・Sr.阿部のバンコク通信㉜復活祭!信仰と希望の喜び、カテドラルで、郊外の女子刑務所で!

 「キリスト者とは、希望を持って生きる者」-復活祭のローソクを囲み、感謝のミサに与りながら、友人司祭のこの言葉を思い出しています。

 バンコクの復活祭。聖木曜日の聖香油ミサの終わりに、祭壇に並んでいる復活ローソクを教区長の手から各教会、修道会代表に手渡されました。カテドラルには満員の信徒、修道者、祭壇を囲む司祭団。仏教国での荘厳な典礼に毎年感動し、栄光の賛歌、使徒信条を思わず精一杯の思いを込めて歌ってしまいます。因みに復活ローソクは、毎年スポンサーがあり、贈呈されます。

    聖土曜日の朝は、バンコク教区の洗礼志願者全員がカテドラルに集い、「エッファタ」の式が行われます。受洗式は各教会で行われすが、毎年200人前後の受洗者が参列し、各教会の洗礼志願者と代父母が紹介され、直前の準備の式が行われます。

 母なる教会共同体に、しっかり受け止められた実感、連帯を感じる雰囲気です。朝食に始まり、昼食(各自¥290)まで用意された、素敵なエッファタの式です。私も、日本人求道者を伴い、幾度も参加しました。 バンコク教区は、小教区74、信徒数12万1030人。バンコク都市圏の人口1374万8261人、11県を含みます。

  復活祭翌々日には、ナコンラーチャシーマー県の女子刑務所で、復活祭のミサと13人の洗礼式、1人の堅信式がありました。空色の上衣、紺色の巻きスカート、所内の平素の服装ですが、満面の喜びと輝く目…。刑務所の片隅は地上の天国さながらでした。

 ミサ後、お弁当とケーキを配り、昼食、午後から受洗者の分かち合いを聞き、喜びを共にしました。キリストの復活の光が灯され、希望を胸に生きる人々と喜びを噛み締めた復活祭でした。信仰と希望の喜びを、愛読者の皆さんに!

(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員=写真は100年の歴史を持つバンコクのカテドラル・被昇天の聖母大聖堂で)

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2019年5月4日