・WYDに参加して②「国を超えた大勢の仲間、ともに祈る中に『神様がいる』と確信」(吉松愛)

(2019.3.10 カトリック・あい)

 1月にパナマで開かれたワールドユースデー(世界青年の日、WYD)大会には、日本からも若い人々が参加しました。このほど、参加者の土屋みほさん(横浜教区・茅ヶ崎教会)と吉松愛さん(東京教区・碑文谷教会)がその体験、感想をお寄せくださいました。以下に①②として掲載いたします。

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②ともに祈る中に、神様がいる、と確信した・・・吉松愛(東京教区・碑文谷教会)

 

 今年の始め、私は公式日本巡礼団の一人としてワールドユースデー・パナマ大会に参加しました。約2週間のプログラムはちょうど大学の期末試験期間中でしたが、事前にテストやレポート提出をさせてもらって、参加することとなりました。全56名のうち全国の教区から集まった若者は45名で、私と似たような状況の青年、有給休暇をまとめて取ってきた社会人の方などがいました。

 約2週間のうち、首都パナマシティの本大会は6日間で、大会前の期間、私達は本大会会場から車で4時間程のチトレ地区でホームステイし、準備期間を過ごしました。本大会を翌週に控え、複数国の巡礼団を受け入れていたチトレ地区は、毎日がお祭りのような盛り上がりでした。この場所で私は、ベタな言い方になりますが、愛を感じました。ホームステイ先は賑やかで温かく、日本人の口に合うような食事を用意してくださり、近所の人や家族親戚がよく出入りして言語の壁など忘れる程に時間の許す限りお喋りしました。

 ここで過ごすうちに、東京で常に何かに追われるように送ってきた日々から徐々に解放されました。また、毎日、各国の青年と共にミサに与り、自分が信者であることに改めて感謝しました。特に滞在2日目、夕方の野外ミサで私は第一朗読を読ませていただきました。ヘブライ人への手紙を日本語で読んだ後、“Palabra de Dios”と言うと“Palabra de Dios”と返って来ました。

 この時の一致感、「共に祈っている」という意識が忘れられません。その時、「ここに神様がいる」と確信しました。チトレでの日々があったからこそ、私の心は解きほぐされ、本大会に臨むことができました。

 本大会期間、道や電車には常に人が溢れていました。ここで、日本巡礼団は小グループに分かれて、分かち合いや本大会プログラムに臨みました。私の班は年齢も性格も異なる5人でしたが、何度思い返しても、この5人で良かったと思います。そして何よりも、教皇様を間近で拝見できたことが、いまだに信じられません。会場中がヒートアップしてもみくちゃになりながら “Esta es la juventud de el Papa!”と全員で何度も叫びました。

 人の多さと炎天下の為に、体調不良者が相次ぎましたが、それだけの人が同じ目的でここに集っている、いう状況に胸が一杯になりました。カトリックがマイノリティである日本にいたら気づきませんでしたが、少し飛び出してみたら、これ程の数の同世代の家族がいたことを知りました。このことを知れた私は強められたと思います。

 日本で元の生活に戻ってひと月半経ちますが、今まで自分がカトリックであることを知らなかった人達にも、パナマでの経験を話せるようになりました。私にとってワールドユースデーは今回きりの経験になるでしょう。しかし、この一度の経験が、これからの自分の人生に大きな影響を与えるだろう、と確信しています。

 改めてワールドユースデーを開いてくださった教皇様、この大会の存在を教えてくださった神父様、家族、出会った人々、濃密な6日間を共に過ごした大切な友人たち、そして神様に感謝します。今回のテーマ「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」に倣い、神様の道具として今の教会を動かすエンジンとなれますように。

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2019年3月10日