・中国がバチカン承認の司教を一時拘束(CJC)

 (2018.4.2 CJC】バチカン(ローマ教皇庁)が中国政府と中国国内での司教の任命権について合意を進める中、バチカンに正式に承認されている中国人司教が福建省にある自身の教区で、当局に一時身柄を拘束されていたことが分かった。

 カトリック教会の関係筋によると、中国南東部・福建省■(門構えに虫)東教区の郭希錦司教(59)は3月26日午後に身柄を拘束され、翌27日午後に住まいに戻ってきたという。拘束された理由は不明。

 『ミラノ外国宣教会』が運営するウェブサイト『アジア・ニュース』は、郭司教が26日に同区の別の職員1人とともに身柄を拘束されたと伝えた。同司教はバチカンは認めているが、中国当局には認められていない。

 中国の地元警察と福建省の宗務当局はAFP通信の取材に対し、拘束については把握していないと述べている。

 『アジア・ニュース』によれば、郭司教は26日午後、宗務当局に出頭を命じられ、夕方に荷物をまとめるために住まいに戻った後、現地時間午後10時ごろに連行されたという。郭司教は昨年も20日間行方が分からなくなっていた。

 香港在住の国際人権団体『国際アムネスティ』職員、潘嘉偉氏はAFP通信の取材に対し、「司教に嫌がらせをし、正当な理由もなく連行するのは恥ずべき行為であり、信教の自由の侵害」だと話した。□

※参考=福建(Fujian)、■(門構えに虫)東(Mindong)、郭希錦(Vincent Guo Xijin)、『アジア・ニュース』(AsiaNews.it)、『国際アムネスティ』(Amnesty International)、潘嘉偉(Patrick Poon)

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2018年4月4日