◎連続講話「堅信の秘跡」①受洗者を『地の塩、世の光』とする聖霊の賜物を授かる

教皇フランシスコ、5月23日、バチカン・聖ペトロ広場で – AP

(2018.5.23 バチカン放送)

 講話ではまず、聖霊が受洗者に与える「キリストを証しさせる力」に注目。「洗礼を受けた者を真に『地の塩、世の光』(参照:マタイ福音書5章13-16節)とするのは、キリストの霊だけ」であり、「この聖霊の賜物を授かるのが『堅信の秘跡』」と述べられた。

 また、この秘跡を、「堅信(コンフィルマティオ)」と呼ぶのは「洗礼をより強固にし、その恵みを強化するから」であり、「クレジマ」とも呼ぶのは「聖香油(クリスマ)の塗油によって聖霊を受けるから」と説明。

 神のいのちにおいて再び生まれる「洗礼」が最初の一歩ならば、「神の子としてふさわしく生き、聖なる教会の中で働かれるキリストに一致しながら、世におけるその使命に参与する」ために必要なのが「聖霊の注ぎ」であると話された。

 そして、聖霊の働きによっておとめマリアの胎に宿ったイエスは、ヨルダン川で洗礼を受け、水から上がると、天から霊がご自分に降ってくるのをご覧になった(参照:マルコ福音書1章10節、 ヨハネ同1章32節)-イエスがナザレの会堂で「主の霊が私の上におられる」(ルカ同4章18節)と宣言し、「貧しい人に福音を告げ知らせるために、主が私に油を注がれたからである」と告げた場面を観想され、このように「イエスは聖霊に満ちていると同時に、御父が約束された聖霊の源でもある(参照:ヨハネ同 15章26節、ルカ同24章49節、 使徒言行録 1章8節、2章33 節)」ことを指摘された。

 最後に、「復活したキリストは弟子たちに息を吹きかけて『聖霊を受けなさ』(ヨハネ同20章22節)と言われ、聖霊降臨の日には、使徒たちの上に聖霊の力が特別な形で降りてきました」と語られ、「復活のキリストの息吹は、教会の肺をいのちで満たすもの」と述べて、ヨルダン川でイエスの上に聖霊が降った出来事のように、「聖霊降臨は教会にとって、神の栄光のために、人々の聖化を願い、いのちを捧げて宣教する原動力を与えた重要な出来事だったのです」と振り返られた。

 (バチカン放送日本語版をもとに「カトリック・あい」が編集しました)

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