・”地下教会”司教が再度収監、司教総代理は拘留-中国河北省の宣化教区で

Chinese bishop back in detention, vicar general in custody

Bishop Augustine Cui Tai of Xuanhua in August 2018 when he was taken to a government ‘study class.’ (Photo supplied)

(2019.3.30 カトリック・あい)

 バチカンと中国政府が同国内での司教承認について暫定合意して半年が過ぎたが、政府当局の後ろ盾を受けたカトリックの”地上教会”と”地下教会”の摩擦の”中心”の一つとみられている中国河北省で、政府の管理統制下に入るのを拒否する”地下教会”の司教が再び拘禁され、さらに司教代理が収監された。

 有力カトリック・ニュースメディアucanews.comが29日、”地下教会”の関係者の話として伝えたところによると、同省宣化教区のAugustine Cui Tai 補佐司教が29日朝、当局の手で再び収監された。どこに収監されたかは不明という。また司教総代理のZhang Jianlin神父は前日28日、現地の役所から当局職員の手で収監されている。

  Cui 補佐司教はこれまでも当局によって繰り返し逮捕、監禁され続けてきた。1月にいったん釈放された際、教区の信徒たちに司教総代理の指導を受けるように訴える手紙を出していた。

 今回の、司教総代理の拘留は、教区の運営を不能にし、”地下教会”を破壊するのを狙ったもの、と”地下教会”のある司祭は匿名を条件にucanews.comに語った。彼によると、教区の管理運営は結局、政府当局の管理統制下にある”地上教会”に移されるだろう、と前途に悲観的だ。

 また別の関係者はucanews.comに、自分たちの訴えはバチカンに届けられているが、バチカンはこの訴えにも、中国全土の”地下教会”が耐えている苦境に対しても、沈黙したままであり、地下教会の指導者たちが行方不明になっていることにも暗に加担している、とバチカンへの不信をあらわにしている。複数の関係者は、バチカンは中国政府との関係回復を目指した交渉を進めることを、”地下教会”の信徒たちが犠牲になることよりも優先し、中国に対して弱腰になっている、と訴えている。

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2019年3月30日