・Sr.阿部のバンコク通信㉝来タイ25周年の私たちの修道会に、初のタイ人終生誓願者が2人!

   聖パウロ女子修道会がタイ国に設立されて25年の月日が経ちました。派遣された1994年4月21日と同じ日、修道院の小さな聖堂で感謝のミサを捧げ、心新たに再出発しました。

 これまでのお導き、多くの方々の支え励ましを偲びながら、3日間黙想巡礼を計画し、創設当初の家、毎朝黙々と通った教会、お世話になった修道院などを御礼訪問しました。

  中でも、この6月15日に終生誓願を立てる初のタイ出身の2人を伴っての、25周年のミサと巡礼は、正に感無量でした。 設立当初からいる私が、当時の様子を説明し、一緒に祈りました。華やかさは一切避けた25周年のお祝い、感謝と賛美を、心をひとつにして捧げました。

 2人の入会は、私たちの修道会がメディアを通じてタイでささやかに始めた、福音宣教の道々の出会いの中にありました。

 タイ語を学びながら家探し、友人宅に2年余りの仮住まいの後、郊外の聖ミカエル教会の前に居を構え、次いで最初の出版に挑戦。日本の女子パウロ会の『ベンハー』2巻の翻訳出版、続いて『白い鳩のように』、『クォヴァディス』、講談社『漫画聖書物語』などの単行本を、それぞれ5,000 冊づつ出版し続けました。

 なぜ漫画?お世話になっていた修道院の経営する学校の子供達のカバンの中が、日本の漫画本(タイ語)でいっぱいだったのを見て、そこからヒントを得たのです。早速、日本の本部から本を取り寄せ、版権使用許可を得て翻訳、当初はフィルムに手書きで書き入れる作業をしていました。

  この漫画本を、タイの北の果てのメーホンソン、南はチョンブリに住む、本大好きのアティタヤー、メディアや漫画好きのパリチャットが手にし、私たちの修道会を知って入会。長い養成の後、終生誓願を銀祝の年の贈り物にしてくれたのです。

 刈り入れの主に感謝し、働き人を切に祈る日々です。

(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員=写真は、左右がタイ出身の初の終生誓願者二人)

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2019年6月1日