♰「福音は、信仰が”行動予定表”でなく、”道”であることを教えてくれる」-国際カリタス総会記念ミサで

 (2019.5.23 バチカン放送)

 教皇フランシスコは23日夕方、バチカンの聖ペトロ大聖堂で、国際カリタスの関係者とミサを捧げられた。ローマでの国際カリタス第21回総会の開会を記念して行われた。

 ミサの説教で教皇は「イエスは”完璧な模型”のような教会は望んでおられません。イエスの生き方は『歩み』の中にあり、人生の衝撃をも恐れないものでした」と述べられたうえで、「福音こそが私たちの人生のプログラムであり、そこにすべてがあるのです」と強調。福音は私たちに「諸問題への対応は”既成の対策”で間に合わせるものではない。信仰とは”行動予定表”ではなく、”道”であることを教えてくれます」と説かれた。

 そして、このような「歩む教会」に必要な要素として、「耳を傾ける謙遜さをもつこと」「様々なカリスマの集まりであること」「捨てることの勇気をもつこと」の3つを挙げられ、「使徒言行録」に見られる初期キリスト共同体は「宗教的な伝統とアイデンティティーを大切にしながらも、『主を告げる』ことに最大の主眼を置いていました」と指摘。

 さらに、神と真の信仰は「私たちをこだわりから清める力を持っています。主に従って歩むには、余計なものを捨て、身軽になる必要があります」と諭され、「他人への関心が育つとき、自分自身への執着が減り、他人に耳を傾けることで、人は謙遜になるのです」とも語られた。

さらに、「一人ひとりがイエスの教会の一員として、それぞれのカリスマをもって集まり、画一性ではなく、交わりを創り出していくこと」の重要性を示された。

(編集「カトリック・あい」)

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2019年5月25日