(2018.7.31 VaticanNews Sr Bernadette Mary Reis, fsp)
7月30日から8月3日まで国際侍者協会(Coetus Internationalis Ministrantium, CIM)主催のローマ巡礼が行われ、13歳から23歳までの欧米の若者たち7万人がローマに滞在しているが、教皇フランシスコは7月31日、サンピエトロ広場での特別謁見で彼らを励まされた。
特別謁見での説教で、教皇は新約聖書のコリントの信徒への手紙(1・10章31節~11章1節)を取り上げ、以下のようにお話しになった。
*すべて神の栄光を表すためにしなさい
説教で教皇はまず、「すべて神の栄光を表すためにする」(10章31節参照)は、「ひと言で言えば、イエスの友だちになる、ということです」と話され、私たちが確信を持てない時、そうすることが私たちの指針になる。「神の栄光は、私たちの倫理的な羅針盤の針なのです」と語られた-その針によって、私たちは神の声が分かり、神のご意志を知ることができる、と。
*すべての人を喜ばす者でありなさい
次に教皇は「若者たちにすべての人を喜ばす者となるように」(10章33節参照)という聖パウロの熱心な勧めを励行するように励まされた。そして、喜ばす者となることで、人々が落ち込んでいる時、彼らに元気を取り戻させることができ、また、彼らの友であり続けることの助けになるだけでなく、「神の愛と信仰の喜び」をともに示すことになる、とされ、「これを続けるなら、私たちの兄弟姉妹が、唯一の救い主であるイエスを知るように助けることになります」と強調された。
*使命は、不可能ではない
さらに、「おそらく、あなた方は思案なさるでしょう。『こんなことが自分にできるだろうか?自分には重すぎるのではないか?』と」は問いかけたうえで、あなた方に課せられたmission(使命)は確かに大きなものだが、「impossible(不可能)ではありません」と自答された。聖パウロは「私がキリストに倣う者であるように、あなた方も私に倣う者となりなさい」(11章1節)と語る時、鍵を提供してくれる-キリストに倣い、聖人たちに倣うことが、私たちが使命を果たすのを可能にする。そして、「彼らは生ける福音です。なぜなら、彼らは、自分たちの生きざまを通して、キリストのメッセージを解釈したからです」と説明された。
*聖イグナチオ・ロヨラは軍人から聖人になった
そして、最後に、教皇はこの日の聖人である聖イグナチオ・ロヨラを模範にひいて、次のように締めくくられた。「彼は、若い軍人として、自分自身の栄誉に関心があったのですが、早くに、神の栄光に心を惹かれるようになりました。そして神の栄光に、人生そのものの核心と意味を見出したのでした。ですから、私たちも聖人たちに倣いましょう。私たちがすることすべてが、神の栄光のため、そして、私たちの兄弟姉妹の救いのためになるようにしましょう」
(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)