・国際カリタス会長のタグレ枢機卿がロヒンギア難民キャンプ訪問

Cardinal Tagle visits Rohingya refugees in Bangladesh

Cardinal Luis Antonio Tagle talks to Rohingya refugees at Kutupalong refugee camp in Cox’s Bazar, Bangladesh, on Dec. 3. (Photo by Stephan Uttom/ucanews.com)

(2018. 12.5 カトリック・あい)

 ロヒンギアの難民問題が深刻な状態を続けているが、カトリックの国際援助団体、国際カリタスの会長でフィリピン・マニラ大司教のルイス・アントニオ・タグレ枢機卿が3日、バングラデシュのロヒンギア難民キャンプを訪問。難民の子供や家族を激励するとともに、現地で活動するカリタス・バングラデシュの関係者をねぎらい、支援継続を求めた。

 アジア地域の有力カトリック・ニュース・ネットのucannews.comが4日現地発で伝えたところによると、タグレ枢機卿は2日間のバングラデシュ訪問の初日に、コックス・バザールのキャンプを訪れた。

 この地域には隣国ミャンマーのラカイン州での迫害を逃れて移って来た100万人以上の難民が30のキャンプに収容されており、枢機卿が訪れたのはそのうち最大のクツパロン・キャンプ。カリタス・バングラデシュが設けた食品などの配給所、児童施設、モデル・ハウスなどを中心に見て回り、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を含む支援機関の職員やボランティア、バングラデシュ政府の難民支援機関の責任者と会い、現状の説明などを受けた。

 タグレ枢機卿はucannewsの取材に対し、「難民の方々の惨状は聞いていましたが、実際に現地に来て、彼らの味わっている苦しみを肌で感じました」などと語るとともに、カリタス・バングラデシュの現地での支援活動を高く評価、他国のカリタスのメンバーも協働して支援に当たっていることに感謝を表明した。

 カリタスは、ロヒンギア難民の最近の大量流入が始まった2017年8月に、クツパロン・キャンプの運営を開始、これまでに約900万ドル相当の支援を世界中のカリタス会員の援助金を基に行い、さらにUNHCRからも約10万ドルの補助を受け、4万世帯、24万人に食料を供給したほか、住まいや、暖房器具など必需品の提供などを続けている。2019年には、さらに居住環境の向上のために、橋梁はじめ道路整備、緑化事業などを進める計画という。

Cardinal Luis Antonio Tagle visits Kutupalong refugee camp in Cox’s Bazar with Bishop Gervas Rozario of Rajshahi, president of Caritas Bangladesh, on Dec. 3. (Photo by StephanUttom/ucanews.com)

 

 

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2018年12月5日