・”地下教会”の司祭、聖週間の始まり「主の受難の日」に逮捕

(2019.4.16 カトリック・あい)

Underground priest in China arrested as Holy Week begins

 

A file image of Father Peter Zhang Guangjun of Xuanhua Diocese. Father Zhang was pulled out from his car by government officials after Palm Sunday Mass and is now being held by the state. (ucanews.com photo)

 昨年9月のバチカンとの司教承認に関する暫定合意後、中国当局は、政府・共産党の統制に従わない”地下教会”に対する締め付けを強めているが、今度は、カトリック教会最大の年間行事、聖週間の始まりの日、「主の受難の日」に、ミサを終えたばかりの司祭が当局によって強制的に連れ去られた。

 有力カトリック・ニュースサイトのucanews.comが16日付け香港発で伝えたもので、逮捕されたのは中国北部、河北省の宣化教区のペトロ張廣鈞神父。14日のミサの直後に外出のため自家用車に乗ったところを、当局によって強制的に引きずり出され、連行されたという。

 現地の関係者が ucanews.comに語ったところによると、逮捕されている最中に彼から電話があり、「複数の私服の男が車に近づき、張神父に車の窓を開けるよう求めた。悪い予感がしたので、私に電話で知らせてきたのです」という。また逮捕の瞬間を目の当たりにした別の関係者は、張神父は車から蹴り出された、としている。

 同教区では最近一か月の間に”地下教会”のカトリック司祭が2人逮捕されており、張神父で逮捕者は3人。16日現在も監禁されているが、逮捕理由は明らかにされていない、という。 現地のカトリック信徒たちは張神父が逮捕された翌日15日、宣化市役所の庁舎前に集まって、張神父の無事と早期解放を求める祈りをささげた。

 また、当局に解放のための話し合いに応じるよう求めた。それより前に、張神父の妹を含めた5人が監禁中の彼との面会を許されたが、別の関係者が ucanews.comに語ったところによれば、神父は「これはキリストを証しするために起きたことです」と語り、彼らを慰めた、という。先に逮捕された2人の司祭はまだ監禁されたまま。また、先に、教区長、教区長総代理としての権限を当局からはく奪された高位聖職者二人は小教区での司祭としての活動に限って認められている、という。

 

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2019年4月17日