・日本カトリック司教協議会の高見会長(長崎大司教)が未成年性的虐待被害者に謝罪、全国調査を約束

(2019.4.25 カトリック・あい)

 クリスチャンプレスhttps://www.christianpress.jp/investigate-sexual-abuse-by-catholic-priests-in-japan/などキリスト教系のニュースサイトがこのほど伝えたところによると、7日に東京・渋谷の国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた「施設内虐待を許さない会」主催の「カトリック神父の子どもへの性虐待! 日本でも」と題する集会に、カトリック司教協議会会長の高見三明・長崎大司教が参加。聖職者による性的虐待の被害者に謝罪、国内の実態調査を全国16の司教区で開始することを決めたことを明らかにした。

 司教協議会では、米国などで聖職者による未成年性的虐待問題が噴出し始めた2002年から二度にわたって、被害の実態調査をしているが、被害の報告があったにもかかわらず、教会や修道会での対応などを明らかにしていなかった。

 7日の集会には、「文藝春秋」3月号の広野真嗣氏の調査報道記事「カトリック神父『小児性的虐待』を実名告発する “バチカンの悪夢”が日本でもあった!」で、被害を公にした竹中勝美氏が出席。成人してからも当時の記憶が突然よみがえり、苦しんできた体験を語った。

 高見会長は、竹中氏に「話を聞きたい」と手紙を送り、この集会が開かれることを知って参加。会場で主催者から発言を求められ、「聖職者によって性的虐待を受けた人が勇気を持って語ってくださったことに深い敬意を表したい。私たちが十分なことができず、苦しい思いをさせていることを本当に申し訳ないと思っている」と謝罪。竹中氏が歩み寄って握手をした。

 クリスチャンプレスによると、「世界で起きているさまざまな性的虐待に教会は本来立ち向かっていかなければいけない。世論を高め、専門的な知識を結集して、改善に取り組みたい」とする高見会長に対して、竹中氏は「宗教者が弱い者の側に立って率先して虐待に立ち向かってくれるなら、ぜひ協力したい」と答えたという。

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2019年4月25日