+「歳とともに変わる課題・リスクにしっかり対応して」ローマ教区の司祭たちに

教皇フランシスコとローマ教区の司祭たちとの出会い、ラテランの聖ヨハネ大聖堂 – AP

(2018.2.16 バチカン放送)四旬節の開始を告げる「灰の水曜日」の翌日15日、教皇フランシスコは、ローマ教区の司教座である、ラテラノの聖ヨハネ大聖堂を訪問、ローマ教区の司教として、小教区の主任司祭や、教会系施設で司牧を担う司祭たちと黙想をされた。

 教皇はこの中で、「司祭職と年齢」をテーマに講話をされ、司祭に訪れる様々な人生の時期、それぞれの年齢が持つ力とリスクについて、ご自分や他の司祭たちの経験を交えながら話された。

 まず、若い司祭たちに対し「皆さん一人ひとりの司祭職は唯一無二のもの。身分証や指紋のように、その人特有の性格を持っています」と語り、「司祭職を生きる中で、自分自身のスタイルを作り上げていく」ように励まされ、同時に「それぞれの限界を認識し、その限界と対話することが大切」とし、「一人だけで生きようとせず、賢明な指導者を見つけることが必要です」と助言された。

 また、40代から50代の司祭たちに対して、「あなた方は『剪定と試練』の時期に入っています」と指摘。「イエスとの関係で、若い時の情熱や感動がなくなるかのように思われる」この時、司祭たちには一層、「指導者たちの助けと、多くの祈りが必要になってきます」と話され、さらに「自分の霊的な子たちが成長する一方で、自分自身の内的豊かさが減るのを感じ、また多くの誘惑に晒される時でもある」が、「それに負けることなく、同時に様々な物事に別れを告げることを学び始めることが大事になってきます」と説かれた。

 さらに、50歳以上の司祭たちに対しては、「その賢明さや、柔和さ、助けを惜しまない態度を、役立てる」にように呼ばれている年齢になっている、と強調。信者たちが経験豊かな思いやりある聴罪司祭たちに気後れせず告解できるように、「高齢の司祭たちにできることはたくさんあります」と励まし、特に、「苦しむ信者に寄り添い、憐れみを示し、その話を聞く「『耳による司牧』に、その経験を生かすように勧められた。

 最後に、年上の司祭たちが若い司祭と対話する中で、「若い世代が信仰のルーツを発見することを助けてあげて欲しい」と希望された。

 

(バチカン放送日本語版をもとに「カトリック・あい」が編集しました)

 

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2018年2月17日