(2019.11.4 BitterWinter LI Bei 特派員)
韓国・ソウルの繁華街、弘大通りで2日夕、「香港と共に立とう」をスローガンに香港の民主化運動を支援する学生、市民200人以上が参加して集会とデモが行われた。この日は、米国、フランス、ドイツ、オーストラリアを含む17か国46都市でも、同様の香港民主化運動支援の集会やデモが行われた。
集会の主催者の1人であるリー・サンヒョン氏は、香港の民主化運動について説明し、デモ隊に対する香港警察の暴力を非難、「香港当局と中国政府は、人道に対する暴力を直ちに停止し、5つの要求に同意すべきだ」と訴えた。
また、韓国政府に対しても「この問題に沈黙するのをやめ、香港での民主主義運動を支持する姿勢を明確にべきだ」と要求、 「私は青瓦台(大統領官邸)の外でのデモに参加しました。政府が十分な注意を払うまで続けます」と言明するとともに、韓国の人々に運動への参加を呼び掛けた。
香港では、民主化運動の主催者が11月2日にビクトリア公園で集会を開催する許可を申請していたが、警察によって却下されている。ソウルの集会に参加した香港の学生は、香港当局が市民の言論の自由をいかに妨げているかについて話し、「香港でのあらゆる形態の民主主義デモは現在禁止されていますが、私たちがこれに従うことはありません」と強調した。
韓国の「全能の神の教会」(CAG)の会員20人以上もこの集会に参加したが、その一人、キム・サンムーン氏は「香港の人々は、中国政権の圧制に血と命で抗議することで
世界に触れ、良心を持ち、民主主義と自由を熱望する人々を動かした。彼らの勇気と中国共産党の圧制に対する抵抗の精神を称賛します」と激励した。
また、「中国共産党を嘘と暴力によって独裁を維持し、拡大し、人々の自由を否定し、キリスト教徒、イスラム教徒、およびあらゆる形態の反対者を迫害した」と非難、中国の全体主義体制に抗議して立ち上がるよう参加者に呼びかけた。
集会の最後に、参加者はソウルの「レノンの壁」に願いと激励の言葉を書き込んだ。「韓国人も同様のデモを経験し、政府の独裁から民主主義への変化を目の当たりにしたので、香港の人々を理解して支援します」。
韓国語、中国語、英語など様々な国の言葉での書き込みの中に、日本人参加者のものと思われる「香港の自由のために応援します」と書かれた張り紙も見られた。
*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日8言語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。