(2019.9.29 VaticanNews )
教皇フランシスコは「世界難民・移民の日」となった29日のミサ中の説教で、この日の答唱詩編(146章6項c以降参照*)の中心にある「弱さ」に着目され、詩編作者が「忘れられ、抑圧の対象となっている」人々にはっきりと言及している、と指摘。「主は、外国人たち、未亡人たち、そして身寄りのない子供たちに、特別に心をお配りになります… それは、彼らに権利がなく、社会から排除され、取り残された存在だからです」と述べられた。
*神はとこしえに誠を示し、貧しい人のために裁きを行い、飢えかわく人にかてをめぐみ、捕らわれびとを解放される。神は見えない人の目を開き、従う人を愛される。身寄りのない子どもとやもめを支え、逆らう者の企てを砕かれる。
さらに旧約聖書の出エジプト記(22章23節参照)と申命記(24章17節, 27章19節参照)-いずれも未亡人たち、身寄りのない子供たち、よそ者たちに対する虐待を警告する内容を含んでいるが-を取り上げ、神の「恵まれない人々に対する愛のこもったいたわり」であり、それが「イスラエルの神の際立った特質」「神に属する全ての人々の道徳的な義務として求められているもの」と強調された。