・若いリーダーを育てる必要性を確認-日韓司教交流会で

日韓司教交流会@議政府教区(2018.11.17 菊地東京大司教の「司教の日記」より)

 第24回目となる日本と韓国の司教団の交流会が今年は韓国のソウルの北にある議政府教区(ウィジョンブ)にある「ハンマウム(一つの心)」青少年センターで13日から15日まで開かれました。Nikkan1805

 毎年交互にそれぞれの国を訪れ、お隣同士の教会が互いに抱える福音宣教の課題について、学び、分かち合い、さらに相互の理解を深めるために行われており、今年は「青少年たちの現実と司牧の展望」と題して勉強会が行われました。ちょうど青少年をテーマにしたシノドスが開催され、そこに参加した司教が日本にも韓国にもいることから、時宜に適ったテーマとなりました。

 日本と韓国には同じ数の16の教区がありますが(韓国は15教区と軍教区で16)、教会の規模は韓国の方が遙かに大きいので、補佐司教の数も多く、参加者は日本から全員の18名(引退された郡山司教も参加)、韓国から24名(ベネディクト会大修院長を含む)となりました。

 初日には駐韓教皇大使のシュエレブ大司教も参加され、ご挨拶をいただきました。大使は数年前まで、教皇様の個人秘書を務めておられた方です。

 初日には韓国と日本、それぞれの青年たちの主張と希望をまとめたビデオも上映され、さらに二日目には韓国科学技術情報研究院のパク・ヨンソ博士が、「第四次産業革命時代のAIと将来の展望」と題して、めまぐるしい科学技術の発展と、これからのAI時代の見通しについてお話しくださいました。

Nikkan1801_3Nikkan1802

 また二日目午後には、信徒が先導した韓国カトリック教会の発祥の地でもあるマジェの聖地を訪問し、聖堂でミサをささげることもできました。またここでは、著名な両腕を失っている義手の芸術家による即興の水墨画作成の披露もありました。

 規模を違うとはいえ、日本でも韓国でも教会における青少年との関わりには共通の課題も多く、また技術革新が激しく進む中で、私を含め高齢者の多い教会の指導層は肝心のコミュニケーションから取り残されているようなところもあり、これからの時代の新しい若いリーダーたちを見いだし育てていくことの重要性も、互いに確認しました。

 来年の記念すべき25回目の交流会は、日本で開催されますが、会場は未定です。

このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年11月18日