・教皇訪日への答礼の司教団公式巡礼も「6月1日開始」を延期へ

(2020.3.12 カトリック・あい) 日本のカトリック司教協議会が6月初めの実施を企画し、今月3日から全国の信徒を対象に参加募集を始めていた「教皇訪日 司教団公式答礼巡礼」が延期されることが12日、明らかになった。

 新型コロナウイルスの感染が拡大を続け、特に、巡礼を予定していたイタリアをはじめ、フランス、ドイツでも感染者が急増しており、終息の見通し立たたなくなっているのが延期の理由とみられる。

 だが、今月初めの段階ですでに日本国内も含めて感染が深刻化し、教区によっては信徒に対する感染への注意喚起が始められており、そうした中で募集を開始し、10日も経たないうちに、一転、延期を決めたことに、これまでの新型コロナウイルスの感染拡大への教区対応の足並みの乱れも合わせて、司教団の危機意識や”協働性”への意識に疑問符をつける声も出ている。

 司教協議会は3日、中央協議会のウエブサイトで、高見三明・会長名で「教皇訪日 司教団公式答礼巡礼」の案内を出し、「昨年11月、はるかローマから教皇様が来日され、三日間充実した中身の濃い訪問をしてくださいました。今度はわたしたちがバチカンを訪問して、謝意と今後に向けての決意を表明する番です。同時にローマの教会とのきずなを固め、現代に生きるヨーロッパの教会に接する機会にしたいと思います。一人でも多くの方々のご参加をお待ちしております」と一般信徒の参加を呼び掛けていた。

 期間は6月1日から、教皇の答礼謁見への参加などローマを起点に、イタリア国内(6月8日まで)、フランス(6月11日まで)、ドイツ(10日まで)の3コースに分かれて、大司教や司教と共に巡礼することを予定していた。

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2020年3月12日