タイは仏教の国、僧侶や尼僧の姿を普段に見かけます。人々は親し く「メーチー」と呼んでいます。私たち修道者も一般人から「 メーチー」と呼ばれます。
私たちのセントマイケル教会に、ある平日の夕方、メーチーがミサに 与り、友人信徒と一緒にご聖体拝領の列に加わったのです。主任司 祭が躊躇して事情を訪ねてましたが、ご聖体を授けました。
剃髪し た尼僧姿なので、皆んなびっくりしました。主任のドミニコ神父が「ミサに与るだけでなく、ご聖体拝領するなら、躓きを避けるために 尼僧の姿を何とかするように」と言ったようで、それ以来、自分でデザイ ンした写真の様な姿で教会に来るようになりました。 もちろん教会に来る時のみ。
その後、頻繁にミサで出会い、メーチー・モーと親しくお話しするようになりました。仏道に励み、その道に詳しく、 会話内容が深いです。
そして、メーチー・モーはカトリックの教えに惹かれ、司祭から要理を学び受 洗したのです!
仏教寺院で奉仕活動を続けているため、普段は尼僧の姿のまま で活動していますが、カトリック信徒として私的に誓約し、修道の 道を生きているとの事でした。颯爽と車を運転して教会にやって来ます。
9月29日、セントマイケル教会のお祝いのミサで久々に会い、写 真を撮りました。仏教国のとっておきの福音の喜び実話。
(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員)