・教皇が、聖職者性的虐待問題で世界の司教協議会など支援するタスクフォース設置

(2020.2.28 VaticanNews )

 教皇フランシスコが28日、「未成年者保護のためのガイドラインの実施準備・更新で、世界各国の司教協議会を支援する」ためのタスクフォースを発足させた。同タスクフォースは、教皇が昨年2月の聖職者の未成年者性的虐待への対応を話し合う全世界司教協議会会長会議(”サミット”)で計画を表明していたが、対策の詳細が出来上がったのを踏まえて、実施に移したものだ。

 

*世界の司教協議会への支援の提供

 バチカン広報の発表によると、タスクフォースは、バチカン教理省が出したガイドラインと教会法規、特に「聖職者による性的虐待の通告義務とそのための制度整備」を促す教皇の自発教令Vos estis lux mundiに従って、未成年者保護のガイドラインの整備、刷新について、世界各国の司教協議会や修道会、使徒職団体を支援する。

 タスクフォースの任期は2月24日から2年間で、未成年者保護活動の支援者が設立した特別基金から支援を受ける。世界各国の司教協議会、修道会、使徒職団体はタスクフォースのEメールアドレスtaskforce@org.va.で支援を求めることができる。

 

*タスクフォースのメンバー

 タスクフォースは、アンドリュー・アッツォパルディ博士(マルタ司教団未成年保護委員長)をコーディネーターに、複数の国出身の教会法専門家で構成され、作業の進捗状況を四半期ごとに、バチカン国務省の総務局担当次官に報告することになっている。

 

*監督委員会

タスクフォースは、バチカン国務省の総務局担当長官代理のエドガー・ペニャ・パラ大司教と、”サミット”の組織委員会委員のオズワルド・グラシアス枢機卿(ボンベイ大司教)、ブラス・キューピッチ枢機卿(シカゴ大司教)、チャールズ・シクルナ教理省次官(マルタ大司教)およびハンス・ゾルナー教皇庁立グレゴリオ大学心理学研究所長(未成年者保護のための委員会委員)によって監督される。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

 

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2020年3月1日