・厳戒体制続き、自爆テロ後最初の日曜日のミサ捧げられずーコロンボ大司教、再建に財政支援要請

(2019.4.29 カトリック・あい)

  復活祭の21日に爆破テロ攻撃を受け多くの死傷者が出た後もテロ再発の危険が続いているスリランカのカトリック教会が復活節第二主日に当たる28日もミサを捧げることができなかった。

 VaticanNewsによると、コロンボ大司教のマルコム・ランジス枢機卿は26日、記者団に対して、教会幹部が「テロ攻撃を仕掛けた者たちがカトリック教会などを主要な攻撃目標としている」とする治安情報を得た、とし、信徒たちに、安全のために自宅に留まるように求めたことを明らかにし、「私たちは悲劇が繰り返されるのを望んでいない」と語った。

 現地の米国大使館は一般人に、週末に祈りの場所に行かないように警告、警備当局はイスラム過激派が現在も国内に幅広く展開している、と見ていることを強調しており、枢機卿の発言をそれに続くもの、という。

 枢機卿はまた、テロ攻撃の被害に遭った人々の生活再建、破壊された教会の再建のために、財政支援を必要としていることを内外に訴えた。テロ攻撃で多くの死傷者を出した二つのカトリック教会の一つ、聖アンソニー教会は26日に記者たちの立ち入りを認めた。

 コロンボ市内では、新たなテロ攻撃の可能性があるとして厳重な警備体制が敷かれている。カトリック教徒だけでなくイスラム教徒にも26日の金曜礼拝は家庭で行うよう、当局が指導したが、大半のモスクは通常通り礼拝をおこなった、という。

 一方、21日のテロ攻撃による死者の数は当初発表359人より縮小され、同国保健省の25日の発表では253人に修正された。数字に大きな差が出た原因について、損傷の激しい遺体があり、死者数の特定が困難を極めている、と説明している。

 

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2019年4月29日