はその役割によって、「医者であり裁判官」「司牧者にして父」「師であり教育者」とも呼ばれるが、何よりも「いつくしみの証し人」であって欲しいと、教皇はセミナー参加の司祭たちに希望された。

このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年3月10日